空き缶に込めた思い
お題:誰もいない堤防が舞台で『コーヒー』が出てくる片想いの話
分量:2ツイート(140×2≒280文字)以内
ひどく澄み切った空の下、私は一人堤防に座って、缶コーヒーを飲んでいた。誰も人が通らず、ただ波の音だけが聞こえる。渡し損ねた、小さな紙切れを見つめた。
「あなたのことが好きです」。たった一文のラブレター。片思いのあの人に渡すつもりだったのに、どうしてここにまだあるのだろう。
どうしても渡せなかった紙切れ。私は空の缶の中にその紙切れを入れた。そして、茶色くなる紙を見ながら、私はそれを海に投げた。
「これで思いが届くといいな……」
叶わない恋に期待し、海を見つめていると、予想外の返事が来た。
「ここにゴミを捨てるな!」
私はゴミ拾いのおじさんに怒られた。
「堤防」「缶」「片思い」で、まずあの殻ボトルとかに手紙いれて栓をして海に投げる奴が思い浮かんだんですね。ただ、空き缶でやろうとするとどうしても手紙が汚れるんで、「この際届かなくてもいいやぁ」みたいに思ったらこうなりました。何しろ2ツイート分しかありませんから。
なおオチはやっつけの模様。