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第58話 LIME交換

 「わたしも生ビールくださーい!」

「私も生お願いしまーす!」

チーム女子会も絶好調だね。

オレもなんか飲もうかな。


「ハスカップソーダお願いします!」


刺身をつまみながらチーム女子会はなにやら、顔を寄せて、クスクス笑いながら何かを話している。こういう時はどうせろくな事話してないんだろうな。


飛鳥馬さんは酒のコップを持って遠く、いや違う次元を見つめている。

「飛鳥馬さんって、ビールより日本酒なんですか?」

「そういう訳でもないんだけど、つまみと場所次第かな。」

「場所?ですか?」

「そう、例えば北海道に来たら、最初の一杯は北海道生ビールが飲みたいよね。その後は、その土地のもの、だから今は地酒って感じ?あ、昔ね、大学の時にドイツとスペインに行ったんだけど、ドイツではちゃんとビールをメインで飲んでたし、スペインではワイン飲んでたよ。」

「なるほど、場所ってそういうことですか。」

「そう。九州行った時には、いろんな焼酎を飲んだな。これね、場所っていうか、その土地の酒はその土地のつまみに合うようになってるんだよね。」

「そんなもんなんですか。」

「そうなんだよ、博多でもつ鍋と焼酎、合うよね。辛子レンコンと焼酎、もつ焼きと焼酎。あー、考えてたら九州行きたくなっちゃったよ。」

「オレ、九州行ったことないです。北海道も今回が初めてだし。」

「そうなの? あ、まぁ、下田君はまだ高校生だもんね。一番遊ぶ機会がある大学時代を過ごしてないんだもんな。その意味ではちょっとかわいそうな気もするよね。今から、自由に遊びに行くのは難しそうだしね。」

「そうかもしれないですね。でもオレ、そもそも引き籠り気味だったんで、外行くのはそんなに好きじゃなかったんですよね。」

「まぁ、実際に外に出ると、その辺もちょっと変わる人も居るらしいけどね。実際、どうだった?ここに来てみて。」

「そうですね、楽しいですよ。空気が違うって分かりましたし、食べ物なんか東京でなんでも食べられると思ってたのに、実際には違うんだなって分かりました。良いところですよね、北海道。」


「ん?北海道が良いところ?そうですよ、住んじゃいましょうよ。」

「おぉっと、橋田さん、再アタック開始かー?」

何故かチーム女子会が絡んできた。


「あー、またオレ絡まれてるし、もー。」

「いいじゃない、放っておかれるよりいいでしょー。」

柏木さんに肩をパンパン叩かれた。


ま、確かにこっちの世界に来てから、昔では想像もつかなかった位リア充になってるんだよね。


あんまり意識してないけど、柏木さんも橋田さんも女子だしね。今まで女子と話したのなんか芦田さんが初めてだったのに。あ、芦田さんと話をしたのもこっちの世界に来てからか。ってことは、全てこっちに来てから始まったんだな。


「しつれいしまーす! そろそろお料理ラストオーダーになるんですが、なにかありますか?」

店長が引き戸から顔を出した。


「わたし、なにか〆で食べたいなー。おすすめってありますか?」

〆と言えばやっぱり柏木さんだよね。


「そうですね、梅もずくそうめんとかさっぱりしてますよ。」


「梅もずくそうめん?面白そー、わたし、それ下さい!」

「あ、私もそれ食べようかな。」

「私もお願いします。」


あ、皆頼むんだ。オレもちょっと気になる、梅もずく。

「オレもください。」


「ハイ、梅もずくそうめん4つ、よろこんで―。」


ん?チーム女子会がまた、顔を近づけてコソコソ話をしているぞ。

柏木さんが、オレ達の方を振り向いた

「ねぇ、皆でLIME交換しない?」


「いいね、はい。」

飛鳥馬さんがスマホを前に出して、橋田さんとLIMEアドレスを交換した。もちろん、オレも含めて飛鳥馬さんと柏木さんは既にLIMEでグループがあるんで、おたがい知っている。要するに、橋田さんとのLIMEアドレス交換だよね。


「あ、はい。お願いします。」

オレもスマホを出して橋田さんとLIMEアドレスを交換した。


「よしっ。これで良い?」

「ハイっ。ありがとうございます!」

橋田さんが柏木さんにガッツポーズをした。


「しょうがないよねー、橋田さんの頼みじゃ断れないもんね。」

「え?どうしたんですか?」

柏木さんに聞いてみた。


「下田くんとLIME交換したいって頼まれちゃってねー。」

「えー皆さんともLIME交換したかったんですよ。だって、電脳研独立小隊の人と知り合うなんて、めったにないじゃないですか。皆さん、こんなに気さくで楽しく接してくれてますけど、東中大の大学院卒のスーパーエリート集団ですよね。下田さんなんか、その歳で飛び級で院卒って、もう日本の頭脳見たいな人ですよね。そんな人が一緒になまはげゲームしたんですよ。」

「そう、だからレアポケモンはゲットしとかないとね。あはははは」

「レアポケモン?ですか?」

「そうそう、わたしたち、自分達でもそう思ってるもん。だってさ、プリズンから出られないんだからプリズンの人以外と会う機会すらないからねー。ってことで、ハイ、レアポケモンゲットだぜー。」

柏木さんが橋田さんがスマホを持つ手を持って、オレに向けた。

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