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100m〜地区決勝〜

昼を過ぎると風が出てきた。

風によって結果が大きく変わる陸上にとっては風は救いにもなるが、逆の場合もあり、だいたいが逆の場合が多いという。

「全くよー!俺がまさか決勝に行けるとは!」

優に話しかけながら俺は高揚していた気持ちを落ち着けていた。スタート直前まで覆っていただるさがさっぱりと抜け落ち、幾分気持ちがいい。

「まぁ、この地区が極端に遅いのもあるべ。他の地区や県なんかだと中1で11秒台なんてゴロゴロいるべ」

寝転んで本を読みながら優は応える。

時計を見ると時間は午後2時過ぎだ。

中学2年生の100m決勝は2時半からだが招集時間はもう済んでいた。

優が5レーンで俺は2レーンだ。

優が言うには真ん中のレーン辺りが速い走者がくるらしい。

3年生の決勝タイムは11.64で新記録がでていた。


向かい風が強く吹いてきている。

3年生の時程ではないが競技場全体が新記録を期待する空気が包んでいる。ちなみに記録は11.79だったはず......。

「ふぅ...............。」

予選の時ほどではないが気分が高揚していた。

「やっぱり決勝は緊張するね〜?」

「やっぱり優も緊張するんだな、俺だけだと思ってたよ」

「あったり前だろ〜?9人中6人しか上の大会にいけないからな〜」

優は真剣なのかふざけてるのかわかりづらいのが欠点だ.....。係員が雷管を持って台の上に立つ。

「オン ユア マークス」

何回か聞いたのでなんとかわかるようになってきた。

スターティングブロックに脚を乗せてしゃがむ。

「セット」

係員が雷管の銃口を上に向ける。

手を地面につき腰だけを上げて前傾になる。

体重が前に移動して手にかかって手がわずかに震える。

予選の時よりも大きな緊張が俺の体を覆いつくしていた。

向かい風が吹く中“その一瞬”を俺や優も他の6人も待っている。

「パンッ」

やや乾いた音が競技場に響く。

予選の時よりも反応が大きく遅れる。

遅れを取り戻すようにぐんぐんと加速をしていくが周りとの差が広がる。

トップスピードに乗ってさらに加速する。

左の1レーンの奴を抜き60m過ぎでもう1人を抜く。

わずかに7レーン辺りのやつに迫るがなかなか抜けない。

呼吸が浅くなるのを感じる。

肩から先が重く腕がまわらない。

左から抜いた奴が抜きかえしてくるのを意識してさらに加速しようとしてフォームが崩れる。

転びそうになりながらゴールする。


レーンの外で大の字になって肩で呼吸を整える。

「どうだったべー?」

笑顔で上から顔を覗きながら優が訪ねてくる。

「俺は......はぁ......ぎりぎり入らなかった.....はぁ......かもしれない.......」

大きく呼吸をしながら答える

「優はどうだったんだよ?」

「俺か?俺はまぁ......な」

ニヤりとして優が答える。

電子掲示板を見るがわずかに間に合わずにタイムが見えなかった。

「まぁ、後で結果を見に行くべ?」

よくよく聞くと競技場の周りからどよめきが起こっていたのを聞く。

「まぁ、なんとなく結果はわかるけどな......」

微笑みながら立つ。


結果は

1位 5レーン 早崎 (はやざき ゆう) 11.54 で

新記録と3年生の記録よりも速いという異常な記録を残した。

俺はゴール直前で1人抜いて6位だった。

タイムは12.32とタイムが伸びていた。

「まぁ、今日はなんとか......」

「俺はまだまだ本気は出してないけどね」

風が強く俺達の後を押していた.

なんかグダグダな感じになってきました

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