これからの生き方
…まぁ、こんな感じか…
ふぅ、疲れたー
あれから昼食も抜きで本を読んだ
でも、色々な事を知ることができた
…さて、これからどうしようか
魔法学校という選択肢はなくなった
アルミス侯爵家の者は魔法を使えなかったのだ
しかし、これでは魔法についてもっと深くまで知ることが出来ない
本で読むのではなく、実際に使う事でもっと知っていきたい
私がここまで魔法に執着するのには訳があった
その訳とは___ハンターになりたいからだ
ハンターになって、たくさんの所を冒険して、色々な物を見てみたいのだ
それに、せっかく転生したのだからもっと楽しみたい
そのために、魔法だけではなく、剣術や薬草・魔物についての知識も蓄えたい
お父様に言えば反対されるだろう。それでも、なりたいのだ
今日、夕食の後に伝えよう
きっと分かってくれるはず!
そう、お父様を甘く見ていた私が馬鹿だった
夕食後___
『お父様!お話があります!』
そう言うと、部屋にいた全員が振り返った
父・エドワード、母・アデル、兄・ノア、妹・エマ
私は、しっかりとお父様の目を見て言った
『お父様!私、ハンターになりたいんです!』
「ダメだ」
ッッ!!…そんな、即答……いや、反対されるのは分かりきってた
反撃するのよ!私!!
『お父様…私、世界中をまわって色々な物を見て、知って、体験してみたいのです!
お願いします、ならせて下さい!!』
「ダメなものはダメだ!まったく、お転婆なメイの事だからいつかは言い出すと思っていたが、こんなに早いとは、お転婆がすぎるぞ!
それに、ハンターなんかになったら、すぐに命を落とす事になるぞ」
『分かっています!だから、魔法と剣術を極めたいのです!』
「侯爵家の人間がハンターになろうだなんて、あってはいけないことだ」
!!!
私はその場にいるのが辛くなり、自室へ逃げた
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NOside
「ちょっと父さん!言い過ぎ!」
「そうよ、早く子離れしてくれないかしら」
ノア、アデルが順に言った
「ふん、娘が死にに行くのを黙って見ていろと言うのか?それに、メイが跡継ぎになる事は前から決まっていた事だろう!」
……………
部屋に沈黙が流れた
その沈黙を破ったのは母、アデルだった。
「貴方だって、昔はあんな感じだったじゃない」
「うっ……」
「えっ、お父様も昔、ハンターを目指していたのですか?」
「そうよ。結婚前は"俺はハンターになるんだ”なんて言って、周りの人たちを困らせたものよ」
「お父様にもそんな時期が……」
「あの頃は若かったからな」
「あの子も、そんな時期なんじゃない?」
「……はぁ、そうかもしれないな。
…ちょっと行ってくる」
「ウフフ」
残った3人は満面の笑みを浮かべていた