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一枚奇譚  作者: 裃 左右
12/15

日記に同封された手紙

 たぶん、『今日誰も』を読んでくれた人だけが読むんだろうと判断して。

 というか、読まないと不明な文章。正直、蛇足かな、と思ったり。

 ぼくがこの家に入ったときに、発見した日記。日付は、この人物が友達と遊びに行くと約束した日の前日、また当日のもの。その部分だけを抜き出したものだった。

 この日以降、誰も本人とその家族を見た人は居ない。

 これは夜逃げとして処理既にされてしまった出来事だ。


 この人物が毎日日記を付けていたそれは間違いない。

 古風にもパソコンなどでなく、わざわざノートを購入して、それに記録していた。

 誤解のないように言っておくが、この人物はこんな奇妙の内容の日記を残すような人間ではないし、それどころか、この日付だけ他の日の字と字体が違い、文章も漢字の使い方も本人らしくない。

 だが、本人の家族構成、また友人に電話を掛けたことは事実だ。また、自分の居ない間に家族が親戚の家に遊びに行ったことを怒っていたことも、以前に実際何度かあったことだ。

 しかし、それは本人とが書いた証明にはならないと、ぼくはそう思う。

 それに、これを書いたのが本人だとしたら、なぜこんなところで書くのをやめる?

 日記を書きながら行動していたとでも言うのか?

 そんなことはありえない……はずだ。

 

 この日記を警察に渡していない。それどころか、まだ他の誰にも見せていない。

 ぼくは無断で他人様の家に入り、なにか手がかりはないかと探った。その際にこの日記を発見し、持ち去ったのである。その場所は奇しくも、この人物の両親が使っていた寝室。その押入れの前だった。

 この日記をどうしたらいいのか、ぼくは判断に困っている。

 警察に言って、事件性はないものと判断されてしまうのでは駄目なのだ。ぼくはこの人物をなんとしても見つけ出したい。

 一応、言っておくが最後に会ったと思われ、かつ最後に連絡をとったと思われる友人からはなんの情報もこれ以上は得られない。

 なぜなら、その友人はぼくだからだ。



*追記

 携帯電話が4つ、押入れの中にあった。

 携帯を調べたところ、送信履歴にはぼくへの電話のほか、確かに父親、母親、兄に対するものがあった。

 母親には前日に掛けた様子がある。

 当日、母も含め3人には何度か掛けて確認した模様(全員分の場所の確認をした?)

 一応、日記通り、である。

 相手の携帯の着信履歴も確認(ただし、兄の分はロックがかかっていたため不明)

 なお、押入れの中は空だった。

 携帯のみがそこに残されていたのである。

 ……もちろん、ぼくの友人、(あい)、本人の分も。

こういう背景の物語だよ、って言う解釈もあり、かなって思い。

他の解釈や想像もぜんぜんあり。

これの続きを書くかは今は不明。


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