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第62話 留守番開始

 月曜の朝、先週みたいにワクワクもしてないが、特に憂鬱って感じでも無い朝だ。憂鬱さが減ってるのは、飛鳥馬さん、柏木さんとよく話をするようになったからかな?


トーストとコーヒーだけの簡単な朝食を済ませて研究室へ出勤した。


「おはようございます。」

馬場さん、本郷さん、島崎さんは久しぶりな気がする。1週間会わなかっただけなんだけど。


島崎さんが寄って来た。

「ちょっとー、下田くん。聞いたよー、基地の女子隊員に告白されたんだって?」

「え? 聞いたって、それは柏木さんですよね?」


馬場さんと本郷さんも寄って来た。

「うわー、そんな美味しいことが起きるの?」

「なになに?マジそれ?」

「ちがいますって、飲み会でのネタですよ。」


「いいえ。そんなことありません。ちゃんんと『下田くんに決めました!よろしくお願いします!』って言ってましたー。あ、みんなおはよー。」

絶妙なタイミングで柏木さんが入って来た。


「なにそれー。ちゃんと聞かせてよ。」

「そんな大胆なのか?すげーな、空自って。」

「おーおーおー。」


B班が異常な盛り上がりになってしまった。あーあ、これが話に尾ひれが付く瞬間か。しばらくはこの話で持ちきりになるんだろうな・・。


「おはよう。」

あ、飛鳥馬さんだ。飛鳥馬さんなら、こんな話に乗ってこないだろう。


早速本郷さんが飛鳥馬さんに質問してる。

「飛鳥馬さん、下田くんが空自のアイドルに告白されたって本当ですか?」

いや、更に話盛っちゃってるし。


「それだけじゃないよ。色んな体験が出来たよ。Bチームも北海道の基地でしょ。はやく引継ぎして出発した方が良いんじゃないの?」


馬場さんがパンパンと手を叩いた。

「そうだ!みんな集まって!引継ぎしよう!」


引継ぎと言っても、BチームからAチームへ、ここ1週間の研究室の様子の説明で、先週は毎日防戦要請発令があったこと、そして、そのうち一日は、これはオレ達も知ってるが、同時多発的に発生したので、Aチームへの防戦要請特があったことがシェアされた。それ以外は、特別引き継がなければならない内容は無かった。


「では、飛鳥馬さん、Aチームの皆さん、今週はよろしくお願いしますね。行ってきます!」

引継ぎミーティングが終わると直ぐに馬場さんが立ち上がって研究室のドアへ向かい、それに続くようにBチームメンバーもドアへ向かった。

さっきまでの、尾ひれが付いた話より、自分たちの出張の方が優先度が高いようだ。まぁ、自分達がプリズンから外出する方が、人の噂話より面白いに決まってるよね。


Bチームが出て行ったあとの研究室は、さっきまでのわちゃわちゃがウソのように、静かになった。飛鳥馬さんは、淡々とトレーニングを開始している。オレもボタン連打測定器でルーチンの連打数確認から始める。また、いつもと同じ日常に戻ったけど、先週がイベント漬けだったので、こういうルーチン作業がなんだかちょっとほっとする感じがしてきた。


そろそろランチタイムという時だった。

「ブァー、ブァー、ブァー。至急、至急、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。繰り返す、ネット侵犯発生、第二防衛線が突破された。電脳研究所独立小隊へ防戦要請発令。」


「おいでなすったね。さ、行こうか。」

「ハイ!」「はい!」

飛鳥馬さんに続いて、柏木さんとオレがエレベーターを緊急ボタンで呼び出しをかける。これを押すと、このフロアと地下5階の作戦室間の専用エレベーターとなる。


「柏木さん、下田君、まだBチームは北海道へ向けて移動中なんで、防戦要請には対応出来ないから、なんとしても私達で対応しよう。要するに、国防の最終防衛ラインは私達3人ってことだからさ、二人とも、頼んだよ。」


オレ達3人が最終防衛ライン、今まで気が付かなったけど、そうだよな、そういうことだよな。よし、気合入れて行くぞ。

「ハイっ!」

「了解、お任せあれ。」


作戦室に入る。

「水野作戦司令!到着しました。A班、防戦対応に入ります。」

「ご苦労。今日はなんと『スペースインベーダーズ』だ。レトロなゲーム過ぎて、普通科連隊が押されまくっているんだ。頼む。」

飛鳥馬さんと水野指令の簡単なブリーフィングを終えて、オレ達のブリーフィングが始まった。

「今日はインベーダーだそうだ。こんなのは基本中の基本どころか朝飯前だ。一気に片づけよう。」

「了解!」「了解です。」


オレはいつもの左端の席に座って、早速スペースインベーダーズをゲームスタートした。


まずは、レインボー打ち。続けてレインボー打ち。また続けてレインボー打ち。

よし、スペースインベーダーズのプレイ感覚はかなり取り戻したぞ。やるか!名古屋打ち!よし、成功。

以降の面は全て名古屋打ちで得点を稼ぎ続けるぞ。


ちらっと飛鳥馬さん達のモニターを見ると、二人とも、同じように名古屋打ちでクリアし続けている。流石、最終防衛ラインだ。


「いいぞ、得点で押し返せてるぞ、もう一歩だ!」

水野作戦司令の激励が飛ぶ。

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