波乱の幕開け
次の日になり、私は目覚めた。いや、
「眠れない・・・」
うん、この状況マズイから!というより、死ぬ!なぜ、真梨奈さんが・・・
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一緒にいたいと思ったのはいいが、なぜ、こんなことを言ってしまったのだろう。
「一緒に寝ない?そうすれば、落ち着くと思うし」
「そうさせていただきます」
風呂上りに会話した。
まだ、涙腺が残っているのがかわいそうと思えてしまったので、思わず、言ってしまった。
しかし、流れに乗ってしまっても、私は男。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・まずいよね・・・・
でも、向こうも了承しちゃったし、どうしよう。
そして、現在に至る。
真梨奈さんの風呂上がりのいい匂い、まだ、湿っている髪、ほんのりと赤い唇・・・
まずい、私ダメかも。
頭がボーとする。いや、ダメだ、しっかり、気を持って、智唯!
自分に言い聞かせながら目を瞑る。
しかし、感触が・・・!感触がああああああああ!!!
抑えなさい、私!
なんで、こんなところは男なんだ、私。
ここまで、女だったら、どんなによかったか・・・
なぜか、そんなことを考えているうちに疲れていたのか、自然と体は眠りについていた。
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「ふあぁ~」
大きな欠伸。眠い、非常に眠い。
なぜかって、そんなの寝不足だからに決まっている。それはまだいい、問題は・・・
「智唯さん、寝不足ですか?もしかして、私のせいですか」
おろおろと涙になる、真梨奈は可愛い♪じゃなくて、ここは違った言い訳をしないと・・・
「違うんだ、これはちょっと、考え事をしていて」
「?」
昨日のあれがフラッシュバックして、真梨奈の顔を直視できない。真梨奈は急に黙り込んだ私を不思議そうに見ているけど、実はかなり、赤面してるんだよ。
どうにか息を整え、言葉を出す。
「テストも近いことだからね」
「テストですか」
「そう」
シュン、なんで!?なんで、真梨奈がそんなに落ち込んでいるの!
「学力優秀の智唯さんが、そんなに考えこむなんて、ここのテストはそんなに難しいのですか・・・」
「いやいや、そうじゃなk・・・いや、そうだけど、頑張ればどうにかなるから」
「私は智唯さんの何倍頑張ればいいのでしょうか」
「なんとかなるから、強く持って!!ああ、倒れないで・・」
真梨奈って、勘が鋭くて、私の事がすぐに見抜かれたし、最初は警戒してたけど、案外、そうでもなかったね。これで平和だ~っと、思っていたのもつかの間。
「きゃぁぁぁぁ!!あれが、転校生の真梨奈様よ!!」
校門の入り口に埋め尽くすほどの女子生徒、こんなにこの学校、人いたっけ?と思うほど・・・
女子高から、男女共学になったのだが、場所が山の上なのがいけないのか、頭がいいからなのか、現在、男子は、わかったいるだけは、私だけとなる。つまり、簡単に言えば、ほぼ、女子高なのである。
「そして、横にいるのは、智唯様よ!きゃぁぁぁぁ!!」
「今日も美しい、黒君だけではなく、白黒の君方を見れるなんて、ハァ・・」
「なんと、眩しすぎて、倒れてしまうなんて、さすがは黒君。これはスクープですわ」
なんか、いつもより、ヒートアップしてない?ついでに、黒君とは、私のことである。なぜかと言われると、私は答えようがない。しかし、良子が教えてくれた話だと、黒い髪が美し人だかららしい。そうなると、真梨奈にも付きそうな・・・
「ちょっと、通して欲しいんだけど、いいかな?」
「はい!喜んで!」
いい子で、聞き分けはいいんだけどね。私は真梨奈の手を引っ張って、校門を抜けた。
「すごい人たちでしたね」
「確かにすごいね、いい子たちだし、でもなんで、私のファンなんかになったんだろうと思うよ」
「それはおと・・・」
「ストップ」
真梨奈の口を抑え、周りに誰も居ないか確認し、耳元で囁く。
「それは、家以外は禁止」
「そうなんですか、てっきり、オープンかと」
「そんなことないから」
「なら、いっその事、バラしちゃえば」
「それはダメ!」
「そうですか」
話しながら、下駄箱を開けると・・・出てきたのは、無数の手紙。
「すごい量ですね、これ、全部、手紙ですか」
「そうだね、今日も憂鬱だ」
「こういうのって、貰うと嬉しいじゃないのですか?」
「気持ちは嬉しいんだけどね、色々事情があるからね」
無数の手紙を綺麗に整えて、鞄に入れる。
「じゃあ、ビックリも終わったことだし、初のクラスに・・・」
「せーん、ぱ~い!」
この気配はまさか!
「今日は待ち伏せていてよかった、先輩に会えたのだから」
いきなり、やつは左から、飛びついていた。
「にょわぁぁあ」
「先輩、会いたかったです、はい、どれ位かというと、それは、胸が飛び出るほど。」
「良子さん、それ程にしないと、智唯さんが」
「いやいや、死なないから!それより、良子どうしたの?なにか用事があるんじゃないの」
「実は会長が真梨奈様と先輩を呼んでいまして」
「制服とかですか」
「そんな感じです」
「それじゃあ、いそがないと間に合わないじゃん!?ありがどうね、良子。」
私はまた、真梨奈の手を引いて走りだした。
まさかの続きです。
すみません、忙しかったもので。