行き当たりばったり
コンコンとドアにノックをする。もちろん、場所は生徒会室。
「失礼します、2年2組の日高と、真梨奈です」
なぜ、真梨奈だけ、下の名前なのかというと、真梨奈はほとんど、海外に住んでおり、マリナで、定着しており、本人もそのように呼ばれる、いうのが当たり前だったらしいので、真梨奈とみんなは呼んでいる。言うまでもないけど、真梨奈はクラスが決まってないので、名前だけである。
「で、用事は、なんでしょうか、会長。もしかして、真梨奈のことですか」
「そうだが、書記の幸村を通して、なにも聞いてないのか」
真梨奈と目を合わせてみたが、お互いに首を傾げた、知らない雰囲気。そっか、何も聞かずに来たもんね。
「何も聞いてないみたいなので、私から説明させていただこう」
コホンと咳払いをしつつ、本題に入る。
「真梨奈は、まず、日高くんと同じクラスの2組になることが決まった」
「あっ、同じクラスですね、智唯さん」
「ちょっ、近い、近い」
真梨奈は嬉しさのあまり、くっついてのだが、話、聞こうよと促すとハッとし、少し離れ、顔を下に向ける。もしかして、無意識だったの?
「しかし、問題があり、確か、2組のクラス委員長がまだ決まっていないようだな」
「うっ」
実は言うと、私が推薦されたんだけど、頑なに嫌と答えましたが、なにか?だって、無理ですから。
「話を聞くと、日高くんに賛成多数だったようだな」
「うっ」
なぜ、そこまで・・・
「なので、私からもそろそろ、2組のクラス委員長がいないと困り出すのだが、日高くんにやってもらうと思う」
「いや・・・それは・・・」
絶対に無理です、はい。だって、私、漢ですよ!女ではなく、男!
「だだし、真梨奈くんが、クラスに馴染むためにも、マリナくんも日高くんと同じクラス副委員長でいいな」
「・・・・はい・・・」
生徒会長の威圧、マジでやばいです、はい。目がギラついてますよ~
「話は以上だ」
「・・・失礼しました・・・」
パタンとドアが閉まると、なんだか、会長に押し切られた感で、悲しくなってきた。
「これから、クラス委員頑張りましょう!」
真梨奈の純粋さは、眩しすぎる。なんだか、元気が出てきた。
「うん、そうだね。頑張ろう!」
声に出すことって、大切だよね。声に出すと、こう、気持ちも入ってくる。
「よし、頑張ろう。まずは、友達作りからね」
「それがありましたね」
「なんで、そんなにショボくれるの!?」
「ちょっと、私、友達を作るのが苦手でして」
「いやいや、真梨奈なら、すぐ、できるって!私もそうだったし」
「そうでしょうか」
なんかなぁ、やる気も出てきたのに、行き当たりばったりだなー ホントに・・・
ゆっくりと、更新させて頂きます。