名前のあるネコ
はじめての作品なので、、、読みにくかったらすいません。
ボクはネコ。
親も、兄弟もいない。
ボクには名前がない。
ずっと前に名前で呼んでくれた親ネコがいたけど、、もういない。
ずっと前のことだから、なんでいなくなったか忘れちゃった。
ネコだから。
自分の名前も忘れちゃった。
ネコだから。
ネコだから?
悲しかったっけ?
みんないなくなって。
悲しかったっけ?
名前忘れて。
名前なんかなかったんだ。
はじめから。
小道を歩いていたら、誰かがボクを抱き上げた。
優しく抱いてくれたんだ。
汚くてボロボロのボクを。
抱いてくれた女の子の名前は
「みかちゃん」
みかちゃんはボクをキレイにしてくれた。
おいしいゴハンもくれた。
あったかいベットで一緒に寝てくれた。
みかちゃんはボクに名前をつけてくれた。
「チョコ」
そう呼んでくれたんだ。
呼ばれるとみかちゃんのそばに行く。
ボク幸せ。
ボクにはお母さんができたんだ。
名前もあるんだ。
できたんだぞ。
ボクはみかちゃんのヒザで眠っていた。
夢を見たんだ。
ずっと昔の夢。
ボクが小さいとき、一緒にいてくれたお母さんの夢。
お母さんはボクを呼ぶ。
「チョコ」
チョコ?
「おはようチョコ」
「おやすみチョコ」
チョコ?
お母さん、ボクはチョコ?
ずっと前からチョコだったの?
目が覚めるとみかちゃんが言った。
「おはようチョコ」
ボクはずっと前からチョコだったんだ。
ずっと前から名前があったんだ。
産まれたときからチョコだったんだ。
ボクはみかちゃんに言う。
「おはよう、みかちゃん」
ボクはチョコ。
名前をありがとう、お母さん。
名前をありがとう、みかちゃん。