閑話:アリアとメリーさん~わたしのお姉ちゃんはリビングドール~
本筋とは関係が無い、アリア様とメリーさんの関係についての詳細です。
元はこうゆう話しとして書き上げたキャラクターが、アリア様でした。
ここは、魔法の存在するとある世界の、とある国、真夜中の何処かの森………
今、そんな森の中を幼い女の子がさまよい歩いていた…………。
「うぅっ……ぐしゅっ……めりーしゃん………
女の子の名前は『アリア』、この世界では一般的な、栗色をした髪は肩にかかる程度の長さで、茶褐色の瞳の温厚そうな印象を与える顔をしている。
服装は簡素なシャツにスカートと言った村娘の服装だ。
そんな彼女の顔は、今は泣き顔でぐしゃぐしゃになっている。
なぜ、そんな女の子が森の中を歩いているかと言うと、話は数時間前に遡る―――――――
その日、アリアは両親と共に街へ出掛けた帰りに魔物に襲われてしまい、
その際に彼女は大切にしていた人形、『メリー』さんを落としてしまったのだ。
アリアは取りに戻ろうとするも、両親に阻まれそのまま村へと逃げ帰ってきたのだった。
深い悲しみから泣きじゃくり、いつの間にか寝てしまった彼女は、真夜中に聞こえてきた声に目を覚ました…………
『わたし、メリーさん。今森の奥深くに居るの。』
「……んぅ……メリー……さん……?メリーさんっ!!」
"メリーさんの声"
それが聞こえたアリアはこっそりと家を抜け出し、街へ続く道を歩き始めた、途中で森の近くを通る事を覚えていたからだ。
その時、かくれんぼが得意だったアリアは無意識の内に『かくれんぼ』と言う、他の者に見つからなくなるスキルを使っていたのは知る由もない。
それにより両親や他の村人に勘づかれずに家を、村を飛び出せてしまったことも………
それからしばらく歩いていると、再び頭に声が響く。
『私、メリーさん。今、森の中に居るの。』
『メリーさんっ!わたし、迎えに行くね!』
『………え?』
更にしばらくして、何気に『疲労軽減』『移動速度上昇』なんかが複合されてる『かくれんぼ』のおかげで子供にしては早い速度で森にたどり着いたアリアは遂に森の中へと踏み入ってしまったのだった…………
『私、メリーさ………って、本当に………近づいてる………?』
『もちろんだよ!メリーさんっ!』
『っ………!』
だが、そんな森の中をさまよい歩くも、メリーさんの姿は見つからない。
アリアは、段々声は自分に都合のいい妄想だったのでは?と考え始めてしまい、冒頭に至ったのだった…………
「ひっく……めりーしゃぁぁん………ぐしゅっ……えぅぅ…ひっ……!
…と、そんなアリアの目の前に、狼型の魔物の群れが……当然、『かくれんぼ』スキルのおかげで相手は気づいていない訳だが、そんな事を知る由もないアリアは恐怖と混乱で遂に大泣きしてしまう……!
「ひゅっ……うぅっ……うぁぁぁぁん!メリーしゃぁぁんっ!メリーしゃぁぁんっ!!」
ーーと、その時、風を切るような音と共にアリアの身体は何かに抱えられ、あっという間に魔物の群れから遠ざかり、森の出口…道の方に運ばれた。
「……えぅ……?」
「……………。」
突然の事に理解が追いつかず、キョトンとするアリアを抱えていたナニカは、アリアをそっと地面に下ろした………
「……あ……!」
ソレは、月明かりの下でもハッキリと分かる金糸の様な流れる長髪で、澄んだガラス玉の様な蒼い瞳の、"可愛い人形の様なヒト"だった。
服装は簡素なベージュのエプロンドレスである。
その顔は今は困惑に彩られているが、優しげな顔だ。
そんなナニカの正体を、アリアは一目で見抜いた。
「メリー……さん……?メリーさんだよね!?」
「っ……!私が…分かるの?」
「もちろんだよ!だってメリーさんはわたしの大切な友達だもんっ♪」
笑顔でそう言い切ったアリアに、ソレは脱力して微笑み、アリアを抱き締めた。
「…そう、だよね……キミはいつも、そうだったよね……キミが私を捨てるはずが無かったよね……スキルを使ってるとはいえ、まだ子供であるキミがこんな時間に、命懸けで私を探しに来た位だもん……
「ほぇ…?すきる…………?」
「……あぁ、キミはまだ分からないよね……?;
簡単に言えばキミの特技だよ。キミの場合は姿を隠すこと、みたいね。」
「んぅ……?」
「うふふ♪今は分からなくても良いの、じきに分かる時が来るから。」
「うんっ♪
それより、早くお家に帰ろう?直してあげる!」
「……あ。
うん、お願いするね……?」
こうして、アリアとメリーさんは出会ったのである。
『メリーさんと一緒!~わたしのお姉ちゃんはリビングドール~』




