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1.開戦。

ここから第2章(*‘ω‘ *)










 ――巨大高速ゴレム出現の兆候は、街外れの岩場にあるらしい。

 王都立魔物研究所の魔素濃度計測器によれば、その一帯に超自然的な反応があった、とのこと。細かいことは分からないが、確実に言えるのは対処しないと危険だ、ということだった。ボクとアイロス、そしてリターシャの三人は件の場所へと移動し、周囲を確認する。



「パッと見た感じだと、いつもと違いないと思うけど……?」

「いいや。魔素計測器が振り切っている。間もなく、現れるはずだ」



 騎士団長の持つ計測器を見てみると、そこには扇形のメーターがあった。

 針は赤いゾーンに向かって振り切れている。



「ただ、ここだと少し不利かもしれないな」

「団長の言う通りですね。ここは、少しばかり狭すぎる」



 アイロスの言葉に、リターシャが頷いた。

 たしかに、いまボクらがいるのは左右を岩壁に囲まれている場所だ。ゴレムの大きさにもよるが、いざ戦闘になれば逃げ場が多いことに越したことはない。

 そう考えていると、ふと聞き覚えのある声が聞こえた。



「おっと? お前ら、こんなところでどうしたんだァ?」

「え……アネス、どうしてここに!?」



 それは、前リーダーのアネス。

 彼はニヤニヤと意地悪い笑みを浮かべ、こちらに歩み寄ってきた。



「いや、聞いた話だと。お前ら金になりそうなこと、やってんだろ?」

「そういうのじゃないよ! すぐに逃げて――」




 このまま彼を放置したら危険だ。

 そう直感したボクは、すぐに帰るよう説得を試みる。だが――。






「お、アレか? なんだ、ちょっとデカいだけのゴレムじゃねぇか!」

「え……?」






 その瞬間だった。

 振り返るとそこには、いつの間にか大きなゴレムが出現したのは。そして、そいつは最前線に立っているアネスに照準を定めていた。

 警告はもう、間に合わない。

 アネスは意気揚々と剣を引き抜いて、舌なめずり。そして、





「行くぜ! いっちょ、軽くしばいて――」






 瞬く暇すらなかった。

 轟音鳴り響き、次の時には――。




「ア、ネス……!」




 彼のいた場所には、肉片と血だまりが転がっていた。

 骨も何もかも、上からのあり得ない圧力で潰されたのだろう。現実味がなければ、気持ちを切り替えることもできた。

 だが、そこに転がっているのはアネスと判別可能な残骸。




「く……!?」




 ボクの背筋に嫌な感覚が広がり、落ちていった。

 それと同時に、ここまできたらもう引き返せないのだと悟る。




「やってやる……! もう、誰も死なせない!!」






 奥歯を噛み締め、決意を口にした。

 そうして、ボクが騎士団の一員となって初めての戦闘が始まったのである。





 


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