24.伊坂なな(女子会2)
「私くじつくってきたんです。棒の先に番号が書いてあるのでその順番に恋話しましょう」
割り箸3本、下の方で持っているリリアさん。下準備まで既にやってあるとは。さすがヒロイン、乙女ゲーム。が、こんなイベントあったかなー? いまさらだが。
「すごーい。手作り? 私はこれにする」
ノリノリだねー、あーちゃん。これは流石に出来れば穏便に終わらせたい! 私も頑張るんだ。
「私はこの端のに」
私達はリリアさんのせーのっで、一斉に割り箸を引きました。私は自分の番号を見て、まず一息。神様ありがとう。助かりました。日頃の行いが良かったのか割り箸には3の数が。
「私からか~」
と、ちょっと残念そうなあーちゃん。残念そうにでも、下心ありげに私を見ている。ごめんよ、あーちゃん。こればっかりは譲れないんだ。
「私が2番なので、最後がなーちゃんですね!」
楽しそうだね、リリアさん。とか言ってる私もちょっぴり楽しくなってきた。だって、考えてみれば女の子と女子バナで盛り上がるのはなんと言うか、憧れ要素があったのだ。お友達とキャーキャーするのは嫌いではない。むしろ、ウェルカム!
(うんうん。私楽しめてる)
なんて、自分に値踏みしてしまう今日この頃。




