明日香
一週間に一度あげる予定だったんですが、いろいろあって、区切りのいい所までやっと行きました。下手な文章ですが、読んでいただければ、幸いです
細身の少年はなにやらさっきから笑みを浮かべている。こいつ馬鹿なのか?この状況がわかっていないのか?なぜ、私の周りにはいつも、変な人が集まるのだろうか、いつも、不思議で困る
「ねえ、そこの君」
だれのことを指しているのだろうか、私?それとも、この怖いヤンキーさん?
「君だよ、サングラスのかけてる怖い人」
おいおい、やばいでしょ、向こうは明らかにヤンキーなんだよ、ナイフとか危ないのを持っているかも知れないのに
「ああん?俺になんか用か。生憎、俺は今、忙しいんだよ」
「そうなんだ、じゃあ、急がしいのなら、そこにいる、僕の友人を返してくれないかな」
私を指差して言う。
ちょっと、私巻きこまれたよね!?完全に巻き込まれたよね!?
どうしても、ここから逃げないとヤバイ雰囲気だね
「あのー、私は帰ってもよろしいでしょうか?」
さり気なく、手を上げる
「今、話してただろうが!なんで、勝手に帰るんだ、ボケェッ!」
「いやー、こちらにも理由がありまして・・・」
「なんだ、その理由っていうのは」
そんなのいえるはずない!私実は男なんです、テヘッ なんて!
少し、私は下を向く、お互い沈黙が続く
「なんか、言えない理由があるのか?エェ!」
「だから、そこの僕の友人をちょっとした、病気でね、それがあって、少し言いづらいいんだよ」
少年が話に急に割り込んできた
あなたはそんなに私を巻き込みたいのですね、分かります(泣き)
「なら、深くは要求しねぇ、だがな、そもそも、俺はこいつと話してんだ、そして、オメェは何なんだ、ええ! 」
「そこの友達だけど。」
「そういうことをいってるんじゃねぇ!テメェの名前だ!」
おいおい、完全に切れてますよ?この少年は大丈夫なのか。っというより、なにものなのか、わたしにもわからない。
「枝並って、言えば、わかるかな」
「わかるか、ボケェ!」
しかし、そのリーダーヤンキーに周りの手下?が耳で何か囁いた。なんか、シュールだね・・・
「そんなの知らないぞ、それに息子がいるなんて、聞いたことがない」
「いや、でも、ここの少年は見事に枝波様の面影がありますし、もしかしたらの可能性が・・・」
「くそ、しかたない、一旦引くぞ!」
「御無礼を失礼しました、枝並様!」
「分かればいいさ」
最初から笑みを絶えなかった少年が、最後は無表情の冷たい言葉だった
なぜが、悔しそうに逃げる、ヤンキー、含め、不良軍団
「ふぅ、一応一段落したね」
危機をどうにか、回避できた事は確かにいいけど、一つ消えない疑問が一つ
「君は誰なの?」
「さっき、言ったとおりの人物さ」
枝並、珍しい苗字であり、ここいらでは有名なお金持ちの名家だったと思う。そこの息子ってあたりかな。
「本当に?」
「いや、あれは嘘だ」
「嘘なのかい!」
杉並という人物は私に微笑む、しかし、先ほどとは打って変わり、敵意は見えない、ただ、見えるのは、寂しい目。なにか、悲しそうに。
「じゃあ、私から自己紹介をするね、私は日高 智唯、高校二年生。呼び方は、苗字でも、名前でも構わないよ、一応、恩人だし。」
「一応とは失礼だな。僕は枝並 明日香、同じく高校二年生。君のお嬢様学校とは違うみたいだ。呼び方はできれば、名前で呼んで欲しい。さっきみたいに同じ苗字なだけに間違われるとめんどくさい」
昔、なにか苗字で問題があったのだろうか。私はなにも聞かすにそう呼ぶようにした。
「うん、わかった。じゃあ、最後にもう一つ質問、明日香はなんで、私を助けたの?」
明日香は疑問そうに首を傾げる
「人を助けるのに理由なんかいるのか」
確かにそれは正論であり、もっとも正しいけど。
「本当の事を言って」
少し、怒鳴ってしまったが、仕方ない
「強いて言えば、可愛い女の子がいて、危なかったから、助けたというのかな、簡単に言えば、君が気になったから助けただけさ」
「まさかの遠まわしの告白!?」
初めての告白が男からなんて・・・いろいろ、ショック
これで、どっかの王道の漫画みたいになったら、私はどうなるのだろうか。考えるだけで鬱になる。私は男の娘なのに・・・
「まぁ、近かれ遠かれかな」
「本当にそれだけ?」
「後は君のお礼だけ」
「お高いんでしょう?」
「安い安い、君にとってはわからないけど」
「その要求とは?」
「体かな」
「ここに変態がいます!」
「冗談だよ」
冗談にしては悪質だ。特に私には
「じゃあ、お腹が減ったから、食事でも」
「その程度なら」
「できれば、その袋に入っているやつでおいしいのを」
「うっ!」
料理は少し自信があるけど、人に食べさせる程の腕じゃない、でも、命の恩人の頼みだし、やるしかない
「おいしくないよ?」
「構わない」
「そんなに豪勢なのはできないよ」
「愛情がこもっていれば、少しでも満足さ」
仕方ない、これは決定事項だ。後は場所・・・
「じゃあ、場所は私の家でいい?ちょうど、夕飯の時間だし」
「ああ、いいよ。なんか、日高って、以外に大胆なのか、天然なのかわからないよね」
どういうこと?
まぁ、なんや、かんだで、私特製のお料理、愛情は無理だけど、丹精を込めて、ご馳走した
「おいしかった」
「そう、ならよかった」
腕に少ししか自信がなかったけど、少し大きくなったと思う。
「日高のアド交換しよう」
「突然だね」
本当に突然すぎるよ、こっちの心臓を爆発させる気!?
「でも、いいよ。これで、初の男友達だ、やった!」
そして、交換をし、明日香が一つ打ち明けてきた
「日高」
私を改めて呼び、何かを言おうとしていたが、私はそれを言葉で遮った
「名前、友達なんだから。あだ名でもいいけど」
「じゃあ、智唯。なんか、しっくりこないな。とも・・・じゃあ、こうしよう。智という名前のともとちをかけて、ともちん」
「やめてください」
「じゃあ、智で」
「まぁ、それなら、オッケ」
一呼吸、明日香は息を吸って、語りかけるようにいった
「言っておくが僕は男じゃない。こんな格好をしてるけどな」
悪い冗談だ。でも、なぜか、明日香は男のように見えるけど、顔は整ってるし、女と言ったほうが相応しいと思えた。
「じゃあ、私は男の子です。こんな、格好だけど」
私もなぜか本当の事を自然と口だしていた。
明日香は私と似ていると思ったからだ
「悪い冗談だ。僕達はどちらにしろ、男女というわけだ」
「私たちは女装、男装ということだよね。まさにどうしようもない、異常人だね」
「まぁ、そういうことだ」
「お互いになんで、そうなっているのは聞かないという方向で」
明日香がなぜ、男装している私には分からない。でも、聞くのはダメだ。なにか理由があるかもしれない。何か重いなにかが。
私もなぜ、女装しているのを聞かれたら、答えられないかもしれないからだ。相変わらず、明日香のことはまったく分からない。
ただ、分かってきたのは一つ
「明日香って、いい人っぽいよね」
「そこはっぽいじゃなくて、いい人っていってほしかったな」
ほかの人とは違う、なんか違和感がないっていうか、落ち着くって言うか
「えーと、なんて言えばいいのかな、言い友達になれそうってことだよ」
「僕もなんか、そう思えてきたよ」
「じゃあ、改めてよろしく、明日香ちゃん」
あえて、女の子扱いするためにちゃんをつけた。
「こちらこそ、よろしく、智ちん」
人の扱いは明日香の方が上だった。
こうして、私はかけがえない友達ができたのであった。
今回は少し長めです。なんというか、やっと、仲間が登場っ!て感じです。
できれば、感想などで、私の取るに足らないところを罵って下さい(えっ
じゃなくて、指摘してください。