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ソフィアが倒れたまま後ずさる。
「ミスティアさんがミスティアさんが死んでしまう、誰か、誰か」
ただの死んだふりなんだがNNN72が目の前に居るのでそれをバラすわけにはいかない。
「長かったが過ぎ去ってみれば一瞬だった。俺が作った箱庭と箱庭の中の兵士たち。俺の世界征服はこれからだ、どんどん力をつけて千界もいただく」
俺はNNN72を見る。
理論上永遠に強くなり続けられるが、事実上の上限はある。
ということは聞いていたが、それにしても極限まで強くなってもこの程度とはちょっと拍子抜けだぞ。
「あの、私はどうすればいいでしょうか?」
ソフィアが俺の後ろで指示を仰いだ。
「自分に出来ることをすればいいと思うよ」
「わかりました!」
何をするつもりなのかはわからないがソフィアが走り出した。
行く手に半透明の骸骨がふさぐ。
「まて、このハギャ様が居る限り進ませはせんぞ」
俺はハギャを一睨みするとそれでハギャは煙のように消え、消滅した。
それとほぼ同時にNNN72が槍で突いてきた。
俺はその槍を華麗にキャッチする、棒立ちの俺に片手で捕らえられた槍はピクリとも動かない。
俺は無から前に作った剣を取り出すとNNN72に向かって一振りする。
剣は命中していないがNNN72が憑依している身体は倒れ、槍は消滅した。
「よし、封印成功」
前に作った剣の中にNNN72は封印された。
これは俺でも専用のアトリエに行かなければ解けない封印である。
あまりにもあっけない、これで本当に終わりなのか?
まさか油断しているところでもう1戦あったりしないだろうな?




