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鈴の音

作者: ナズナ
掲載日:2026/08/03

ミン… ミン…

蝉が泣いている。

ここはどこだ?俺は何故ここにいる?

周りを見渡しても真っ暗で鈴の音がなっていた。

チリン─ 足音が聞こえる。

チリン──

背後に気配がある。背中に汗が伝った。

これは人ではない。 耳の直ぐ側で音が鳴る。

それは死を感じる程の。 チリン─…

俺は目が覚めた。窓から朝日が差し込んで来る。

気味の悪い夢を見た気がする。

ミン…ミン…ミ──… 外では蝉が鳴いていた。

家にはもう誰もいなかった。両親は共働きだ。

俺は「もうこんな時間か、」と夢の事を忘れようとテレビをつけ、母さんが用意してくれた朝食を食べ始める。


『高校2年生の…4年経ち──…』ブツッ。回線が悪いのかテレビの電源が落ちてしまった。ふと時計を見ると遅刻する時間帯だった。俺は急いで準備し、家を後にした。

──家の前には蝉が死んでいた。


ミ…ン──…ミン──

学校に向かっているが「何かがおかしい…。」

人影が見えない──。

そう言えば自分の足音が聞こえない。

鳴いているのは蝉だけだった。

空も暗くなっている。

次第に真っ暗になっていった。

──これは現実じゃない。


…目が覚めた。目の前が真っ暗だった。

後ろからチリン。と鳴る。

今のが本当の夢だった。夢を見ていたかった。

俺はさらわれた。首には鈴がついている。

何かが壊れる音がした。

ずっと暗い場所にいる。

ずっと明るい場所にでたかった。

もう何年だろう。今は何年だろう。

蝉が鳴いている。蝉が泣いている。

チリン──…

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