流束と流速
聞いてほしいです。エッセイとして愚痴を書きました。情報に誤りがあると残念だと思い、自分の作品をコピペして生成AIに投げると、なんと誤解がいっぱい!!
おかげで愚痴を書き直すことになりました。
一度は書き上げて尚、理解できていなかった専門用語の世界。娯楽になる程度にお付き合いいただけると幸いです。
流束と流速。まずは定義から。
流束:単位時間あたり【1】に単位面積を通過する物理量[☆/(m^2・s)](スカラー【2】)
もうね。一度書いて思いました。横道に逸れて説明書きをしていると大変長くなる!!だから、番号を振りました。気になる方は後書きを覗いてみてください。需要があるのかは定かではありませんが、これを記載することで私の自己満足は叶います。
箸休めは出来ましたか?
初めましての方が多いと思いますので、もう一度書きます。
流束:単位時間あたりに単位面積を通過する物理量
「流束」という単語の広さを例えるなら「位置エネルギー【3】」のようなものです。
「"重力による"位置エネルギー」や「"弾性力による"位置エネルギー」のように「"質量"流束」や「"熱"流束」などが包含されています。
ややこしい話、行きますよ。
初歩的な関係式として
(流量)=(流速)×(断面積)
と教えられることが多いんです。少なくとも私は何度かこの式を目にしたはずなんです。しかし、正確には
(流量)=(体積流束)×(断面積)
のようです。
流量:単位時間あたりの体積[m^3/s] (スカラー)
体積流束:単位時間あたりに単位面積を通過する体積[m/s]【4】(スカラー)
これがどうやら、
(体積流束)=(流速の断面に垂直な成分の大きさ)
になるようなんです!
流速はベクトル【2】です。そのため、スカラーの体積流束を説明するのに"〜の大きさ"が付くのは馴染みある人もそれなりに多いでしょう。
これがベクトル故に成分まで限定される。これについては「放射照度と放射強度」とでも銘打ってエピソードを設けようと思います。実は似たような話がありまして。またいづれ。
私は本エッセイを書き下ろすまで「体積流束」という用語を知りませんでした。
これは分野による違いもあるのかもしれませんが、専門性の低い場面では単に"流速"と言われてしまうこともあるようです。
この場合の"流速"は専門用語ではなく、"流れの速さ"という意味の"常用語"に近いニュアンスなのでしょうね。
専門用語としてか常用語としてかで意味が変わるだなんて、そんなの同音同漢字意義語じゃないですか。意図を汲むのが大変だ。
難しい話もしましたが、私が吐きたかったのは愚痴なんです。初めて
「りゅうりょうはりゅうそくと断面積の積です。」
と言われた時、私は大層混乱したのです!!
流量も初めましてなところに同音異義語ですよ。脳内で漢字変換ができません。流束と流速も認知こそすれ馴染みの薄かったところに厳しいです。
ひらがなにしたことで飲み込みにくさが多少なりもと体感していただけたのではないでしょうか?
ところが、この用語のリスニングの壁は始まりに過ぎませんでした。
【1】単位○○とは1○○のことです。
単位時間あたりなら1秒あたり
単位面積あたりなら1平方メートルあたり
時間に対して秒を使うのか分を使うのか年を使うのか……というのは、SI単位系と言って推奨されている単位が決まっています。
【2】スカラー:大きさ
ベクトル:向きと大きさ(矢印)
【3】エネルギー:仕事をする能力
位置エネルギー:基準面に対して仕事をする能力
【4】体積流速[m/s]=[m^3/(m^2・s)]
同音異義語に困るのは会話中のリスニングだけではありませんでした。打ち込む時の漢字変換もノールックだと危ないですね。しんにょうの有無が担う責任の重さよ。