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第32話 雑談、思い出話?

 酒豪族とはいえ、しっかり酔っぱらう事は酔っぱらうようで、オレの話も島崎さんの話もすっ飛んでしまって、今は何故かスポーツの話で盛り上がっている。

確か、スポーツの話になったのは、柏木さんが乗馬はいつ出来るだろうかって話からだったと思う。なぜ突然乗馬の話になったのかは、素面のオレでも全然理解出来ない位唐突だったはず。たぶん、何かの話の終わりに、いきなり、でも乗馬したい、って言いだしたような気がする。明るい酔っ払いは見てるこっちも楽しくなるよね。


「わたし、高校は県立の共学だったから、一応、女子っぽいことしようって意識しちゃったのよ。でね、テニスラケット背中に背負って通学バスから降りるって、なんか絵になるでしょ、それも朝練とかで、まだ日が昇る前の早朝の学校前のバス停。セーラー服姿の女子高生がテニスラケット背負ってバスから降りて、空見上げて、前髪かきあげるの。どう、どう?」


「あるね、アニメとかドラマとか、あるよね、そのシーン。私が好きなのは、そこでバックで江ノ電の踏切があるの、でさ、その後ろに海が見えてるの、良いよね。」


「ちょっと飛鳥馬さん、それ、テニスじゃなくてバスケになってない?」


「あれ?そうだっけ?でも、どっちの球技だから親戚だよ、あははは。」


「そりゃ球技だけど、バスケは飛び散る汗と、バッシュのキュキュって音のイメージでしょ。テニス女子は、あのミニスカートをふわってさせてコートを舞うイメージよ。違うもん!」


「あ、ちなみに私も中学の時はテニス部だったんだよ。テーブルテニスだけどね。」


「それ卓球!飛鳥馬さんの卓球のイメージって、稲中卓球部みたい!あははは」


よく飲んで、よく喋って、よく笑う。いい仲間だな。


飛鳥馬さんが塗れせんべいかじりながら話はじめた。

「高校はね、私大の付属男子校だったんだけど、体育の単位のひとつが水泳でね、でもね都心の校舎だから学校にプール無いのよ。でも単位は水泳なの、変でしょ? そしたらね、入学してから梅雨に入るまえだったから5月とか6月初旬だったのかな、時間割が調整されて終日体育の授業の日が出来て、その日は水着持って来いって言われてね、朝学校行ったら校庭にバスが止まってるのよ。で、一時間目から校庭に集合して、バス乗らされてね、着いた先が、今は解体されちゃった、ロックと芸能の殿堂、中野サンプラスなの。あそこね、地下に大きな温水プールがあったんだよね。もちろん、その時初めて知ったんだけど。でね、海パン履いてプールに入ったら、温水プールの1レーンが貸切られてて、全員競技用25メートルの片側に並んで、順番に、反対側まで行って戻っての50メートル泳げって言うんだよね。泳ぎ方はなんでも良いっていうから、だいたいみんな平泳ぎで泳いでたよね。たまに水泳出来ます!ってヤツはクロールでガシガシ泳いでたり、そのころはまだ入学して間もなかったから友達じゃなかったんだけど、水泳馬鹿が居て、そいつは本気で泳いでさ、行きの25メートル潜水したまま、タッチ直前に浮上して、帰りの25メートルはバタフライ。目的は泳げるかどうかだから、別にタイムも測ってないんだけど、そいつはマジなのよ、それが面白くて、皆で大笑いしたっけな。そんな中でもね、やっぱり本当に泳げないヤツってのは居てね、プールに入っても立ったままとか、手足バタバタしてるけど沈んでっちゃうヤツとか、泳いでるけど25メートルも届かないみたいな。結局10人位だったかな、泳げないヤツらは。で、泳げなかったヤツらは、夏休みに伊豆の海に水泳合宿に強制参加なの。長いんだよ、1週間位の合宿。最終日に、海で遠泳するんだって。それで合格したら単位取得。プールで50メーター泳いだ人はその段階で単位取得ね。」


「私立高校って、やることがいきなりド派手なんですね。オレの県立高校と全然違いますね。」

「わたしも県立高校だったから、中野サンプラスのプール貸し切りとか想像つかないし。」


「あ、そうなの? これしか知らないから、こんなもんだろうと思ってたけど、やっぱ私立の付属校って、ちょっとズレてるのかな。中間、期末テストの時に、最後まで勉強しときたいからってタクシーで学校来るヤツも居たから、ちょっと変だなとは思ってたけど、やっぱり変なんだ・・。」


「高校生、そんなことしないし・・」

「水泳の単位取得で、伊豆で一週間とか、なにそれって感じ。でも本当に泳げない人って一週間で泳げるようになるものなの?」


「合宿参加した友達に聞いたんだけど、遠泳の時は、救命胴衣つけたんだって。そりゃ、海だからね、万一でも事故あったらやばいもんね。だから、泳げなくても沈みはしないから、怖がらずに手足を動かせさえすれば、合格するんだってさ。」


同じ高校でも、学校によってカルチャーというか、雰囲気が結構違うんだな。

皆の昔話聞いてるのって、面白いよね。

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