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私が悪役令嬢?いいえ、ただのバカップルです。  作者: 音無 なの
回想~悪役令嬢、エリカ・ウルフェンの悪業~
18/23

2.騎士様(笑)と騎士様(真)

またもや不定期更新です。

……翌日。

教室で愚殿下と自称ヒロインが暴れたにも関わらず教室は何事も無かったかの様に元通りだった為、他の生徒達は皆無かったことにして生活していた。

まぁ、愚殿下や自称ヒロインを見る目は確実に悪い方へ変わったけれども。


そんな中、いつもの様にルゥちゃんが私に抱きついてくる。



「わふー♪おはようございますエリカ様、バンバルディア様♪」



あぁ、ちなみにルゥちゃんは半魔なのでコキュートスサイドの扱いらしいわ。

だから彼女がわりかし自由な振る舞いなのもフェイ様やアル様の許可があってこそだったりする。

……だからあの自称ヒロインが魔族じゃないのが不思議で仕方ないのだけれど。

魔族だったら最初から注意も警戒もしなかったのだけれど。


……婚約者のいる異性が異性の魔族と仲良くなっていいのかって?

その問題に関しては、そもそも魔族は相手の性別に関係無く好きになるので3人が3人、相思相愛な正三角関係になる事の方が多いと言うか…………。

不思議なのよねぇ…………魔族絡みの恋愛事情は………


逆に、フェイ様とアル様みたいな『お互いにこの人だけ!』な魔族は少数派なのだし。

後は…例の悪魔聖女様も『私は身も心も精霊神様とその旦那様のものです!(信徒的な意味で)なのでお付き合いも結婚も生涯誰ともいたしません!』と言う身の固さなのよね。

つくづくあの悪魔聖女様は悪魔らしからぬ聖女様っぷりね………

同じ"聖女スキル持ち"でも同時に3人と付き合ってるラミエス嬢とはえらい違いだわ。


閑話休題。



「おはようございますルゥさん。

今日も元気ですわね?」


「はいっ!エリカ様達のお顔を見るだけでも私は元気いっぱいになりますっ!!」


「ははは、相変わらず可愛らしいですねルーシーさんは。」


「ありがとうございます!バンバルディア様!」


「ハッ。

こんな身の程知らずの駄犬が可愛いねぇ……


「わぅ…誰が駄犬ですって!?」



私が挨拶と共にルゥちゃんの頭を撫でて毛並みの感触を楽しみ、

ルゥちゃんがそのふわっふわな尻尾を嬉しそうに振っていると、1人の男子生徒が非難するようなバカにするよな声を上げた。



「お前の事だよルーシー。

そんな悪人顔通りの弱いものいじめをする女に媚びへつらう駄犬が。」


「わ、私の事はなんとでも言いなさい!

ですがエリカ様への暴言は取り消してくださいっ!」


「は?

アリスちゃんを虐める奴に悪人と言って何が悪い。

最上位貴族の公爵家なのをいい事に下の身分で逆らえない可憐なるアリスちゃんを虐めるクズ公爵様によぉ?」



この伯爵令息。

馬鹿なのか怖いもの知らずなのか……教室の真ん中で堂々と格上をバカにするなんて、不敬罪や侮辱罪で捕まったりしても知らないわよ。

まぁ、当然の様にレインが動いたけれど。



「口を慎みなさい、カレイド伯爵令息。」


「ハッ、今度は名ばかり宰相見習い様か?

婚約者なら、ちゃんと女の制御くらいしとけよ。

それどころかお前自体も公衆の面前で見せつける様にベタベタと……

この悪役ヅラにもアリスちゃんの様な恥じらいと慎み深さを見習って欲しいものだな。」



…愚殿下と言い、あんなお馬鹿令嬢をなぜ高く評価してるのかしらね。

これ、本格的に洗脳とかを疑うべきなのかしら。

…それは別として、私をバカにされた事でまたレインが怒りに満ちた雰囲気になってるわね……



「カレイド伯爵令息。

貴方こそ()()()婚約者の悪口を言うのはどうなのでしょうか?

それに、それだけ言うのなら貴方こそ婚約者のルゥさんを()()なさったら如何ですか?

そもそも、『女を制御』とは何たる言い草ですか。

女性は、道具ではありませんよ。

貴方は仮にも騎士見習いなのに騎士道が何たるかも分からないのですか?」


「わ、わぅ…バンバルディア様…あの……


「…ルーシーさん。

どうか、貴女の親友の婚約者として言わせて下さい。」

(エリィが可愛がっている"もふもふ令嬢"…本人自体もいい子だから助けずにはいられないじゃないか…!)


「わぅぅ……ごめんなさ…いえ…ありがとうございます…!」

(いつもエリカお姉様に迷惑をかける私なんかに、そんな優しい笑顔を……レインハルトお兄様……本当にありがとうございます………)


「いえいえ。」

(あー…本当の"可憐"というのはこうゆう子のことを言うと思うなぁ………)


「ハッ。

茶番だなぁ?

大体、そんな犬っころの何処がいいのやら……


「ーだったら、今すぐ婚約破棄しても問題ないかな?

カレイド伯爵令息。」


「あん?誰だあんた。」



……あら?

いきなり割り込んで来たのは、漆黒の艶髪に紫色の瞳のー



「わぅ!おはようルーク兄ちゃん!」


「はい、おはようございますルゥ。

今日もふわふわもふもふで素晴らしい毛並みですね♪」


「わふ〜♪兄ちゃんのなでなで好き〜っ♡」


「…よし、今すぐ私と結婚しましょうねルゥ。」


「わふっ!?」


「おはようございますルーク様。

今日も妹君の送り迎えですか?」

(…やっぱりルーク様はボクと同族な香りがする!)


「おはようございます、レインハルト様。

そうですね、兄として、そして今日からは【退魔騎士】として妹のフィーの護衛で来ました。」

(おや、我が同志レイン!裏での"工作"、どの程度進んだのでしょうかねぇ?)



ーダーレム侯爵家の次男、ルーク様ね。

家は長男である彼のお兄様が継ぐので彼自身は騎士になったのよ。

正確にはダーレム侯爵家のお家柄、【退魔騎士】に。

退魔騎士は退魔師の護衛で物理防御及び近接攻撃担当だわ。

…だから、昨日の1件を受けてダーレム家はフィーちゃんの護衛として、いつも送り迎えに来ていた次男のルーク様を付けた訳ね。


実の所、私が持っている【闇色に光る水晶の棒】は彼等退魔騎士の武器を我がウルフェン家が作成しているからこそ転用出来たと言う訳。

…騎士が使う物だから使い勝手や威力は折り紙付きだしね。

何より、闇属性魔法を発動する為の触媒としてこの上ないし。


……と、その妹であるフィーちゃんが私にちょこんと挨拶してきたわね。



「…エリカ様…おはようございます…。」


「おはようございます、フィーさん。」


「…んっ♪」



はぁ…フィーちゃんはその眠たげな紫色の瞳が彼女の魅力を引き立てていて良いわねぇ……

そんなフィーちゃんを眺めてホッコリしていると、また不躾な声が上がる。



「何だ…ダーレムの所の腑抜け騎士かよ。」


「カレイド伯爵令息。」



いきなり、しかもまたもや格上の家の人間に暴言………?

本当に呆れ返るわ……

レインも語気を強めて咎める様に声を上げたわ。

しかし、このカレイド伯爵令息は悪びれもせずに続ける。



「あん?腑抜けに腑抜けっつって何が悪いんだよ。

居るかどうかも分からねぇ様な?悪霊?とか妖魔?とか言うのを倒す家だとか抜かして、騎士学校を卒業しても騎士団には入らないとかよォ。」


「カレイド伯爵令息。

貴方は自身の偏見で無知を晒しているだけです。

恥を知りなさい。」


「ハッ。

恥知らずのテメェには言われたくねーよ!

婚約者狂いの腑抜け公爵サマ!」


「どちらが恥知らずなのでしょうか。」

(まったく…こんな小者が可愛い妹分のルゥの婚約者とは……

第一、慣例であればルゥは私の婚約者になるはずだったのに……

あのノームスフィア伯爵が盟約を反故にするとは考えにくいですし、一体どんな手を使ったのでしょうか………)


「あん?なんだやんのか腑抜け騎士!」


「おや、それは決闘の申し込みですか?」


「………!」

(あ、これはチャンスでは?)



と、ここでレインがわざとらしく手を叩いた。

それに反応した皆がレインに注目する。



「ではこうしましょうか?

お2人で決闘を行い、勝った方が負けた方の言う事を聞く、という事で。」


「はぁ?

オメェが仕切ってるのは気に食わねぇがそいつァ良いな!

腑抜けを叩き潰すのも楽しそうだ!」


「…良いでしょう。

ですが、私が勝ったらルゥは私の妻にします。」


「良いぜぇ?

じゃあ俺様が勝ったら不快な駄犬には学園から去ってもらおうか!」


「わぅっ!?」


「何を言ってるんですの!?」


「…兄様、ダメ。」



男性陣の勝手な言い分に私達女性陣は抗議の声を上げる。

そんなの、どちらに転んでもルゥちゃんの人権無視じゃなー



「わぅぅ…ルーク兄ちゃんの…お嫁さん……♡」


「…ほらぁ…ルゥちゃんが…溶けたぁ……


「…あら?」



ーいわね!?

ルゥちゃんが恋する乙女の顔をしているわ!?

それなら話は別よ!ルーク様絶対勝ってください!!

そんな全体の様子を見たレインもしたり顔で頷いたわ。

………あの、もしかしてコレ、レインの手のひらの上じゃないわよね??

まさか……この前のアーちゃんの1件の時みたいに今度はルゥちゃんを救う気なの………?



「決まりですね。

では、放課後に魔法訓練場で。

学園へは私から話を通しておきましょう。

公平を期すためににも、訓練場の準備は……

アルカ様。」


「了解しましたよレインさん。

フェイにお話しておきますね。」


「ほぅ、魔王殿下自らが立ち会いですか。

これは気合いが入りますね。」


「あん?

魔王とか思い切りアンタらの知り合いじゃねーか!

何処が公平なんだよ!!」


「口を慎みなさいカレイド伯爵令息。

魔王殿下は事この様な取り決めは厳正に行う方です。

この世界で最も公平な審判ですよ。」



ーだとしたら、レイン…貴方…………



「…?…エリカ…様…?」


「エリカ様ぁ……?」



そんな、私が思考の海に沈んでいる間に話は終わったらしく、会話はここで一旦お開きとなったわ。























ちなみに、ダーレム侯爵家とノームスフィア伯爵家は昔から退魔師としての活動において共闘しています。

物理防御が苦手なダーレム侯爵家の退魔師達を、地属性魔法の使い手であるノームスフィア伯爵家が助けてきました。

そして代々ノームスフィア家の血をダーレム家の次男・次女以下に入れて地属性の魔法属性を持つ者が生まれるようにしてきています。

そうゆう【盟約】を結んでいました。

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