登場航空機(回転翼機編)
AH-1Z戦闘ヘリ
AH-1Sの後継として採用された戦闘ヘリ。
AH-64の索敵手段がレーダーを使用したアクティブ式なのに対し、AH-1Zは光学センサーを使用したパッシブ式なのが特徴で、ホークアイ目標照準システムは「ロングボウ」ミリ波レーダーと同等の探知能力を有し、かつ秘匿性に優れている。またAH-64よりも低ライフサイクルコストで、複合材ローターシステムは定期修理が不要で寿命が約10,000時間あり、運用費用はAH-64Aの約40%に抑えられ、時間辺りの運用費用はAH-64Dの3分の1になり、運用コストも格段に向上、UH-1Yと84%の共通性を持ち、整備コストも向上した。
海兵隊の装備であり、艦載運用が前提となっているため、海自の輸送艦からの運用にも対応しており、目達原の第3対戦車ヘリコプター隊は水陸機動団支援のためAH-64DからAH-1Zへ機種転換した。
第2、第3、第4対戦車ヘリコプター隊において運用される。
動力:T700-IHI-401Cターボシャフトエンジン×2
航続距離:685km
固定武装:M197 20mm機関砲×1門(弾薬750発)
AH-64E戦闘ヘリ
AH-64Dアパッチ・ロングボウとしてAH-1Sの後継機を見込んで採用されたが、機体単価が高騰、米国でAH-64D Block2の生産が終了したために部品調達が不可能になり、調達が打ち切られた。その後、最新型のBlock3であるAH-64Eアパッチ・ガーディアンを64D飛行隊の補充分に調達し、64Dも64Eと同様の近代化改修を受けアップグレードされた。そのため日本では64Dも64Eという名称に一本化され、陸上自衛軍の64E配備機数は16機と予備機6機の計22機となった。
動力:T700-GE-701Cターボシャフトエンジン×2
航続距離:490km
固定武装:M230A1 30mm機関砲×1
V-22輸送ティルトローター機
MV-22BブロックCの陸上自衛隊採用モデル。陸上自衛軍第1ヘリコプター団機動支援航空隊にて十七機が運用される。
CV-22J多用途ティルトローター機
特殊作戦仕様のCV-22Bをベースとした航空自衛隊採用の多用途機。戦闘捜索救難型(救難機)であり、戦闘捜索救難、艦上航空隊支援、特殊作戦に用いられる。艦上航空隊に14機、航空救難団に8機が配備される。
CMV-22J多用途ティルトローター機
CMV-22Bの海上自衛隊採用型。他の型より燃料タンクが大型になり航続距離も延伸されている。空中給油装置付きの外装燃料タンクを搭載、艦載機に空中給油が可能。
UH-1Y多用途ヘリ
UH-1Jの後継として採用された。米海兵隊が採用したUH-1Yをベースとするため、防蝕仕様で艦載運用が可能となっており、AH-1Zと84%の共通性がある。機体単価を抑えるためにオンボードの装備品は必要に応じて搭載する。
動力:T700-IHI-401Cターボシャフトエンジン×2
航続距離:約648km
乗員:操縦士2名+武装した人員10名
積載量:約1460kg
UH-117多用途ヘリ
川崎BK117 D-2をベースとした多用途ヘリ。OH-6観測ヘリコプターの後継機であり、練習ヘリコプターとしても使用されている。
その他、緊急患者輸送や、近接航空支援、強襲など多用途な運用が可能な他、OH-6Dと異なり、機内に偵察用オートバイを搭載できる。索敵サイトまたはヘリコプター映像伝送装置を装備し、災害派遣等でもいち早く情報を伝達可能。
機体単価は5億円強。
またD-2を改良した最新型のBK117 D-3がリリースされると新たな調達はD-3へ移行されている。
全長:13.54m
全幅:1.73m(胴体)
全高:3.98m
定員:10名(標準座席)12名(最大座席)
最大全備重量3,800kg
最大速度:267km/h
巡航速度:250km/h
航続距離740km(標準タンク)
動力:チュルボメカアリエルIE2ターボシャフトエンジン×2
MH-60J多用途ヘリ
SH-60Lをベースに米海軍の多用途ヘリMH-60Sを目指して独自に改造開発された多用途ヘリ。
T700-IHI-701Dエンジン、強化型ギアボックス(IVHMS)、グラスコックピット化、フライバイワイヤの採用の他、メインローターは幅の広い複合材製に変更され、キャビンスペースおよび燃料搭載量の増大、低空での高機動や腐食に対応した機体構造の採用などの改良が行われている。
陸自第1ヘリコプター団の他、水陸機動団の直接支援を行う機動支援航空隊で運用され、空自でも護衛艦を拠点とした救難任務に対応するため、一部の救難隊で運用されている。
動力:T700-IHI-701Dターボジェットエンジン×2
航続距離:450km以上
乗員:操縦士2名+14名
積載量:約4082kg
CH-47JA+輸送ヘリ
CH-47JAをCH-47F相当にアップデート及び独自の改造を施したタイプ。
動力:T55-K-714A
航続距離:約1030km
乗員:操縦士2名、機上整備員1名+33名~55名
MH-47JA輸送ヘリ
CH-47F相当のCH-47JAⅡをベースとした独自開発の艦載仕様。空中給油プローブと救難ホイストを標準装備している。
主に第1ヘリコプター団で運用される。
動力:T55-K-714A
航続距離:約1030km
乗員:操縦士2名、機上整備員1名+33名~55名
MCH-101掃海輸送ヘリ
ポッド式LIDAR装置である空中レーザー機雷探知システム(AN/AES-1 ALMDS)を導入するなど、高い対潜能力を持つ。航空護衛艦では特に輸送に当たる。
OH-1B偵察ヘリ
OH-1観測ヘリの機体規模を拡大して開発された戦闘偵察ヘリ。OH-1と機体のコンポーネントの大部分を共有する。
ガトリングガンであるGAU-19B 12.7mm機関銃を標準装備とし、ハードポイントを合計4基備えている。誘導弾4基、ロケット弾ポッド2基ずつ同時に運用することが可能。
動力:TS2-M-10×2
航続距離:550km
固定武装:GAU-19B 12.7mm機関銃