13.水無月葵
ななちゃんと潮くんは二人でアイス屋さんに来た。
でも、正直私は驚いた。
あの潮くんがななちゃんに微笑みかけながら歩いていたのだ。
潮くんは女子から絶大な人気を誇っているが、実際彼は女子嫌いだ。だから、私も夏を通してしか話した事無かったし、この光景にただだ驚く事しかできない。
夏はしてやったりと言わんばかりに口が弧を描いてるし、ついついななちゃんを夏との痴話喧嘩に巻き込んでしまった。
ここまで本気でななちゃんの事好きなら協力してあげてもいいよ? 潮くん。
潮くんは硬派だから浮気とかでななちゃん泣かせたりしなさそうだもん。
「つーか、潮とななはけー番交換しとこうぜ」
また、夏突拍子のないこと言って。ななちゃん困ってるよ。
結局交換してたけどさー。
私は溶け始めてたアイスを口に含む。甘い。
夏が潮くんを小突いてる。どうして自分の恋には鈍感なのに友達の恋には敏感なのかなー。
私が中々幼馴染から上に行けないからかも知れないけどさ。
高校生になったんだもん。人並みに恋愛だってしたいんだ!
夏に向かってこっそりアッカンベーっとしたら、彼は笑って、バカと動かした。そんなんで一喜一憂してしまう私は相当彼に熱がある。
(こっちの方がバーカだよ)




