7営業目 無線のお仕事Part2~キャンセルのマナー〜
前章で無線について触れたが、今回はキャンセルのマナーのお話。
最近、アプリ無線が増えた事もあり、肌感としてタクシーを呼ぶ事の敷居と言うか、ハードルが下がった様に感じている。また、アプリ上で使用したいタクシー会社を指定出来るのも、お客様にとっては選択肢が拡がるのも進化してきた絵点と言えるだろう。その恩恵なのか、迎車料金の発生する仕事も増えた様にも思える。
しかし、お客様とて安くタクシーを使えればそれに越したことはない。そんな中、
「このキャンセルの仕方ってどうなの?」
と思える事案が発生している。
アプリ無線では文字通り、スマホアプリからの配車となる為、自分を乗せる予定の車が今どこを走っているかがリアルタイムで地図上に反映される。だいたい何分位で来そうだなと言うのが分かるので、便利な機能と言って良いだろう。しかし、これを逆手にとって、到着間際になってキャンセルし、さも近くに居る車だからと言って乗車してくるお客様がいる。筆者も1度経験した事のある事案である。もちろん、迎車の間に他に乗車希望のお客様が居ても乗せる事は出来ない上、キャンセルとなった矢先の乗車希望だからラッキーなんて思うが、迎車料金を頂ける筈のお客様が、迎車料金が頂けないのでこちらとしてはマイナスなのだ。
お客様はアプリ上でこちらのナンバーが分かっているが、こちらは予約名しか分からずお客様の顔も分かるはずもない。かと言って、流しのお客様にいちいち名前を伺うのも無礼な話である為、この事案に関しては泣き寝入りする他無い。
筆者は何故そのお客様がアプリ無線のお客様だと言う事が分かったかと言うと、乗車時には分からなかったのだが、精算終了後、降車したお客様がホテルに分泊する様でホテルの予約名を口にし、その名前がアプリ無線の予約名と同じ名前だったからだ。もちろん、精算も終わった後なので声をかけて迎車料金を頂くことも出来ず、泣き寝入りとなった。
事情があってキャンセルするのは致し方のないこと。しかし、キャンセル出来るという事を逆手にとって得をとるというのは言い方が悪いが、狡猾と言える。
なお、アプリによりけりであるが現在は迎車予定時間の3分前からキャンセル料金が発生する場合があるので、ご注意頂きたい。また、今回挙げた事案の様な事が発覚した場合、ドライバーが会社に報告し、会社がアプリ提供元に連絡を入れる事で、対象のタクシー会社を指定出来なくする処置が出来るという事も加えておきたい。