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0.プロローグ

※このお話は互いに思いあう描写、キスなどの表現を含みます。

苦手な方は回避などの自己判断をしていただき、大丈夫だと言う方はお話をお読みくださいませ。

 七色の光の下で、暗緑色の瞳は戸惑いながら(うれ)いて俺に訴えかけてくる。


「ハルのことが好きだ。その気持ちは変わらない」


 俺、今……告白されてる?

 何か返さなくちゃいけないのに、全く言葉が出てこない。

 俺の返事を待っているはずなのに、一声も出ないなんて……!

 そんな俺を見て不安だろうと思って、必死に目は逸らさないでいたけど……俺を見下ろす瞳はとても優しく慈愛に満ちたものだった。


「一方的でごめん。でも、もう何があっても揺らがない。ハルにどう思われてもいい。それでも……好きで居続ける」


 相手の覚悟は尊いとも言えるものだった。

 七色の木の下で、相手は俺へ誓いの言葉を述べている。

 俺の為だけに……。


「……ありがとう。今はそれしか言えなくて、本当にごめん。全てが終わったら必ず、答えを出す。ただ一つだけ、これだけは伝えておくよ」

「何?」

「俺も君の側にいたい……待っていて欲しい」

「分かった。待ってるよ、ハル」


 相手の顔が近づいてくる。俺は素直に受け止めようと静かに目を閉じた。


 +++


 これは夢? 幻?

 相手の顔も声もぼやけていて、よく分からない。

 ところどころ、とても大切な言葉が見え隠れしているはずなのに……ノイズがかかってしまって聞こえない。

 ただ……真剣な想いと言葉だけは、胸の奥へ刻まれる気がした。

 いつか俺にも、こんなに大切に思える人が現れるのだろうか?


 分からないけれど、いつかこんな日が訪れたらいいなと。そう思った。

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