登場人物
フォルトゥーナ・サイモン(ティケ/ティナ)
子爵家の娘
両親からは愛されず、家令のセバスとメイド長のメアリーによって育てられる。
生まれたときから一緒にいるビイェと生涯を共にすると思って生きてきた。
両親からの愛には恵まれなかったが、周りにいる人たちが良い人すぎて天真爛漫に育つ。
決して無能ではないが、特別秀でたところもない普通の少女。
16歳の夏、はじめて異性と口づけをした瞬間からビエの姿が見えなくなった。
大人になると見えなくなるのだと、その時初めて知る。
「きっとビイェは笑うだろうけど、私の初恋は誰がなんと言おうとアナタだったよ」
初めて書いたラブレターを、ビイェがいつもいた窓辺に置き、彼女は少女期を終える。
ビイェ(アガトス・ダイモン)
幽霊(精霊、神様に近い)
ティケとはかつて夫婦だった。(気が遠くなるほど昔)
一番最初のティケと結婚した年齢である18歳の時の姿をしている。
ティケと生まれ変わりの時期が合わず、長い間一人で幽霊としてティケの生まれ変わりの側にいる。もう何人目かは覚えていない。
彼女が恋を知って大人になると、自分の姿が見えなくなってしまう魔法をかけていて、それがわかったうえで最期まで側を離れないと決めている。
彼女の生涯を見守るのが彼の生きる意味であり、糧だった。
「シリウスが視える人でよかった。ようやく彼女を託せる人に出会えた」
それでも彼は、彼女の生涯を見守る運命を手放すことはできない。
シリウス・ルノー(シリィ)
伯爵家令息(次男)
いろいろと視える苦労人。
兄と姉の愛が重すぎて日々辟易としていたが、自分ももれなくその血を引いていると気がついて、甘んじて受け入れるようになった。
16歳のとき、いつも一人でいるフォルトゥーナに声を掛ける。
彼女と一緒に過ごすうちに彼女と生涯を共にしたいと思うようになり、その夏はじめて彼女と口づけを交わした。
その瞬間、彼はビイェが視えるようになった。
「アナタは不器用な人だよね。アナタだって本当は幸せになれたはずなのに」
千年かけた愛の重さをしっかりと受け継ぎ、彼は大人への扉を開ける。




