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ことわざって使い方間違えると地味に恥ずかしい。

突然ではあるが『青春』とは何か?


考えたことはあるだろうか。


Wikipediaによると

『青春とは、元は春を表す言葉である。古代中国の五行思想では、「春」には「青」が当てられる。同様に、「夏」を「赤」、「秋」を「白」、「冬」を「玄(黒)」に当て、それぞれ「青春せいしゅん」、「朱夏しゅか」、「白秋はくしゅう」、「玄冬げんとう」という。これらは季節を表す言葉であり、これが転じて、日本では特に「青春」について人生における若く未熟で、しかしながら元気で力に溢れた時代を指すようになった。ちなみに、「青春」以外が人間の年代を表す言葉として用いられることは、一般的な用法ではない。

日本では古来より、「青臭い」や「青二才」といった言葉のように、「若さ」や「未熟さ」をしばしば「青い」と表現してきた。』

とのことだ。


つまり、若い年代の連中の甘酸っぱいラブストーリーや汗水流して甲子園を目指したり、不良たちが自分たちのポリシーをかけて喧嘩する。


なんてものは『青春』ではないのだ。


あくまで、もともとは『青春』とは季節のことであり、小中高とぼっちだった俺が青春を経験しなかったわけではないのだ。

というか俺は毎年青春している。お袋もしてる。親父もしてる。近所の痴呆症のばあさんもしてる。みんなしてる。


ちくしょう。馬鹿にすんなよ。俺だって青春してんだよ。



と、開き直ってみたところで本題に入ろう。


俺は喫茶店でアルバイトをしているんだがな。

今、対応しているアベック…じゃ無くてカップルだな。こうゆう表現一つでも年代の違いが分かるものだから、困る。


そもそもなぜ、アベックは古くて年取ったおっさん、おばさんの表現だなんて言われてしまうのだろうか?

アベックもカップルも意味は同じじゃないのか?


良いじゃないか、アベックでも。カップルなんて言い方より、いかしてると思わないか?


…じゃなくてこのアベック、最初に店に入ってきたときはイチャラブしてて、女はきゃぴきゃぴしててうざいし、男はチャラ男でこれまたうざかったのだが…。


注文をされたコーラとオレンジジュースをテーブル席へ向かったら、喧嘩していたのだ。とても近寄りがたいので落ち着くまで待機するとにした。


きゃぴ子のほうはものすごい剣幕で詰め寄って「超~なんだけど!」とか「マジ~だし!」とか「訳わかんない!」(何とか聞き取れた)などと怒鳴っているのだが…俺にはお前のほうが訳わかんない。


聞いてるチャラ男のほうはどこ吹く風といった感じで聞き流しているようだ。

ときどき「ああ」とか「悪かった」とか言っているが…こいつは謝罪というものをなめているのだろうか?

謝っているようなのだが、携帯電話を操作し、背もたれにだらんと寄りかかり、明らかに誠意というものが無い。


謝罪というものは自らの非を認め、相手に許しを請う行為であるはずなのだが…。


俺が思考にふけっているうちにきゃぴ子が「もういい!」と叫び半泣きの様相で席を立ち出口へ走り出した。

その途中で様子を伺っていた俺にぶつかった。


当然持っていたコーラとオレンジジュースは俺の手を離れ、見事な円を描きながらタイルの床にぶちまけられた。


マスターに怒られる。どうしよう。

こんなことになるなら喧嘩なんか無視してテーブルに置いてしまえばよかった。


確かこんな時にふさわしいことわざがあったような。


「覆水盆に返らず」


だったかな?なんか違う気が…。



俺がそう呟いた声が聞こえたのか。チャラ男は悩むようなそぶりを見せて店を出て行った。




覆水盆に返らず

意味:一度してしまったことは取り返しがつかないこと。一度別れた夫婦はもとには戻らないということ。




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