十六話 闇を司る者達②
「よ、良かったのかな?」
「あいつなら大丈夫だ!それよりも早く人質を解放しないと!」
「わ、分かったわ!」
1本道だったが、2つの道に出くわした。
「セツナ!どっち!?」
「お、お兄ちゃん・・・?」
右の道から、俺を誘うような・・・そんな何かを感じた。
「2人は左の道に行ってくれ、右の道は何かが・・・。だから俺が行く」
「はい、お兄ちゃん・・・気をつけて」
「2人も」
2人は左の道を急いだ。
「・・・よし!」
右の道を少し進むと、そこには1人の人間が立っていた。
・・・人質の人間・・・ではないな・・・あれは薙刀か?
「よくここまで来たな!人間!」
「っく!」
これは!すごい威圧だ・・・!
「俺はミノタウロスだ。貴様を倒す者だ。」
「魔物が名乗りを上げるか、人みたいだな。」
「俺は、ダークロードの支配者、羅刹様より貴様を殺せと命令を受けている者だ!」
「羅刹・・・それがお前達の頭か・・・お前が、フィルンの人達を攫った犯人か?」
「そうだ・・・。どうせ死ぬのだ、1つ教えておいてやろう。」
「ダークロードとこの世界は確か繋がっている。だが、貴様らの先代の聖騎士が、強力な封印を施したのだ。それを破壊するために、装置をここで生産していた、まぁ昨日の内に完成して、既に運ばせたがな・・・くっくっく!ハハハハハハハ!」
(不味いな・・・。そんなものがあったのか・・・。)
「その装置はどこへやった!」
「タダで教えると?」
「そうだな、貴様を倒して、場所を吐かせる!はあああああああ!」
俺は、ミノタウロスに飛び掛かった!
「甘いわ!」
「っちぃ!」
(意外とやる・・・)
鋭い一振りがセツナを襲った。
零を盾に変え、それを受け止める・・・。だが
「な!お、重い・・・!」
盾で受け止めたが、それごとミノタウロスはセツナを吹き飛ばす!
壁に激突しそうになるが、空中で体勢を立て直し、風を蹴ってミノタウロスに挑む。
「はあああああああああ!」
「いいぞおおおおおお!人間!!!」
セツナは一度距離を取る。
「さすがに、強いな・・・零、この戦いを見てる奴が居ると思うんだが、どう思う?」
『お主の言うとおり、1人おる。だが、前のチビデーモンではない。』
「そうか・・・。まぁ今はあいつを倒す事だけを考えるさ。」
『それでよい』
抜刀の構えをやめ、零を槍の形に変える。
「ほう、貴様、そんな武器まで使えるのか・・・面白い!」
「よく見ろ・・・どこかに隙があるはずだ・・・。」
「ウオオオオオオオオオ」
咆哮と共に、ミノタウロスが飛び掛る。
「させるか!」
瞬身で避け、連続で槍で突く。
「おのれい!」
「まだだ!」
―――――――槍術・連牙烈風槍!
連続の突きに風の魔法を乗せ、風がさらに相手の体を刺していく。
「ッグ・・・ヤルナ・・・」
20発の突きと、20発の風の刃がミノタウロスに刺した。
だが、ミノタウロスはまずか6発の攻撃しか当たらなかった。
「ふぅ・・・っく!」
俺は息を整え直す。
「どれも決定打になってないな・・・。」
「ユクゾオオオオオオ」
「っはああああああああ!」
よし、そろそろここの話の場面は決着を付けたい!
と、思ってますが、後3話くらい書きそうです。