僕の子供の頃からの友達は、”少し特殊な友達だから僕は凄く困っています!“
僕が子供の頃からの友達は、”少し特殊な友達だから
凄く困っています!“
・・・僕が物心つく頃から、いつの間にか僕の友達になっていた
友達が一人いる!
ただこの友達の事は、”親兄妹や他の友達にさえ言えないんだよ。“
僕の友達は、”少し他の人とは違うし、特殊だから!“
それに友達からも、”ボクの存在は他の人には絶対に内緒にしてね“と
強く口止めされているんだ。
僕にとって僕の友達は、特別な存在なんだよ!
絶対に他の人達にバレないようにしてるんだ。
でも? 僕の友達は、”いろいろな形で僕を困らせるんだよ。“
例えば、街で会っても僕から見た友達は? ”直ぐには分からない!“
見た目が何時もと違うから。
”彼は? もしくは彼女は性別がどちらでもあって、どちらでもない!“
人間だったり動物だったり、本当に困るんだ。
つい最近もその友達と会った時? ”キレイな大人の女性に化けていた!“
もう僕はこの女性に釘付けで、目が離せないぐらい見とれていたら?
僕にこの女性が近づいて来て、こう言ったんだ。
”キミのタイプの女性に今日は化けたよ“
マジかよ! もうやめてほしい!
僕の心をそんなに簡単に弄ばないでくれるかな?
・・・その前は? ”誰かが散歩していた犬だった。“
【ワンワン】
『まさかだけど? クロバンなの?』
『そうだよ、』
『”この人、誰?』
『コピー人間だよ! まるで人間みたいだろう。』
『・・・コ、コピー人間?』
『”右の耳下に黒い小さなボタンがあるから、そこの角を曲がった所で
キミがそのボタンを押してくれないか?“』
『あぁ、いいよ。』
『よし! 押して!』
『うん。』
・・・友達は一瞬で、”犬から人間の姿に変わったんだ!“
コピー人間は、僕がコピー人間の右の耳下にある黒い小さなボタンを
押したら? ”一瞬で小さくパチンコ玉ぐらいの大きさに変ってしまった!“
本当に凄い!
これ? ”人間じゃないんだね!“
『”ありがとう、さあー行こうか。“』
『うん!』
なんでなのか? 何時も突然! 僕の前に現れる僕の友達。
彼でもなく彼女でもない、僕の友達は? ”一体、何処から来たのだろう?“
僕の友達との出会いは? ”僕がまだ小さい時、自分の家の庭でお花を
見ていた時だった、小さな黄色い花にてんとう虫が止まったんだ!“
それが僕と僕の友達との初めての出会いだよ。
僕の友達は、僕を誘導するかのように庭から外に向かって飛んでいったんだ。
僕は何故か? てんとう虫を追いかけて外に出た。
そしたら? 僕の友達がてんとう虫から人間に変身したんだ!
『”やあ! 我の名はクロバン! 今日からキミの友達だよ。“』
『えぇ!?』
『キミとは長い友達になりそうな気がする!』
『・・・・・・』
・・・でも僕の友達があの時、言った通り!
僕と僕の友達は、本当に長い友達になったんだ!
もう15年以上になる。
こんなに長く付き合っている友達は、クロバンしかいないよ。
そもそも僕と分かれてからいつも何処に帰るのだろう?
何処に住んでいて、お金はどう稼いでいるのか?
恋愛はするのかとか、僕以外に友達はいるのかとか直接、
クロバンに聞きたいのに僕の友達は何にも僕に答えてくれないんだ!
食べ物は何が好きで、好きなモノはあるのかとかも聞きたい。
それに一番気になっている事は? クロバンと同じ種族の者はいる
のかという事だ!
何の為にこの地球に来たの? 目的は?
でも僕の友達は何も僕に答えない!
ただ毎回僕と会う時は、僕の驚く顔が見たいだけなんだ。
いろんな人や動物に化けて、僕を驚かせる事だけが楽しみらしいのだ!
『”もう付き合いも長いんだし、この地球に来た目的ぐらい聞かせて
くれないかな?“』
『目的?』
『そう、目的!』
『我以外は、みんな絶滅したよ! 我はこの地球に逃げて来た者だ!』
『”仲間が居なんだね!“』
『うん。』
『”じゃあー僕がクロバンの唯一の友達だー!“』
『そう満が唯一の、我の友達。』
『これからも変わらず僕はクロバンの友達だよ。』
『満に出会えて本当に良かった。』
『僕もだ!』
・・・初めてクロバンから聞いた話。
クロバンが住んでいた星はクロバン以外は絶滅したらしい。
理由は分からないけど? クロバンは住み慣れた場所を離れて、
この地球に逃げて来たのだろう。
今はもうクロバンが住んでいた星はないらしいんだ。
きっと消滅したのかもしれないね!
それと? もう一つだけクロバンが僕に話してくれた事は?
”クロバンはその星では、王子様だったらしい。“
プリンセスだったんだ、クロバンは!
これからも僕と友達でいてねクロバン。
ずっとずっと友達だよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。