ひつじ雲の恋
掲載日:2023/06/26
青に白の水玉模様の空が広がる
陽の光の下群れる姿が
わたしにはどこか眩しく思える
寂しいとは思わない
この手に繋がる温もりがあるから
寂しいとは思わない?
この胸に秘める冷たさがあるのに
人が行き交う交差点
蒸せるほどの人の熱気も
仮初めのものにしか過ぎなくて
ねぇ、ひつじ
風に吹かれて重なり合って
一つでいられる今は幸せ?
たくさんの同輩に囲まれて
誰に気兼ねすることもないまま
陽の光の下歩いていける
あなたの今は誰よりも幸せ?
山向こうに沈む陽が
あなたに代わって教えてくれる
温もりだけのオレンジじゃなく
燃え上がるような赤い色
それはまるで朱殷にも似た
あなたもわたしと同じなんだね
そう思えると
わたしの心もこの空に染まった
羊雲
追う背並ぶ背
睦まじく
集い重ねて
恋うは夕暮れ




