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無双転生者  作者: verfall
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2話

入学式はいつの間にか終わっていた

入場してきたかなりの数の生徒の中から亮を見つけるまで、せわしなく見渡し近くの人に迷惑をかけ

新入生代表で挨拶する亮が出た時に歓声をあげ近くの人に迷惑をかけ、親に殴られる

終わった後の拍手も妥協を許さない

もちろん、近くの人に迷惑がかかっている

そのあとは、特に何もないので読書したりしていると式が終わっていた

俺を見る周りの視線はとても冷たかった

気温で表すとマイナス5℃くらい

あ、意外とそうでもない

ここ北海道なら普通といっても過言ではない…かもしれない

ニュースそんなみないし、新聞は産まれてこの方見たことないのでどうなのかは不明だが

いつの間にか終わっていたのに気付かずに本を読んでいたため、母親が言ってくれなかったら取り残されていたかもしれない

とても感謝しています

だが、その明らかにゴミを見る目はやめてください

マジお願いいたします

という、俺の気持ちが届いたのかはわからないが母親はさっさと車に向かった

俺も当然その後ろをついていく

危なくないよう周囲の気配を読み取りながら本を読んで歩く

毎回家族注意されるのだがこうでもしないと貴重な睡眠時間を削って読むことになる

それだけは避けねばならないので思いついたのがこれだ

周囲の気配を探りながらなので歩く速度は少し遅くなるが母親の気配をちゃんとたどっているのでハグれる心配もない

そして、ハグれる心配はなかったはずなのだが、何故か目の前に壁があり母親の気配が随分奥に感じる

またやってしまった

後悔はしていないが


「ふむ、また迷子になっちゃったなぁ〜。えっとどっから入ったんだろう?」


来たと思われる道を戻る

典型的な迷子のダメなパターンだ

まず、携帯電話の存在は忘れている

そもそも、電話するためではなくゲームをするために持ってきていると言っても過言ではないので仕方ないといえばそうである

10分歩いて気付いた


「あ、俺さらに迷子になってる。」


まず、地図を探そうとまた歩き出す

5分後


「そういえば、地図なんてある学校俺知らねえわ。」


普通に歩き損だった


「どうすっかなー…。」


俺も馬鹿ではない(主観)。

ここは最終兵器を使う


「誰か居ませんか〜?」


兵器と言いながら、普通に知っている人を探すというものだ

機械系列である携帯電話はまだ気付いてない


「おりますよー。」


なんとも呑気な…ではなく女神のような声が返ってくる

そっちに向かうと、とてもきれいな女性がいた

ふむ、上から93-61-90

身長は160ちょいかな〜

なかなかの物を…とか考えてる場合じゃなかった

セミロングの金髪で目が碧い女性はこちらを見て首を傾げている


「新入生の方ですか?」


むむ、これは!?

俺177㎝なわけだが、すると女性は下から見上げる形になる

するとどうなるか

そんなの……ふう、なんか調子が変だ

いつも、考えたりしないことがポンポンでてくる

一旦落ち着こう

よし、深呼吸を


「あのー、御用は?」


「おふ、がふ、げほ、げぼ。」


深呼吸している途中で目の前に女性が現れてむせてしまった

近くの壁に手をついて咳込んでいると女性が背中をさすってくれた

とても優しいいい人みたいだ


「あ、ありがとうございます。」


「いえいえ。」


女性は俺が落ち着いたのを見てまた聞いてきた


「それでどういった御用ですか?」


俺が迷ったことを正直に伝えると、女性は笑顔で出口まで案内してくれた

出口すなわち生徒玄関に着くとそこには苦笑いの亮と無表情の父、怒り心頭の母が待っていた

俺は正直あそこには行きたくなかったがこれ以上待たせるとそちらの方がまずいので案内してくれた女性に礼を言って家族の元に近づいた

予想した通りそのあと母親に説教され、車で帰る間もグチグチに文句を言われた


家に帰ると、亮は早速明日から始まる授業の用意をしてくると言って部屋に戻ったので、何することない俺は寝ることにした

俺の中で睡眠は至福の時で三大欲求をパーセンテージで表すとこんな感じになるのではないだろうか?

睡眠欲・・・75%

食欲・・・15%

性欲・・・10%

ということでおやすみなさい

カーテンを締め切り

そこそこ暗くなった部屋で布団にくるまる

すぐに寝息が聞こえてきた


またこの夢だ

異形の怪物がでてきて、何もない、誰もいないとこで佇んでいる

その瞳にもはや生気はなく言うなればただいるだけといった感じだ

しかし、そこでいつもと違うことがおきた

いつもはここで目が醒めるか、別の夢に変わるまたは夢を見なくなるのだが、今回は続きがあった

異形の怪物は何かつぶやいたのだ


「……………」


正直、声がかすれていて、また小さくて聞こえない

異形の怪物は顔であろう部分を天に向けると吼えた


「ヤット…、オワッタ。」


そのあと、怪物は崩れるように消えた

後に残るのは無人で無音の世界だ

ここで、やっと俺は起きた


「はあ、はあ、はあ。これは前世?だけど怪物が前世とか聞いたことねえし。魂が不変で姿が似るってことは俺もああなるのか?…まあ、あれだ。なんとかなる。」


そう結論づけて目覚まし時計をみると5時だった帰ってきてすぐに寝たから2時間程度寝た計算だ

カーテンを開けると、夕焼けだった空は白く澄んでいた

とてもいい天気で、いい朝である


「………って、もう朝じゃねーか!!」


その後、俺の声で起きた父親にこってりと怒られた

夕飯食えなかった気持ちを口にして文句を言うと(自業自得なのだが)諦めて自室に戻っていった。

俺はもちろん部屋に戻り二度寝した


今日もまた違う夢だ

今度は魔王かな…?

女の子や女性を周りに侍らせている

とても高そうな椅子に座り女の子を傅かせている

そこに、新たな人が来た

今度は男だ

部下か?

しかし、男は立ったまま魔王と話している

話が終わったのかそのまま一例して帰っていった

この夢はここで終わり、また違う夢になる

今度は前に見た夢の違う場面みたいだ

前に見た料理人が出てきた

料理人は短刀を持って街を出るようだ

街の門から出るとそこには薫が見たことない生き物が多数いた

多数というか全部わからない

料理人はその中の恐竜みたいなやつに近づき短刀を左手に持つ

左利きなのだろうか?

そのまま左手を前に出し引いた右手を目の前の生き物に叩きつけた

右手が生き物に触れるが別段音はしなかった

そりゃ、そうだろう

あんなでかいやつにパンチなんて効くはずない

と思っていたのだが、生き物はいつまでたっても動かないそのまま料理人に剥ぎ取られてしまった

料理人は取った食料を持ってきた袋などに入れると担いで街に戻っていく

後に残ったのは内臓と骨だけだ

内臓も何箇所かは剥ぎ取られてる

そこで、夢が終わり今度は誰かに呼ばれる声がした


「………ん、………て。」


「ん…。」


「兄さん、起きて。」


「あ、おう。わかった。」


呼んでいたのは亮だったみたいだ

俺は欠伸をしながら布団からでる

もうすでに異形の怪物の事は忘れていた

下で家族で朝食をとると、亮はすぐに学校に向かった

俺は何もすることがなかったのでまた部屋に戻り寝た

そこでまた色々な夢を見た


俺がこの変な夢を見るようになったのは思春期に入った頃だ

その日から同じ夢もあれば、場面の違った夢、新しい夢を毎日と言ってもいいほど見てきた

これを当時担任だった小学校の先生に聞いてみると「それは普通の夢で、前世の記憶じゃないね」と言われた

なんでも、前世の記憶は戦いをしているものしか見ることがないらしい

だから、俺のように料理してたり、掃除してたりするものはないらしい

大体見るのは戦争で敵をなぎ倒すとかそんなものらしい

それに、前世の記憶をみるとその記憶から前世での戦闘技術、経験などが頭に流れ込んでくるらしい

俺には一切そんなものがないので、あれはただの夢らしい

ついでにいうと、英雄の前世を二つ以上持っている人がいないことはない

ただとても珍しい

英雄の前世と兵士の前世の二つを持つとかもあるらしい

これらの場合、どちらか片方ではなく両方の記憶や経験を継承出来て力や基礎能力は今現在の身体に前世のものが上乗せされていくらしい

だから、身体が細いのに力強かったりするらしい

上乗せされるのも二つ以上の場合どちらの力も上乗せされる

例えば、英雄には魔法使いとかもあるらしいのだが、魔法を使う場合魔力が必要ならしくその魔力量というのは修行とかでもあまり上がらないらしい

なので、現在の身体に魔力量が5あったとして、一つ目の前世の身体で15、もう一つの前世では50あったとすると魔力量が5+15+50で70になるというわけだ

そして、なんと弟の亮は5つも英雄の前世を持つ凄いやつらしい

前に聞いたところ魔法使いが一つと騎士が二つ、神が一つに悪魔が一つって言ってた

英雄といっても、神とか悪魔とかも入るんだなぁというのがその時の感想だ

他にも精霊や召喚術士など種類豊富らしい

世界にいっぱいいるのも納得だ比率的には

前世なし:前世有り(英雄でない):英雄

では

2:7:1

ぐらいらしい

つまり10人に一人は英雄の前世を持っているということになる

最近英雄の前世を持つ子供を産むために日本の人口が激増して現在約20億人ぐらいいるらしいので

英雄の前世を、持つものはだいたい2億人くらいいることになる

まあ、亮のように複数の英雄の前世を持つ人もいるからどうかわからないけど

つまり何が言いたいかというと複数の前世特に英雄の前世を持っていた方が強いということだ

補足しておくと、兵士の前世とかでも戦闘技術や経験を継承出来るがそこはやはり一兵士と英雄になるような人では力や技術、経験で差が出る


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