7.伊坂なな
「ななちゃんどうして葉っぱがついてるの?」
入学二日目にして準問題児なのか私。あの後私はとにかく走り回った、世界は何時も通り回っているというのに。動揺しすぎだバカ。
「んーと。木登りしてみたりしてみなかったり……」
下手に嘘つかないほうがいいね。嘘悪化してるって。自分いつ木に登ったんだ。
しかもあーちゃんあからさまに混乱してるから。
どっちかって言うとどうにかなってるのは私だ!!
「大変だったんだね」
いろいろな意味で大変だったのは認めようこの際。
確か今日は委員会を決めるんだったな。
リリアさんは先生に言われるまま学級委員になって、柳原さんは体育委員。鷹司さんも柳原さんと一緒だったはず。二人は親友という繋がりが合ったはずだ。
黙々と一人で考え事をしていたら既に委員会決めが始まっていた。
黒板を見るとリリアさんは学級委員に柳原さんは体育委員。あ、あーちゃんも体育委員だ。
なんだかんだで二人は仲がいいなぁ。
私は可もなく不荷もない図書委員に立候補した。
「伊坂さんと田中さん図書委員に決定」
よしっ。てか、田中さんって誰? まぁ、委員会の時に嫌でも分かるけど。
「強田先生終わりましたよ」
「さすが桜葉、席戻っていいぞ」
リリアさんを見ると嫌でも朝の事を思い出す。
だからなんなんだバカ。リリアさんにとって手の届く存在であっても、私にとっては雲の上の人だっつの!!
「次の授業は古文だ。大人しく授業受けろよー」
「つよぽんが一発芸してくれてら受けるよ」
「ゲッチュー」
「いつの時代のだよ」
つよぽん先生はノリがいいから笑顔が耐えないこのクラス。ホームルーム終わったら私もあーちゃんにゲッチューしよ。