ゲームや漫画が害悪で、スポーツが美徳とか意味不明な件
私は一般的な中年男性サラリーマンだ。
私が学生の頃は、ゲームや漫画、アニメは陰キャの象徴のようなものだった。
そして、部活動で汗を流す人間が陽キャだ。
親や学校の先生からは、ゲームや漫画は時間の無駄。
お金も無駄だし、眼も頭も悪くなる。
クソみたいな時間を過ごさずに、スポーツで汗でも流せ、と散々言われた。
最悪なことに、タバコを吸いながら説教をするクソまでいた。
お前の吸っているそれは無駄ではないのか?と思っていた。
だが、やめろと言われてもやめられない。
面白すぎるからだ。
30代、40代の人間なら分かるだろう。
私達の世代はゲーム機と共に成長してきた。
小学校に入る前にスーパー○リオブラザーズが発売し、小学校、中学校、高校、大学とゲーム機は私達とともに進化してきた。
画質や音質がどんどん良くなっていき、様々なシステムも導入された。
飽きる前には、進化したゲームが発売されるのだ。
学校へ行っても、友達とはゲームの話ばかりした。
攻略サイトが無い時代だ。
攻略本を買うか、立ち読みをして情報を得る。
それを学校の休み時間に話し合うのだ。
兄弟、特に兄貴がいるヤツの攻略情報は一番あてになった。
ロ○サガなどの難易度の高いゲームは、小学生や中学生が一人で攻略するのはほぼ無理。
ときには友達に家に来てもらって、教えてもらうこともあった。
ドラ○エのマップは頭に入っていたので、
「ぁ、そこ右にいくと宝箱ね」
とかいう会話もちょくちょくあった。
学校ではドラ○エのマップは私に聞けば全てわかると言われていた。
私はそのような時間は楽しかったし、無駄だとは思っていない。
人間関係を構築する上でも必要なことだったと思う。
ところがだ。
親や先生からすると、まさに無駄の極み。
洞窟のマップや宝箱の位置を暗記するくらいなら、歴史の一つでも暗記してみろと言ってくる。
私の視力が下がってきたことを口実に我が家は全面的にゲーム禁止になる。
それでゲームがやめられるか。
答えは否。
友達の家でRPGを進めることになる。
だが、なかなか進まない。
自分の家でゲームができないのはきつかった。
だから、ゲー○ギアという携帯ゲーム機を買った。
夜な夜な隠れてゲームをする日々が始まる。
そして、完全に視力が下がりきり、メガネになると、我が家はゲーム禁止ではなくなる。
そのときに発売されたのがプレ○ステーションだ。
やっかいなことに受験期にドラク○7が出てしまった。
私は狂ったようにゲームをやった。
親父が切れた。
ある日、プレイステーションと金槌を持った親父が私を庭に引っ張り出した。
ものすごい剣幕だった。
「これはお前にとって、無駄でしか無い。
無駄どころか、害悪そのものだ。
お前自身の害悪だから、お前自身の手で壊しなさい」
私は泣きながら、金槌で自分の宝物であるプ○イステーションを破壊した。
腕組みをした親父の前で、何度も何度も金槌をプレ○ステーションに振り下ろした。
このときの出来事は忘れられない。
大学に入ると、一人暮らしになり、私のゲーム好きはさらに加速した。
MMORPGと呼ばれるオンラインゲームにハマりだした。
大学の友人とも徹夜でレベル上げをした。
お腹が空いたら、ゲーム上のチャットで
「腹減ったから、飯食いに行こうぜ」
という会話の後合流して、学食を食べた。
ギルド内では耐久狩りというのを企画した。
開始時間を決め、ひたすら耐久で狩り続ける。
私は開始時間前に、コンビニでご飯や栄養ドリンクを買い込み、耐久狩りに臨んだ。
ご飯の時間は10分だけ。
20時間を越えたあたりで、ご飯休憩から戻って来ないヤツが出始めた。
寝落ちだろう。
30時間を越えたときに、これで誰か死んでニュースになったら嫌だからやめよう。
ということになり、その後爆睡した。
今考えると、贅沢な時間の使い方をしたと思う。
だけど、これが全部無駄だったのか?
私はそうは思わない。
なろうの小説を読んでいて思う。
ここの作者の方々は、恐らく僕と同じくらいゲームをやっていると思う。
作品を読んでいて、それがわかる。
そしてそれが面白い。
確かに、ゲームをやっているよりも、勉強をしたほうが有益だろう。
だけど、ゲームをやって、漫画を読んでそれが仕事になっている人もいる。
そんなの一部じゃないかと言われればそれまでだが、何も仕事にこだわる必要はない。
私はなろうで小説を読むことも楽しんでいる。
ゲームをやり続けたことで、面白さが分かる物語も、なろうには一定数ある。
ゲームをやり続けたことで、趣味として楽しめる範囲が増えている。
それから、オンラインゲームがきっかけで結婚した知り合いもいる。
それらを全て無駄、というのは横暴だろう。
確かに無駄が多いのは事実だ。
だけど、どうしてスポーツではそういうことは言われないのだろう。
スポーツもゲームと同じでそれを仕事にできるのは一部。
だから趣味として成り立っていると思う。
同じ趣味なのに、ゲームや漫画はスポーツよりも印象が悪い。
現在はそういう風潮は減ってきたと思うが、それでも完全に同じとは言えないだろう。
私の友人に中学生の頃、サッカーがものすごく上手くて、スポーツ万能だったヤツがいる。
今はどうかと言うと、普通のメタボだ。
2kmも走れないだろう。
彼はマラソン大会も上位だったが、今では私のほうが走れる。
リングフィットアドベンチャーというゲームをやっている私のほうがいい体をしている。
サッカーや野球などのチームスポーツは社会人になるとやる機会がほとんど無くなる。
卓球や剣道などの個人競技よりも、人を集めて場所を取ることがすごく難しい。
だから、学生時代にどんなにできても普通のおっさんになる。
でも、学生時代は部活動に勤しむのは美徳とされる。
ゲーム、漫画が害悪なのに、スポーツは美徳なのか?
私は言いたい。
ゲーム、漫画、アニメは良い趣味だ。
他の趣味に比べれば、かかるお金は微々たるものだし、チームスポーツと違って手軽だ。
だから若者よ!
もっとゲームをやるのだ!
もっと漫画を読むのだ!
もっとアニメを見るのだ!
もっとラノベを読むのだ!
ぁ、そうだ。
私の書いたラノベを読むのだ!