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初の100m〜地区予選〜

中学3年生の100m最後の組が走り出した。

俺は優から借りたアシックスのスパイクに履き替えているとどうやら最後の組で地区の新記録が出たらしい。

試しに軽くアップをしつつ電光掲示板を見に行く。

タイムは11.68だ。

俺はマットの上でストレッチをしている優に

「凄いな!11.68だってよ」

と自分の事のように自慢をする。

優は俺の方を向くと

「全然普通だよ、俺らの世代の方が速いやつ多いよ。」

当たり前のようにそう答えてきた。コイツはホントに......

何かを言い返そうと考えているうちに俺らの競技が始まるからと集合がかかる。

「じゃ、決勝でまた会うべ!」

優はそう言うと前から2列目の列へと加わった。

俺は前から数えて8列目、左から2列目の場所にこしをおろす。

並ぶ前に服は脱いできたのでユニフォーム姿で自分の番を待つ。

まだ六月も始まったばかりのこの時期にボクサーパンツぐらいの長さに、脇の所が大きく空いているタンクトップの様な服装はめちゃくちゃ寒い。

俺は寒がりなんだよ、と1人心の中で毒づくがそんな事はお構いなしで中学2年生男子100mが始まった。


1組目がスターティングブロック ❪と優が呼んでいた❫ の左右の足の角度や左右間の歩幅を合わせるのを見ながら俺は密かに高鳴る心臓に驚いていた。

ハンドボールの試合でもここまで高鳴ることはなかったからだ。

この胸のドキドキはなんだ?まさか緊張?そんな事はないはず.....。

“バンッ”

俺は突然の音に体をビクりとさせてしまう。

前を見ると1組目が走り出したようだ。

すぐさま2組目のメンバーがスターティングブロックに近寄る。

真ん中の辺りに優がスターティングブロックを調整しているのが見えた。

声をかけようかと思ったが周りの静けさがそれを許さない。

仕方なく俺は体が固くならないようにストレッチをする。

ストレッチのおかげでリラックスしたのか周りを見ると結構の人間が体操や柔軟をしていた。

係が静かにするようにと呼びかける。

競技場の内側で銃を持った係員が銃口を上に向け、何か呟く。

「セット」と呟くと

腰を下ろしていた2組目のメンバーは腰を上げて銃の音を待っているようだ。

静けさが競技場を覆い尽くした頃に銃口から煙が出る。

一瞬の瞬きの間に優達は走り出す。

優達がゴールすると会場からどよめきが起こった。


その後何組かのレースを見ていると気づいたら俺の組の番だった。

体を謎の暑さとだるさと気持ち悪さとが包むなか、優や顧問の橋本に教えられたようにスターティングブロックを合わせる。

係員がまた何か呟く。

周りを見ると全員スターティングブロックに足を乗せて腰を下ろしていた。

慌てて俺も合わせる。

「セット」

という声で腰を上げて銃声を待つ。

見ていると数秒にもならないが永遠に続くような感覚が襲う。

周りの静けさが余計な不安を醸し出し始めた時、空気を裂くような号砲が耳に鳴り響く。

瞬間的にはじき出した足に身を任せて俺は100mの真っ直ぐな直線を走り出す。

無我夢中でゴールした俺はゴール前で待っていた優に支えられるようにコース外へと出る。

「初めてにしてはなかなかだべ?」

「タイムはいくつなんだよ」

呼吸を整えながら優に聞く。

「たぶん12秒台前半かな、最初はトップだったけど中盤失速してたな」

優は空いている空間を見つけるとそこに俺を座らせてスパイクを脱がせる。

「サンキュー、俺じゃくなくてお前だよ」

「あ、俺か! 俺は11.83で一応トップだべ」

白い歯を見せながら優は言った。

「さすがだな、決勝頑張れよ」

と言って俺はテントへ戻ろうした俺を優は引き止め

「折角だから後でタイム表見に行くべ!」

とこれまた笑顔で言いやがる。


1時間程休憩した俺達は競技場掲示板に貼られたタイム表を見る。

1位は優の 11.83

ちなみに俺は12.28で5位でなんとか決勝へと進出した。

決勝の舞台は5時間を切っていた。

とりあえずここの大会終わらせてから他の人物描こうかと....(;^_^A

自己満の話なので寛大な気持ちで読んでいただければと!

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