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始まりの部活、活動しないけど…

【放課後・特別訓練用第一グラウンド】



始業式が終わり、各教室でLHRが終わった後、一学期の1日目と言うこともあり学校は午前中には終わった。そして、昼食を食べ終わりここ、特別訓練用第一グラウンドに中里、山本、風穴、鹿島、山田の5人が集まっていた。



「よし、全員集合したな?」



「中さん、まだあいつが来てませんよ?どうするんですか?」



「んっ?俺はちゃんと連絡したぞ?だから、遅れる方が悪い!それに信次はあいつがいない方がいいだろ?」


そう言って、中里は信次の方を見ながらニヤニヤと笑っていた。



「まあ、否定しませんけどね…あいつが居ると自分が一番被害被りますし。あの凶暴かつ攻撃的な性格何とかなりませんかね〜」


「だ〜れが凶暴かつ攻撃的だって〜?信次〜?」


真後ろから突然声を掛けられて信次はゆっくりと首を後ろに向けた。そこには、肩まである黒髪をポニーテールで纏めた美少女が仁王立ちしていた。


「ま、真奈美…?何時からそこに…」


信次は震える声で少女に問いかけた。



「まあ、否定しませんけどね、の辺りからだけど?まあ、それはそうと信次〜?」


そう言って少女は信次に一歩近付いた。もちろん信次は後ろに後退りする。少女の顔は笑ってこそいるが、こめかみには血管が浮いている。ついでに、背中にゴゴゴゴみたいな効果音が見える気がする。



対象的に信次は滝の様に冷や汗を掻いている。それはもう、全身の水分が無くなる感じの勢いで…



「いやっ、ちょっ、待って!落ち着い…」



「問答無用!『炎よ、我が拳に宿りて彼の者を灰塵にせよ』必殺!!『炎塵拳』!!!」

【ゴシャァァァァン!!!!】


「ほなぁぁぁぁぁ!!」



真奈美の拳が炎に包まれたと思った瞬間、信次の懐に入りアッパーカットよろしく信次は星になった…










【最凶=応援団!?完】




「って待て待て待て待て!!!」


星になったはずの信次がいつの間にか戻って来ておりカメラの精にツッコミを入れる。


「何勝手に終わらせてるんだテメー!!」


【いやぁ〜、何か綺麗に終われそうな感じだったので〜…なんとなくノリで?】


「疑問形で聞くな!っつかノリで終わらせてたまるかー!!!」


【いやいや、信次さん?ノリを馬鹿にしてはいけませんよ?それに対して信次さんときたら…】



そんな風にコントを繰り広げている一人と一匹(?)を遠巻きに見ていた中里はめんどくさそうに頭を掻きながら


「あっちは取り敢えず放っておいて自己紹介するか。」


と、やる気の無い感じで言い放った。


「まずは風穴達からいくか。と言う訳で風穴から順番に自己紹介、どうぞ!」


いつの間にか取り出したマイク片手に風穴を指差した…ってかテンション高いな、あんた



そして、風穴と呼ばれた男子はゆっくり立ち上がると自己紹介を始めた。


風穴達也(かざあなたつや)15才、風、土の魔法及び気全般での特専生(特別専攻生)です。宜しくお願いします。」


そう言って風穴は頭を下げた。

周りからは拍手の音が聞こえ、その後風穴は頭を上げた。


「よし、じゃあ次は鹿島だーー!」


そして叫ぶ中里…っつかマイクの意味あるのか?


鹿島孝太(かしまこうた)15才です。水と雷の魔法及び防御・補助系の気全般の特専生です。宜しくお願いします。」



そして、風穴と同じように頭を下げた。


拍手の後に頭を上げる鹿島、そして…「最後に山田、自己紹介逝っとけ!?」


右手に持ったスピーカーで中里は大声で叫んだ……だから、どっから出したんだよ!んな小道具!!



「中さん!?わしはまだ逝きませんよ!?え〜、山田勝己(やまだかつみ)、歳は15じゃ。火と木の魔法及び攻撃特化系の気全般の特専生じゃ。宜しく。」

頭を下げる山田。



「そう言えば三人はどのクラスなの?」



山田が頭を上げると同時に真奈美が三人に疑問をぶつけた。真奈美の問いかけに鹿島が手を挙げながら答えた。


「俺達三人は1−Bです。」



と答えた。



「よし、一年の自己紹介終わったし俺達の自己紹介するか!まずはこの俺、団長こと中里俊樹、17だ。魔法と気は全般使える…っつーか使えないのは片手で数えるしか無いからそこんとこ宜しく〜」



と軽く答える中里、自己紹介が終わって暇になったらしく、未だに言い争いをしている信次の方に突撃していった…



「……じ、じゃあ今度は私ね。私は轟真奈美(とどろきまなみ)、歳は16よ。魔法は火と水、気は回復全般が得意。彼氏無しだけど仲良くしてね♪」



真奈美はそう言うと信次達に自己紹介終わったよ〜、と叫んだ。すると間髪入れずに信次が中里に投げ飛ばされてきた。



「ぁぁぁぁぁああああああ!!!」



【ズゴシャーーーー!!!!】



哀れ信次、顔面からダイレクトに着地をし、勢い良く立ち上がると中里の方を向いて大声で叫んだ。



「中さん!いきなり腕掴んで力任せに投げるの止めて下さい!!」


「まあ良いじゃん、そこまで行ったついでに自己紹介済ませとけ〜」




右腕を庇って痛みを和らげようとする山本とは対照的に中里は腰に手を当てて高らかに笑っていた。



「…なんか扱いひどいな〜、俺は山本信次16才。2−C在席で魔法は火、木、水、土が得意だ。ちなみに気は使えないけどね〜。その代わり魔法トラップは全国一の評価を持ってるから、これから宜しく〜」



そう言って山本は手を振った。全員の自己紹介が終わった所で再び中里が風穴達の前に立った。「さて、自己紹介終わった所でお前ら三人にはちょっとした訓練を受けてもらう。まあ、実力を測る事を目的としてるから気楽に行ってくれ。訓練は明日行うから詳しい事は後で伝える。」




そう言って中里は校舎の方に去って行った。















「あっ、そうそう」



何かを思い出した様に山本は一年三人組に顔を向けて言った。




「中さんは気楽になんて言ってたけど、気を抜くと下手すれば死ぬ可能性あるからな。中さんが出す訓練内容は下手な軍隊より厳しい事で有名だから〜」




不吉な事もとい自分達も死にかけた様な事を言って山本も何処かへ行ってしまった。



残された三人は互いに顔を合わせて明日行われる訓練に不安を抱いているのだった…

次回は一年トリオに不幸が降りかかる予定

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