表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/56

4話 異変と違和感

「……なんてこと」

「?」


 気づいてしまった。 

 コルホネン公爵令嬢のステータス画面も見れる! 男女関係ない! なんてこと!

 ちなみにコルホネン公爵令嬢は『全体レベル3。女性に多い数値です』と出た。


「私の話を聞いているのかしら?」

「あ、コルホネン公爵令嬢、伺いたいことがあります!」

「っ……ふん、聞いて差し上げなくもないわね」

「流行りの紅茶にいれる香料って使ったことありますか?」


 私は限りなく香料が怪しいと思ってる。けど確証もないし医師団の分析にも時間がかかる。結果が出るまでに情報を集めておきたかった。


「香料なら確かに私の元にも届きました……が、あまりに安っぽい香りで使うのをやめましたわ」


 となると今元気なコルホネン公爵令嬢と香料の関係が成り立つ。限りなく怪しい。


「でもよかった」

「は?」

「香料が毒なら摂取しない方がいいですし」

「毒?」

「あ、いえ、まだそうと決まったわけではなくて……」

「毒であれば王立医師団が速やかに動きます。何もないということは毒など蔓延していないのでしょう」

「あはは、そうですね」


 少しいぶかしまれ、次に「結構よ」とツンとした態度で去っていく。


「王家に名を連ねるヴィエレラシ侯爵家と同じ場所にいられるだけ奇跡なのだから、身の程を弁えることね」


 ふむ、今日は短めで去ってくれた。


「……騎士舎にいこ」


 事務室までの道の途中に騎士舎へ向かう廊下がある。騎士舎前にある被服管理の倉庫へ向かった。

 倉庫から新しいシャツを出して希望者の棚にいれていく。少し歩くと外廊下から騎士たちが訓練しているのが見えた。


『全体バランス6! いい感じです。僧帽筋6.5、腹斜筋6、大腿四頭筋5……』

『全体バランス5! 平均値です。三角筋5、広背筋6……』

「ふむ、もう一歩ね」


 文字だけじゃなくリアルに見えればよかったのに。

 ステータス画面の端っこにあるマークの一つに目線を寄越すと6の時の筋肉図 (イメージ)とかでる優しい仕様だけど本人の筋肉ではない。イメージはいつもしてる分、逆に見えない方が辛いのよね……。


『外腹斜筋7、腹直筋5.5』

「わ、7あった」


 もう、服が透けて見えるとかあってもよくない? やりすぎかな? 今までは服や鎧の上からの妄想だったから、へたにステータス見えると本当見たくなる。


「あれ?」


 訓練中の騎士のシャツの縫い目が破れた。外腹斜筋がチラ見できてラッキー、じゃなくて!

 騎士同士で破れたって話してるのが聞こえた。


「よければ新しいシャツに代えますか?」

「ありがとうございます」

「そのぐらいなら縫って直せるので、あちらの籠に入れてください」

「分かりました!」


 騎士は動く分、服が傷みやすい。入団してから身体が大きくなる人がほとんどだから、そのせいで破れるなんてこともままある。


『大胸筋7、小胸筋6.5』


 胸の筋肉もいい。団長程ではなくても、7ぐらいあると見応えがでてくるわね。


「っ?!」

「……おや?」


 ボタンがはじけとんだ。その騎士にも着替えを促す。近づいた時に見えた胸元の筋肉もよかった。

 着替えて修理要に入った服を回収する。このぐらいなら少し縫えば終われるわね。


「……」


 縫った後は洗濯籠に入れてその場を後にした。事務仕事の最中だから、ちょっとした時間だけしか使えない。

 ああでもこういう隙間時間に筋肉拝めるとか最高だわ。


「……いやいやいや?」


 タイミングよすぎない?

 びりっとしたタイミング。

 チラ見できたちょっとしたラッキー。


「まさかね?」

たくさんの小説の中からお読み頂きありがとうございます。

人それをラッキースケベという(ラッキースケベとは偶発的に起きたエッチな状況のこと)。透けて見えたら盗撮とか新たな罪になりそうですが、ミナの脳内はステータス見られるってんでわいているため良識的な考えへ至りません(笑)。やばいね!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ