第43話 交流戦が終わる
クアーク家が作った氷のダンジョンにおける、俺の探索が終わった。
成果としては、一般的な耐氷属性の装備と初級魔法だけでアイスゴーレムを倒せたことが、ダンジョンマスターとしてじゃないリーンベル家の評価を上げるのに一役買えたんじゃないかなと思う。
一方で俺達が作った炎のダンジョンはというと、クアーク家の探索者である金髪ボブの女騎士。……のキャラクター。
耐火属性の高級装備で身を固めて、右手には炎をかたどったかのような剣が握られている。そして今ボス部屋へと入った。
1255:名無しの冒険者
美人が探索する様子を堂々と見られてたまらん
1256:名無しの冒険者
そういうことは黙っとけよ(笑)
1257:名無しの冒険者
ボスはどんな奴なんだ?
1258:名無しの冒険者
どうやらバーニングスライムのようだな。Cランクのボスだ
そう。実はボスはアナスタシアさんが探索した時と変えていない。
あの時怒られた理由はエリンのマスタースキルで、本来なら弱点であるはずの氷属性を吸収するようにステータス変更したから。
だったらその仕様を無くして、普通に氷属性が弱点のままなら変えなくていいというわけだ。
ただ、変えていないところもあるわけで。
1259:名無しの冒険者
なんだあれ!? なんか泡みたいなのが飛んでいってるぞ
1260:名無しの冒険者
バーニングスライムってあんな攻撃してきたっけ?
1261:名無しの冒険者
俺Aランクだけど、あんなの見たことないぞ。巨大な火の玉を飛ばしてきたことはあるけどな
1262:名無しの冒険者
あっ!? 騎士様に命中した! どうなるんだこれ
1263:名無しの冒険者
なんかすげーネバついてる
1264:名無しの冒険者
暴れるほど身動きが取れなくなってるように見えるな……
1265:名無しの冒険者
うおっ! 盛大にコケてる。なのに動けないっぽいぞ
1266:名無しの冒険者
なんかコレ、中継して大丈夫か?
1267:名無しの冒険者
地面に倒されて身動きできない美人騎士の図
あーあ、アナスタシアさんと一緒じゃないか。別にここまで狙ってたわけじゃないんだけど。ま、いいか。
バーニングスライムがよく分からん泡を出すというのは、エリンのマスタースキルによって付け足された攻撃方法だ。
なので俺とエリン、それにアナスタシアさんしかその存在を知らない。アナスタシアさんにとっては二度と見たくないものだろう。
アナスタシアさんはくっころしながらも自力で抜け出したが、クアーク家はどうするか。
女騎士は地面で大の字になりながらも必死でもがく。その姿から裏では必死にコントローラーをガチャガチャ操作しているクアーク家が、俺の頭の中に浮かんだ。
1268:名無しの冒険者
めちゃくちゃ暴れてるなあ
1269:名無しの冒険者
そりゃあんな格好させられたら誰だって焦るわな。俺ですら地面で手足を広げられて動けないとか恥ずかしいわ
1270:名無しの冒険者
どうやって脱出するんだろうか
1271:名無しの冒険者
動くのは口だけだから魔法じゃないか?
1272:名無しの冒険者
こんな場面で有効な魔法なんてあるか? 相手の姿すら見えないんだぞ
1273:名無しの冒険者
鎧だけ溶かす酸とかバーニングスライム吐かねえかな
1274:名無しの冒険者
黙って見てろって(笑)
名無しの冒険者さん達によると、やっぱりこうなってしまっては打つ手が無いらしい。
そしてアナスタシアさんの時と同じく、バーニングスライムは大の字のままの女騎士に向かって、巨大な火の玉をぶつける。
しかし耐火属性の装備で身を固めている女騎士には、全く効いていない。
そしてそのまま10分くらいが経ち、コメント欄が雑談ばかりになってきた頃、国選パーティーによってバーニングスライムは倒された。
やっぱり自力で突破したアナスタシアさんって凄いんだな。
お互いのダンジョン探索が終わり、これで交流戦は終了した。
最後に両家の代表のあいさつがあるようだ。




