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底辺配信者の異世界グルっと1周旅!  作者: カモノハシの左前脚
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♯10 【珍味】海蛇のヒレたべてみた!

私とレオさんが漁村に戻ると漁村では、海上に突如として海蛇(シーサーペント)が出現した事で騒ぎになっていた。

レオさんはやれやれとため息をつくと、私には先に家に帰るように言い、村の人達の方へ向かっていった。



私が家に帰るとバルバラさんがいつにも増して慌てた様子で飛び出してきた。


「凛花ちゃん!その様子だと大きな怪我はしてないようね、よかったわ…。でもレオはあまり役に立たなかったでしょ?あの人ああ見えてヘタレだから、二人が無事で本当に良かったわ〜」


「ありがとうございます。びっくりしましたけど何とか二人とも無事に帰ってこれてよかったです!」


私が肩をぐわんぐわん揺さぶられながらも答えると、おばさんは心から安堵した様子で胸を撫で下ろしたようだった。

その後はバルバラさんの家事を手伝いながら談笑(バルバラさん曰く女子会)を交えながらレオさんが帰って来るのを待っていた。


それから2時間程してレオさんが帰ってきた。レオさんはまさにルンルンという感じでスキップしながら満面の笑み(やっぱり少し不気味)を浮かべいた。


「嬢ちゃんが倒した海蛇(シーサーペント)な、村の定食屋の爺ちゃんが料理してくれるらしい!今夜は村の皆で祝杯だぞ、嬢ちゃんが主役だからな音頭を取ってくれ!」


レオさん大興奮…。強面の顔で目をキラキラ輝かせるのはギャップがすごい、まるで子供のようだ。バルバラさんも「レオあんた子供みたいよ…」と呆れ顔だ。



そして私は村のおばあちゃん達によって豪華絢爛な衣装に着替えさせられた。衣装は花の冠をはじめ、あちこちに本物の花をあしらえた薄桃色のワンピースだった。最初の衣装はもっと胸元が空いていたのだが、私の胸のせいか何とも残念なことになってしまい、村のおばあちゃん達は申し訳なさそうに今の胸元が空いていない衣装を持ってきてれた。

そしておばあちゃん達は口々に「まだまだこれから!」、「もっと大きくなるかもしれない」、「小さいのが好きな男もいる」等とフォロー(フォローにはなっていない)をしてくれた。

…後で一人トイレで少し泣いた。


着替えを終えた私は一度バルバラさんの家に帰った。レオさんは村の男の人達と一緒に祝宴の準備をしに行ったようで、家にはバルバラさんが一人残っていた。


「きゃぁ!凛花ちゃん可愛い!妖精みたいね!でももっと胸元が空いてる方が男達を魅了できるのに〜」


「あ、あはは…ありがとうございます…」


どうやら私はもう一度涙を流すことになりそうだ…というか私は全く胸が無いわけではない、Bはあるのだ。ただこの村の女性は何故かみんな胸がデカい、正直羨ましいことこの上ない。バルバラさんにもメロンが2つ…


「そうだ凛花ちゃん、最初の挨拶はもう決めたの?簡単な言葉でいいけど音頭をとる人は毎回挨拶しないといけない決まりがあるのよ。」


「そうなんですね、なんて言おうかな…」


「私のオススメはね〜…」


バルバラさんは参考になる挨拶をいくつか教えてくれた。ただ、それはほんの一部でほとんどは正直参考にはならないようなものばかりだったが…




そして日は暮れ松明のあかりだけが漁村を照らすようになった頃、祝宴が始まった。最初に舞台に上がったのはレオさん。どうやらレオさんが今回の司会的な立ち位置のようだ


「おまえら!この嬢ちゃんが海蛇(シーサーペント)を討伐したんだ!海蛇(シーサーペント)のヒレは滅多に食えねえ珍味だからな腹いっぱいなるまで食って騒いで楽しもうぜ!」


まずはレオさんの挨拶。村の人達から盛大な拍手が送られたレオさんは喜んでいるのを隠すように咳払いをし舞台袖の私にむかって手招きした。

私がその合図で舞台に上がると村の人達は歓声をあげた(特におじさん達)。


「は、はじめまして、凛花って言います。えっとあの、今日は楽しみましょう!」


拙い挨拶になってしまった自覚はあったが、村の人達はそんな事気にもとめていない様子で温かい拍手をくれた。

私が挨拶を終えると舞台下の25mプール程の大きさのテーブルに料理やお酒が運ばれてくる。焼き魚やスープの他に煮付けやソテー、刺身なども並んでいる。お寿司がなかったのは少し残念だった…

私はまず、シー何とかのヒレの煮付けを食べる。煮付けと言うと私はカレイのイメージが強いが一つ言わせて欲しい。多分これはカレイの方が美味しい。なんかカレイより小骨が多くて肉が硬い、噛み切れない程の硬さでは無いが食べづらく感じる。

次に刺身、こちらは骨がない分煮付けより食べやすいがやはり硬い。食感はグミに近い感じがする。私が刺身に悪戦苦闘している中、村の人達はとても美味しそうに料理を食べお酒を飲んでいる。私は未成年なのでお酒はお断りした、というより見た目が幼く見える為かお酒が用意されていなかったのだが。

ともあれ私は宴の中で村の人達とお喋りしたり、酔っ払いに絡まれたりしながらも楽しい時間を過ごした。そして宴は男の人達がほとんど酔いつぶれて幕を閉じたのだった。

読んでくれてありがとうございます。

もしよければ高評価とブックマークもお願いします!

この後23時から番外編も投稿するので是非そちらも読んでみてください!

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