♯3 【ご報告】異世界生活始めました!
「異世界の、朝は早い。5時に起床し朝ごはんの支度をする。今日もいい天気だ…」
「今日の朝ごはんは何かな?」
皆さんおはようございます。異世界の無人島に一人ぼっち、如月 凛花です。私は元気です。隣にいるのは昨日徹夜して作った友達のリント君です。可愛いでしょう?砂で作った雪だるま、砂だるまの男の子です。
「今日の朝ごはんは砂のハンバーグと砂のオムライス、砂の味噌汁よ」
「わーい、リントね砂のハンバーグ大好k…ゴホッゴホッ!」
なれない裏声でそこそこ長めのセリフを喋ってしまったからかむせてしまいました。リント君はお茶目だなぁ。
あ、見てください少し高めの波です。このままではリント君に当たってしまいます。あ、当たりました。崩れていきます。私の異世界最初の友達が波にさらわれて消えてしまいました。ついでに私の朝ごはんも流されてますね。キレそうです。元の世界に帰りたいです。
「さてと」
リント君が波にさらわれてしまったので、また新しくリント君を作ります。それでは皆さんごきげんよう。オホホホホホ…
「ん?あれ?」
異変に気づいたのはリント君の体が完成した時だった。パソコンのメールアプリが新しいメールを受信していたのだ。ありえない。ここは異世界の無人島、インターネットが存在しないためパソコンはただのパカパカする板であり、メールを受信する事は不可能なはずである。
しかし、今私のパソコンには新着メールを知らせる通知が来ている。状況を呑み込めないままメールを開く。そこには
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如月 凛花 様
初めまして。
私は異世界転生管理局、日本支部の嶋谷と申します。
このたびは異世界転生の成功、心よりお慶び申し上げます。貴方は2人目の成功者であり。現状生存してる唯一の転生者になります。
何かご不明な点はございますか?もし必要であればこのメールに返信して頂ければ幸いです。
それでは良き異世界ライフを。
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「すごいわ、最近の詐欺メールってこんなパターンもあるのね…。」
今までテレビやネットニュースでみた詐欺メールの中でもこんな突飛な内容は見た事がない。もし自宅に「オレオレ!今異世界に転生しちゃってさ〜」なんて電話がかかって来たら心配より先に驚くか笑ってしまうだろう。ある意味で心配してしまうかもしれないが、特に頭。
だが、私は部屋で動画撮影をしていたらいきなりこの無人島に放り出されたのだ。この意味不明なメールの内容も信じようと思えば信じれる。それにこの現状を解決出来るなら後で高額請求されても構わない。まずは生存が一番なのだ。
一旦このメールを信じて返信をしてみよう。詐欺がなんぼのもんじゃい!
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島谷さん
初めまして。聞きたいことが5個ほどあります。
・ここは異世界なのか
・なぜ最初の場所が無人島なのか
・私には何か特殊な武器や能力はないのか
・近くの街はどこにあるのか
・死にそうなので助かる方法はないのか
なるべく早い返信をお待ちしております。
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ひとまず聞きたいことをまとめ返信する。早く返信をしてもらわないと私の命に関わるし、パソコンの充電にも限りがある。私はパソコンを一旦スリープモードにしておき、友達の砂だるま制作に戻ることにした。
返信があったのはその日のお昼頃だった。その頃には既に空腹は限界を通り越して何も感じなくなり、今は空腹より喉の乾きの方がキツい状態になっていた。さすがの私でも海水を飲むのが良くないことは分かっている。しかし、目の前にはこんなにも大量の水があるというのに一滴も飲むことができないなんて。とりあえず次のメールで飲み水の作り方でも聞いてみようと思う。
ブックマークや高評価してくれると嬉しいです、よろしくお願いします!今日はこの後完成が間に合えば11時に投稿します。