表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/166

第75話 連戦

 作戦室に入る。

「水野作戦司令!到着しました。A班、防戦対応に入ります。」

「ご苦労。今日もレトロゲームで普通科連隊が苦戦している。頼む。」

モニターには『パックンマン』が映し出されている。

「なるほど、パックンマンですか。これは動かしかた暗記型ですから、普通科連隊ではキツイでしょうね。敵ながら良い選択だと思いますね。」

飛鳥馬さんと水野指令の簡単なブリーフィングを終えて、オレ達のブリーフィングが始まった。

「パックンマンは勝ち方通りの動かし方を徹底するだけだから、集中力勝負だね。着落ち着いて着実にこなしていこう。」

「了解!」「了解です。」


ただただ決められたルートを確実に動かすだけなんで、記憶力と集中力と忍耐力とキーパッドさばきの正確さを試されてるようで、もはやゲーム要素はどこにもないよな、ま、元々仕事なんだし・・。等という邪念を振り払いつつゲームを進めた。


淡々とルート通りにパックンマンを動かし続けて約1時間後、作戦室のパトライトが消え、ゲームが強制終了した。


「よし、終了。お疲れさま!」


「お疲れ様でした。今日もイレギュラーな侵犯でしたけど、また連戦で来ますかね?」

「どうだろうな、最近はイレギュラーばかりなんで、なんとも読めないよな。」


ビーーッ。

水野作戦司令が話し終わる直前にデスクの電話が鳴った。

同時に館内放送が入る。


「ブァー、ブァー、ブァー。至急、至急、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。繰り返す、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。」


受話器を置いた水野指令から説明が始まる。

「今度は北海道エリアでまたパックンマンだ。もう一度対応を頼む。」


「了解。」

飛鳥馬さんが、オレ達の方に向いた。

「じゃ、もういちど、今回は集中力を保つことが肝だと思う。連戦だけと、乗り切ろう!」

「了解!」「了解です。」


同じ動きをもう一度最初から、繰り返してやり直し、モチベを保つのも含めて結構こういう地味なことがキツイな。


決められたルートを確実に動かし続ける、単純機械作業になってしまっていて、逆に辛い。それでも何とかルート通りにパックンマンを動かし続けて約30分。

作戦室のパトライトが消えると、ゲームが強制終了した。


「終わったな。お疲れさま。」


「今回・・」


水野指令が何かを話し出した瞬間だった。

ビーーッ。

水野指令のデスクの電話が鳴り、同時に館内放送が入る。


「ブァー、ブァー、ブァー。至急、至急、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。繰り返す、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。」


水野指令が受話器を置いた。

「また沖縄南西諸島エリアで『パックンマンだ』。頼む。」


「了解です。」

「聞いての通りだ。やるしかないな。」

「了解。」「了解。」


決められたルートを動かし続けるだけだけど、ミスは許されない。頭の中心あたりが熱くなってくる気がする。これはかなり精神的にも消耗するぞ。


開始から約30分、ほぼ頭の中が真っ白になりかかってきた時、ようなく作戦室のパトライトが消えて、ゲームが強制終了した。


「はぁ。」

「うわぁー。」

飛鳥馬さんと柏木さんから大きな溜息が出てる。


ビーーッ。

水野指令のデスクの電話が鳴り、同時に館内放送が入る。


「ブァー、ブァー、ブァー。至急、至急、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。繰り返す、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。」


「まじか!」

珍しく飛鳥馬さんが感情的な声を上げた。


受話器を置いた水野指令は重苦しい口調だ。

「今度は九州エリアだ。頼む。」

「もしかして?」

飛鳥馬さんが水野指令を見る。


「そうだ、『パックンマン』だ。」

「指令、念のためBチームの招集をお願いします。」

「了解した。」


「みんな、バックアップも手配している。きついと思うが、出来るところまでは持ちこたえよう。」


「了解!」「了解。」


勝利ルートに沿って確実にパックンマンを動かす。動かす。動かす。あっ、間違えた。まずい、本当に集中力が切れてるぞ。喉もカラカラで口の中がヒリヒリする。


「あぁっ!」

柏木さんが声をあげた。ミスったんだな。柏木さんも集中力が切れかけてるようだ。

うわっ、オレもまたミスった。これはマジでやばいかも。


「点数押されてるぞ。Bチームは回線準備中なので、もう少しだけ耐えてくれ。」

水野指令が立ち上がっている。


敵チームとの点数差が徐々に開いていく。まずいぞ。

そう思たった瞬間、電源が落ちていた3つのモニターが点灯し、馬場さん達の顔が映った。


「Bチームが参戦してくれた!」

あぁ、Bチームが神様に見えるよ。


Bチームが参戦したおかげで、こちらはフルスペックでの対応になり、あっというまに点数差は逆転した。すると逆転したその瞬間に作戦室のパトライトが消えて、ゲームが強制終了した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ