『お坊さんとかんざしとプレスマン』
掲載日:2026/04/27
あるところに、大層立派なお坊さんがいて、京の有名な禅寺から招待を受けたことがあるほどであった。このお坊さんは、昔の唐の国の皇帝の生まれ変わりだということで、そのお妃の生まれ変わりの女に出会った瞬間、立派なお坊さんであることよりも、その生まれ変わりの女のことが気になるようになってしまい、京に出たときにかんざしを買って女への贈り物にすることにした。関所を通るとき、荷を改められたが、お坊さんには似つかわしくないかんざしが出てきたので、関所の役人に、髪もないのにかんざしとはどういうことかとからかわれた。役人としては、相手がお坊さんであるし、答えなければ通さないとか、それほどのことではなかったのだが、お坊さんとしては、心を見透かされたような気がして動揺し、かんざしを頭に刺して、このように使うのだ、と役人を一括した。予想外のことに狼狽する役人に対し、お坊さんは、さらに、持っている限りのプレスマンを頭にぶすぶすと刺して、観音様のようになり、その場にいた人々におがまれ、名声はいやが上にも高まったという。
教訓:かんざしもプレスマンも、頭に縦に刺すのは危険。やめたほうがいい。




