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第35話 醤油かソースか

 翌水曜日の朝、食堂へ入ると、既に柏木さんが朝食中だった。


「おはようございます。早いですね。」

「おはよー。昨日は〆を準備するの忘れれて食べられなかったから、お腹空いたんだよね。わたしも飛鳥馬さんみたいに、おにぎり作っとけばよかったな。」


「そうですか?昨日は晩飯食べてから飲み会だったんで、ちゃんとご飯は食べてたじゃないですか。」


「でもねー、飲んだ後って不思議とお腹空くのよね。プリズンだとミニカップ麺とか、具沢山カップスープとかストックしてあるから、それ食べるんだけど、ここには買い置きしてないからね。失敗したわー。」


「おはよう。」

飛鳥馬さんが食堂に入って来る。


席に座ると同時位にスタッフがオレと飛鳥馬さんの分の朝食を持ってきてくれた。


「今朝のメニューは、ベーコンエッグのポークビーンズ添え、キャベツのザワークラウト風、オニオンスープ、ライ麦パン、デザートはメロンシャーベット、全て地元食材のメニューです。コーヒーメーカーがカウンターに置いてありますので、ご自由にどうぞ。」


分厚いベーコンに2つ目玉の目玉焼き、朝からボリュームたっぷりのメニューだけど、オレが来たときには既に柏木さんの皿にはポークビーンズしか無かったんで、もう食べちゃってたんだな。酒豪族って翌朝も含めて超人なんだろうか。


黄身がぷっくりとしていて新鮮な卵であったことがわかる目玉焼き、これはうまそうだぞ。軽く醤油をかけて、と。


「あ、下田くん、それ、醤油だよ。ソースはこっち。」

柏木さんがソースの容器を指さした。

「え?目玉焼きってソースかけるんですか?」

「え?下田くんって、目玉焼きに醤油かけるの?」

「卵には醤油じゃないですか?卵かけご飯だって醤油入れますよね?だし巻き玉子だって、大根おろしと醤油だし。」

「いやいやいや、ベーコンエッグはどう見ても洋食でしょ。洋食に醤油っておかしいよ。ほら、とんかつには醤油かけないでしょ?エビフライだって醤油かけないし。」

「えー、でも卵は醤油ですよ。ラーメンに入ってる煮卵だって、醤油が染みてるから美味いんですよね?ソース染みてたらイヤじゃないですか?」

「そりゃそうよ、ソース味の煮卵なんか変じゃん。ってか、ラーメン洋食じゃないしー。」

「洋食だったら、ハンバーグだっておろし醤油とかおろしポン酢とかありますー。」

「あーもー、あー言えばこういう。下田くんは素直じゃないなー。ねぇ、飛鳥馬さん。」


「ん?急に私に振らないでよ。兄弟げんかみたいで仲良しさんで良いけどね。」


「兄弟じゃないですよ。わたし可憐な乙女なので、少なくとも姉妹、ってかそういうことじゃなくて!もう。あ、飛鳥馬さんはもちろんソースですよね?」


「あ、私は塩。」


朝っぱらからわちゃわちゃしながらみんなで食べる食事って楽しいよね。

結局、普段少食のオレも、朝からボリュームたっぷりな食事をペロリと平らげてしまった。毎度同じことの繰り返しだが、北海道の食材、恐るべしだ。


3人で食後のコーヒーを飲んでまったりしているところに橋田さんが入って来た。

ちなみに、オレと飛鳥馬さんは一杯目のコーヒーだけど、先に食べ終わってた柏木さんは2杯目のコーヒーね。


「皆さん、おはようございます。」

橋田さんは昨日と同様、オレ達の横のテーブルに座って大きな手帳と言うかノートを開いた。


「それでは予定を再確認させて下さい。今日も研修棟の電脳訓練室ですが、昨日の訓練の結果、もう少しチームを増やしても大丈夫そうだという山崎センター長からの報告がありましたので、今日からは各回の訓練チームを少し増やしました。午前中が6班、午後は7班になります。各回の人数が増えたことで、スケジュール全体の調整が出来て、金曜の午後の予定を空けることができました。そこで、金曜日の午後は、せっかく空自の基地に来て頂てるので、飛行場周り、格納庫などの見学をして頂こうと思います。見学の後は、乗馬コースで乗馬体験もする予定です。」


「うまー、馬乗れるんだー。」

動物大好き柏木さんの両手両足バタバタが出た。


「昼食も昨日と同様、司令部の食堂で席を用意しておきますね。」


「午前6班、午後7班の訓練で、昼食は昨日と同じ司令部の食堂ですね、了解です。じゃ、行きますか?」

飛鳥馬さんが立ち上がったのに続いて、柏木さんもオレも立ち上がった。


橋田さんのジープで研修棟へ向かう。


「そういえば、昨日は帰りに地酒を買いに行きましたけど、もう飲んでみましたか?」

橋田さんが助手席に座ってる飛鳥馬さんと話している。

そうか、橋田さんは生協に入らないでジープで待ってたんで、オレたちのツマミ試食会があったことを知らないんだな。


「えぇ、美味しかったですよ。昨日はツマミを持ち寄って、部屋でみんなで集まって飲んだんですよ。今日はまた違う地酒を買って帰ろうと思ってます。」

「そうだったんですか。楽しそうですね。そうだ、隊員クラブ行けば色んな地酒が飲めますよ。」

「そうなんですか? それは良いですね。あ、でも、私たち目立つので、ちょっと・・。」

「そうですよね、有名人だから、皆に囲まれちゃって、ゆっくり飲めないですよね。あ、でも個室もあったはずなんで、後で空いてるか聞いときましょうか?」

「個室もあるんですか、良いですね。」


研修棟に着いて、電脳訓練室へ入ると山崎センター長がボタン連打測定器で連打のトレーニングをしていた。


「おはようございます、センター長。もう練習開始ですか?早いですね。」

「やぁ皆さんおはよう。隊員達が来たら練習できないからね。自主練は朝に限るんだよ。 さ、今日からは人数も増えるんで張り切って行きましょう!」

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