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異世界から来た美少女と自宅でまったりダンジョン運営する話  作者: 猫野 ジム


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第35話 幕切れ

 今画面の向こうでは、くっころ姉さんがあられもない姿になっている。


「くっ、殺せ!」


「いやいや、殺しませんって」


(まさか二度も生くっころを見られるとはっ……!)


 一体ここからどうなるんだろう。動けないくっころ姉さんは、このままモンスターから攻撃を受け続けることになるんだろうか?

 もしそうなるとエリンにとってはとても見ていられない光景になってしまう。


 原因を作ったのは俺だと分かっていながらも、さすがに良心が痛む。


「エリン、辛かったら見なくてもいいんだぞ」


「いえっ! どんな姿であっても私はお姉様を見守りたいのです! それがリーンベル家として今私にできることなのですから!」


 もしかしたらお姉様が酷い目に遭うかもしれないのに、エリンは真っ直ぐに画面を見ている。


 すると何やらバーニングスライムの様子がおかしい。その場にいながらもグニグニと波打つように動いている。まるで力を溜めているかのようだ。


 そういえばボス一覧にバーニングスライムがグニグニし始めたら、強力な攻撃をする合図だと書いてあったのを思い出した。


(いくら剣聖でもさすがに無防備だと厳しいんじゃないか? くっころ姉さん大丈夫か?)


 やがてバーニングスライムの動きが止まると、なんと分裂を始めた。

 いや違うな、よく見ると分裂じゃなくて巨大な火の玉だ。3メートルくらいだろうか? 間違いなく人ひとりがスッポリと入ってしまう大きさ。


 そんなものが激しく燃え盛りながら、猛スピードでくっころ姉さんへと向かう。


「くっ……! 動けない!」


 ついに火の玉はくっころ姉さんを包み込んでしまった。そしてその場でさらに激しく燃える炎。


「うああぁぁっ!」


「お姉様っ!」


 エリンが画面に近づき叫ぶ。初めて生の悲鳴を聞いたけど、思った以上の緊張感で俺も本気で心配になる。


 しばらく燃え続けていた炎が次第に小さくなり、アナスタシアさんの姿が見え始めた。俺はこれからどんなに衝撃的な光景が広がっていても正気を保とうと身構える。


「くっ……! なかなかの攻撃だ。だがその程度の炎ではこの鎧の防御は貫けないぞ」


 無傷。くっころ姉さんは無傷。ダメージなど全く無さそうだ。布でできているはずのスカートもなぜか燃えていない。さっきの悲鳴は何だったのか。鎧、強すぎ。


「私が身動きさえ取れればっ……!」


 依然として動けない姉さん。そこへ容赦なく追撃の火の玉が襲いかかる。

 その度に激しく燃える姉さん。だが何発くらっても全く効いていないようだ。


 バーニングスライムは変わらず火の玉を飛ばし続けている。

 効いてないことが分かってないのか? あー、そういえばこいつのステータス知能がゼロだった。知能を上げなかった俺のミスだ。まさか知能がこんなところで役に立つとは。


 そんなよく分からない時間が10分くらい続き、ついに事態が動く。


「うおおぉーっ!」


 姉さんが絡みついていた謎のネバネバを払いのけ立ち上がり、体勢を立て直した。


「剣も魔法も効かないとなると、あれしかないか……」


 姉さんは剣を鞘に収めると、何も持ってないのに右手を軽く握った。

 するとそこに光輝く剣が現れ、剣を構える剣聖の姿がそこにあった。


(なんだよあれ……。ついに武器まで使わなくなったぞ)


 そこからは一瞬だった。その剣はバーニングスライムを包む炎すら切り裂き、一撃で本体もろとも消し去った。

 マジで今までは何だったんだ? というほどあっけない幕切れ。剣聖の称号は伊達じゃないということか。


「貴様あぁぁーっ!」


 その後アナスタシアさんに種明かしをした俺はめちゃくちゃ怒られ、急いでダンジョンを作り直すことになった。

 弱点属性を吸収するモンスター、面白いと思ったんだけどなー。


 そしてついに交流戦の日を迎えた。

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