表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある日突然神様になっちゃいました!  作者: 仲新屋ひとし
第1話 「俺が神様ってどういうこと?? -職業”神”ってどんなプレイ?-」
5/23

04 ゲーム開始、最初のチュートリアル

本日二回目の投稿です。

「おいおい、これって大丈夫か?」

ネットを見ていた俺は思わずつぶやいてしまった。


 今日は金曜日、いつも通り定時を少し過ぎてから仕事を終えて帰宅した俺は、帰宅途中に買ってきた弁当を食べながらパソコンの前にいた。


先日、大枚はたいて買った(というか耕太の奴に無理矢理買わされた!)フルダイブ型VR機「ノワイエール」とそれで遊べるMMORPGというジャンルのゲーム「Create World Online」。


このMMORPGというのは耕太の話だと、これまでやったことのある○○クエストとかとおんなじではなく、普通は一人ではやらないらしい。

赤の他人で見たこともない人たちと仲間を組んでゲームするって、昔とはゲームも変わったんだな~というのが正直な感想だった。

自分が学生の頃やっていたゲームは、仲間がいても自分で操作するか「がんがんいこうぜ」みたいな指示を出して、あとは機械が勝手に動かすというものだったからどうしても他人と組んでゲームをプレイするというのにハードルを感じてしまう。


せいぜい、ゲーセンで格闘ゲームとかしていて、知らない人と対戦をしたぐらいだけどそんときでも顔は見えていたし。

前に耕太がやっているのを見たけど、チャットとか使って器用にキーボード操作してゲームしている様子はとてもやりたいとは思わなかったな。

まあ、だからこそゲームの世界に入り込んで遊べるというCreate World Onlineは俺でも魅力を感じたし、耕太はとてもやってみたいんだろうなとは思う。俺を巻き込むのはどうかという思いはあるけど。


今日はそのCreate World Onlineに初めて入る予定なんだけど、耕太の仕事が終わって連絡があるまでまだ時間があるのでその間、実際の評判とかをネットで見ていたところだった。

オープンから数日がたっていたこともあり、すでにいくつかの攻略サイトも立ち上がっていたが、どこもかしこもゲームの評判が悪い。


曰く「初期の3D格闘ゲームのようなポリゴンだ」「当たり判定が変、ずれる時があるし」「ステータス画面の配置がしょっちゅう変わる、やりづらい」「これなら他のVR機のゲームの方がまだマシ、せっかくのフルダイブなのに」「技や魔法が少なすぎ!」などなど。


反対に、フルダイブに対する感想は「感動した!!」など評価するコメントが多く、「若干ふわふわ感じる」とか「フェイスマスクで熱がこもって汗でべとつく」などの否定的な評価も多少あるけど、それよりも新しい技術に対する驚きと賞賛で上回っている感じだった。だからだろうか、余計ゲームに対して辛口コメントが目立つ印象だった。


まあ、どうしても初めてのことにはとまどいや不慣れ、不具合が出るのはしょうがないと思う。でもそれを差し引いても、Create World Onlineの情報は否定的なものが多く、これから入ろうとしているのに、少々不安を感じてしまった。





食事を終えた後、攻略サイトを見ながらキャラクター作成について考えていたら耕太から連絡があったので、トイレなどを済ませてベットに横になった。

一緒に購入した薬を服用した後、説明書通りにノワイエールを装着。こめかみ部分にある電源ボタンを押してから少しすると、ぼわーんという音ともに装置が起動した。


目を閉じてしばらくすると、説明書通りに急に眠気が襲ってきた。

意識が後ろの方に引っ張られるような感覚があって、そのまま眠るかなと感じた直後、意識にブレーキがかかって急停止したような、眠っているのでもなく起きているのでもない夢うつつのようになった。


そんな不安定な、変な気分だなと思ったときに周りが明るくなり、

「ようこそCreate World Onlineへ・・・データ読み込み中です。しばらくお待ち下さい」という文字が目の前に浮かんできた。


しばらくして、ポンという音とともに文字は消えてなくなり、代わりに「スタート画面」という文字とともに青い火の玉のようなものがあらわれた。


「ようこそ、クリエイトワールドオンラインへ。私は初期設定を担当します、火の玉です。」

(そのまんまやんけ!)

思わず突っ込んでしまった。


「これから世界初フルダイブ型VR機「ノワイエール」を使った世界初フルダイブ型VRMMORPG「Create World Online」の説明と、キャラクター作成を行います。説明には1時間かかりますが行いますか?」


(って、これからやるっていうのに1時間も説明聞かないといけないって何?耕太と待ち合わせしているからそんな時間ないんだけど。これって強制か?)


「説明は説明書や公式ホームページにもあるので割愛したい場合は「No」や「聞かない」と頭の中で思い浮かべて下さい。」


(良かった~。 ただでさえゲームできる時間少ないのに、説明で時間取られている場合じゃないって。公式HPは斜め読み程度だけど、なんとかなるっしょ。耕太もいるし。ということで「No」と。)


「説明を聞かないと言うことでよろしいですね。聞かないというのであればもう一度「No」か「聞かない」を、説明を聞くというのであれば「Yes」か「聞く」を思い浮かべて下さい。」


(なんか、どっかのシステム対応されてるサポートセンターに繋げられている気分だな。ま、こういうチュートリアルはどの世界でも似たようなものになるんだろうな。「No」をと。)


「説明をスキップいたします。では、キャラクター作成へと移ります…」


その後はキャラクター作成を「火の玉」の説明を聞きながら10分ほど行った。性別や身長は選べなかった。斜め読みした公式HPによると、顔の造形などは多少いじれても、性別など現実の自分と余りに違うものは選べないらしい。

もしそういったものを変えてしまうと、現実との境がおかしくなって脳が拒絶反応を起こすという説明だった。 睡眠状態でフルダイブという、まだまだ研究の必要がある分野では分かっていないことについて冒険することができないということのようだ。

ということはネカマはこのゲームではいないということだな。


また、キャラクターに関しては複数作ることはできないそうだ。なんでも、アカウントを脳波を使った個人別で管理しているため、一人1アカウント=1キャラクターとのこと。外見に関しては現実との兼ね合いがあるため、髪の色などいくつかの項目は選択できたが、ほとんどいじることはできなかった。


ネット情報では、自分の頭の中にある自分が反映されるが、多少良くなっているらしい。この辺どうなっているのか開発者でも詳しく分かっていないそうだが、もう一人の自分を作る時は欠点を余り見たくないという心理でも働いているのだろうか。

自分は平々凡々な、イケメンでもブサメンない顔なので多少でもマシになってくれるのであればありがたいかな。


「初期設定は以上です。これから始まりの街の”はじまりの泉”へと移動いたします。それでは「Create World Online」をどうぞお楽しみ下さい。」


設定が終わり、火の玉が告げると再び周りが真っ暗になった。(改めて思ったけど火の玉ってどこから声を出していたんだろう?)

しばらく待っていると、急に下の方に引っ張られる感じがして、徐々に周りが明るくなりながら色を取り戻していった。

さあ、いよいよゲームの始まりだ!


連載初めて三日目、すでにブックマーク頂けた方もいて、とても嬉しく思っています! PVも300以上頂いていて、嬉しいのと同時に少しでも喜んで頂けるよう書かなきゃとも思っています。


当初は1000文字程度の掲載を予定していたんですが、プロローグに早く繋げたくて1話2000~3000文字にすることにしました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ