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目が覚めるとそこは森だった。
俺は草が少し生えた場所で、寝転んでいた。
(ここは......どこだ......?)
俺は体を起こすと、この状況について考えた。
(ここはどこなんだ、俺は森の中で寝る趣味なんてないはずだ、だったらこれはどういうことだ?)
一度よく周りを見渡してみた。
周りには木しかなく、遠くを見ても木以外は何も見えない。
キョロキョロしていると、視界の端に金色の何かが映った。何かと思い見てみると、
それは俺の髪の毛だった。
「な、なんだこれ!」
俺の髪の毛はこんなに綺麗で、透き通った金色の髪の毛ではなかったはずだ。しかも俺の口から出た音は、
鈴の音のような澄み切った声で、体は俺の思っていたものとはまったく異なり、腕や足などは、細く白くとても弱々しく、耳が尖っており、身長も小さく、下半身を見るといつもあった立派()な息子も消えていた。
要するに俺は、女になっていた。
「うん、これは夢だな」
この訳のわからない状況に、そう結論づけて現実逃避をした。
「よし!夢ならこれを楽しもう!まずは人のいる場所にでもいくか!」
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~数時間後
(何もみつからねぇ......)
数時間歩いた結果、何も景色が変わらず森のままであった。
ただ自分について、少しわかったことがあった。俺の姿は、小さい少女で服装は白のワンピースだけを着ていて、靴は履いておらず裸足だった。こんな姿で森を歩くなんて、足などに怪我をするはずが、何の怪我もせず、疲れを感じることもなかった。これはやはり、夢だということに確信が持ててきた。
(しかし、夢だとしてもこんな森だけじゃあつまらんなぁ......何かもっと楽しめるイベントがほしいなぁ......)
ガサガサ......
そう考えていると、目の前の草が揺れていた。
(何か動物でもいるのか?)
するとやはり草の中から、何らかの動物が出ていた。
それは自分の3、4倍はでかく、全身に真っ黒な毛が生えており、手には鋭く光った爪があった。
(これは、たぶん熊だな......)
この空間の時間が、止まった気がした。自分はまったく動けず、熊も動かず止まっていた。もしかするとこれは、一瞬で一秒も経っていないのかもしれない。
しかしついに、熊が動いた。それに合わせるかのように俺も動いた。
「ウガアァァアアァ!!」 「ギャアァァアアアァァアァ!!!!!!!!」
熊は吼えて、俺は叫んだ。
今までにない速さの反射で、後ろに駆け出そうとした。
だが、熊がすでに手を振り上げ、攻撃を仕掛けてきていた。
「やばっ!」
体を守ろうと腕で庇うが、きっと無駄だろう。
「ぐっっ!」
熊の攻撃を受け、俺は吹き飛んで木にぶつかった。
「くそっ、痛ってぇ......ってあれ?」
自分よりも数倍はでかい熊に、攻撃を受けたにも関わらず、俺の体は、傷一つなく痛みも感じなかった。
しかし俺はこの不可解な状況を、一瞬で理解する。
(そうか!これは夢なんだ!熊の迫力にビビッて思わず現実かと思ってしまった、
だったら!)
熊が俺に近づいてくるのを見て、俺は手に力を込める。
自分の手の短さを考慮し熊を誘い、攻撃を仕掛けるタイミングを見極める。
(よくも俺をビビらせやがって......)
そう愚痴り、そして
(今だ!)
「しねええぇぇぇぇえぇ!!!」
渾身の一撃を相手の腹に入れる。
するとものすごい音がして、俺が拳を叩き込んだ場所から、相手の体が消えていた。
「うわぁ......」
自分の力の強さにも驚いたが、この熊の血の鮮明さなどが、思ったよりも気持ち悪かった。
しかし危機は乗り切ったものの、今の状態は最悪である。
熊の返り血を全身に受け、体が真っ赤に染まっている。
「くせぇ......」
人と会うよりもまず、川に行って体を洗おうと決めたのであった。
初投稿で使い方がわかんなかったり、文章がヘタやけど、とりあえずエタらなようがんばりたい。
タイトルは適当すぎるから、たぶん変える。