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ドレアム

かなり意味不明な話になってます。深い意味を求める方にはお勧めしません。マジで。ごめんなさい。

 薄暗い空間。犇めき合う人々。足音。息遣い。

 こんなにも沢山の人が居て、それなのにその存在感がまるで感じられない。まるで死んでしまったかのように、静か。音が有るのにこの空間は限りなく静かな気がした。

―ここは何処?

 判らない。なんとなく祭りの会場のような感じがする。しかし祭りのような活気は無い。何処かのデパートの様な造りをしている。しかしデパートの様に物は売っていない。喫茶店の様な色合いをしている。しかし店員は歩いていない。

 気づけば広い空間に巨大な機械が沢山置いてある部屋に立っていた。やはり薄暗いままの室内。右から左から鳴り響いてくる電子音。それでも、静かだと感じる。

 ピンク色の土台の上に巨大なガラスケースが乗っている。その中には黄色いクマの人形が、力の抜けた格好で寝転がっている。これは、UFOキャッチャーだ。

「ねぇ」

 後ろから掛けられた声に振り向いた。目線を下げればそこには小さな少女が一人。顔と髪型がよく分からないけれど、ピンク色のスカートを履いているのだけが印象に残る。

「とって」

 少女の指差す方を向くと、目の前にあったUFOキャッチャーよりも更に巨大な機械があった。壁の様に高い。見上げる必要があるほどだった。

「とって」

 少女が再び呟く。その指の示す先にはプラスチックの赤い籠に入った兎の人形があった。これも、ゲームの景品なんだろう。

 見たことの無い機械だったけれど、何故かその使い方が判った。そしてそれはさほど難しいものではなかった。

 コトリ…音を立てて兎の人形が取り出し口に落ちる。少女は私よりも早くかがみ込み、その人形を腕に抱いた。そして一言も無く、音も立てずにその場から消えた。

 あまりに奇妙な事象のはずなのに、何の疑問も沸いてこない。頭の中はぼうっとしたまま視線を動かしてその空間を眺めるだけ。

 ふと、赤い色が目に入った。薄暗い中に一つだけぼんやりと明りの漏れる場所。それは吹き抜けの階段だった。赤い色に塗られた、螺旋階段。

 近づこうとしたことは覚えている。しかし登ったところは覚えていないのに気づけばその上に立っていた。2階にある小さな休憩所。白い円机と椅子が並び、その隣にはクレープやジュースを売る店が並んでいる。

 その白い机に、一人の少年が居た。その少年を知っている気がする。…一緒にここに来たような気がする。

 私の視線に気づいた少年が、ジュースを持たない方の手を上げた。微笑を浮かべたような気がするけれどその顔は私には見えなかった。

「待ってたよ」

 私はいつのまにか手にしていたクレープと共に、少年の前の椅子に腰を下ろした。少年の顔が物欲しそうにそのクレープへと向く。それを見ているのは判るけれど、やはり顔はよく分からなかった。

「買ってくる」

 少年はそう言うと空になったジュースを机の上に置いたままで席を立った。そして何故か、赤い螺旋階段を下っていった。クレープ屋はすぐそこにあるのに。

 しかし私はそれを気にも止めず独り、クレープを手に彼が帰ってくるのを待った。

 手にしているクレープは食べ物のはずなのに食べる気が起きない。別に少年が帰ってきてから一緒に食べようと思った訳でもない。ただ食べる気がしない。食べ物のような気がしない。

―いや、むしろ

 食べれる気が、しない。


『ここは、何処?』


 初めて疑問が生まれた。思う言葉ではなく、それは腹の底から響いてくる心の音。それは、私の感情。

 おかしいじゃないか。ここは何か、変だ。

 今まで感じなかった、当たり前のように受け入れていたこの世界が突如として崩壊していった。おかしい、おかしい。心が叫ぶ。


『ここは、何処なの?』


 叫ぶ心と共に世界がドロドロに溶け始めた。薄暗い空間から光が漏れ始める。眩しい。しかし体は動かない。目を覆うことが出来ない。

 動かない体。何時の間にか椅子から立ち上がっている。いや、椅子が無くなったために立っているだけなのかもしれない。手にしたクレープも消えている。

 消えている?…違う。ただそれを忘れてしまったからそこに存在しなくなっただけ。元々そんなものは無かった。だから食べれる訳が無いのだ。

―起きなくちゃ

 そう、耳元で喧しくアラームの音がしている。静かだった空間を切り裂く現実の音。


「いってしまうの?」


 目覚めようとする私に向けて、ホンモノではない音が私によって発せられた。振り返ると螺旋階段の上に少年が立っている。忘れてしまったのか、クレープも持っていない。


「また、待ってるから」


 うん。


 その言葉と共に私は、手を伸ばして目覚まし時計の頭を叩いた。


夢の中では音があるのに聴こえない。歩いてるのに本当は歩いていない。

無意識に意識しないと存在さえ無くなるのが、夢。

支離滅裂で訳が判らなくて目が覚めた後しきりに首を捻るような夢が…


私はー!大好きだー!


そんな主張でした。訳判らないもの書いてごめんなさい!


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― 新着の感想 ―
[一言] 初めに読んだ時は幻想的に思えるのに、その比喩や意味を考えていくと、逆に現実の世界が見えてくる。そんな不思議な話だと思います。この話に続きを書くとすれば、いったいどんな話になるのかなぁ、と思わ…
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