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ロイの冒険 世界最強の男、美少女しかいない異世界に行く  作者: 灼熱ひまわり
3章 猛撃のNNN72
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9

先程見かけた1匹以外にもラーミアはこの里にいっぱい居たがどれも意思というものを感じない、他のモンスター同様に喋ることも食べることもしてなさそうだし表情もなく、必要な時以外は石像のように動かない。

試しに話しかけてみてもピクリとも動かなかった、作り物なのかな? と引率してくれた壊れた銃を持ってたラーミアに聞いてみたところ


「アア、ソレハ、レティカ様ガ作ッタ、ダミー、デス。カカシ、ミタイナモノデス」


本当に作り物だった。


「どうもお久しぶりです、前にロックゴーレムに襲われていた時には本当にお世話になりました」


前にあった時そのままの姿でレティカが居た。

周囲にはラーミアと思われるモンスターがずらりと揃っていた。

俺とその後ろについて来ているミスティアとソフィアの姿を見ると室内に居るラーミア達にざわつく。

こいつらはカカシじゃないようだ。


ちなみにスライムとロックゴレーム達は里の外で待ってる。


部屋の中心部に立っているレティカを見ながら俺は言った。


「どう見ても人間だけど、本当に正体はラーミアなのかい?」


「証拠をお見せしましょう」


そう言うとレティカはラーミアに姿を変えた。

その辺の奴なら騙せるかもしれないが俺の目は誤魔化せない、ラーミアに変身した幻術を見せているだけでレティカは人間だ。


(ミスティアよ、これより俺から思念を送る、あれは幻術でレティカは完全に人間だ、どうする?)


ミスティアに視線を送るとミスティアは頷いた。


(ロイ様、この場は私に任せてくれますか?)


(わかった、ミスティアに任せよう)


俺は一礼するとミスティアに場を譲る。

長々とした話をするのは面倒だからね。


「お久しぶりです、レティカさん。何故我々がこのラーミアの里に現れたのか、その理由について千界のことやNNN72のことも含めて全ての事情をお話します。そしてこちらはあまり時間がないかもしれない案件ですが、この森をクレイドル王国の正規軍が囲んでいます。まずは目の前に迫っている危機とその対策案について話そうと思います」


ミスティアがよく聞こえる綺麗な声で理路整然と話し始めた。

レティカやラーミア達はじっとその話を聞いている。


そのまましばらく時間が流れた、レティカからの縋るような質問にもしっかり答えていく。


更に話が進んでいく、軍師ラムーウの話になった。


「軍師ラムーウさんでしたら前の隠れ里を捨てて新しい隠れ里に移動していますよ、場所はここからすぐです」


「伝書鳩は飛ばせますか?」


「いえ、その必要はないと思います、新しい隠れ里はこのラーミアの里のすぐ隣ですから。呼べばすぐに来てくれると思います」


そんな話をしている。

しばらくして軍師ラムーウがやってきた。

なんかケモノ耳を頭につけている、人間の耳もあるがどっちかは作り物でただのアクセサリーだったりするんだろうか。

耳の形はタヌキっぽい。

ついでに本人もタヌキっぽい。


到着した軍師ラムーウはその場に居た全員に挨拶をすると話し合いに参加し始めた。


やることがないのでしばらく様子見。

NNN72がどこに居るのかわかるレーダーみたいなものがあればなあ……あいつが残した何かがあれば作れるんだが。

そういえば偽記憶残してたな。

あれで作れないかな?

偽記憶を作ったのがNNN72以外だったら偽記憶作った奴を探すレーダーになっちゃうけど。


その場に居たラーミアから紙1枚と鉛筆を貰うと一筆書き始めた。

紙は形を変えて小さいコンパスに姿を変えた。

この針は常にNNN72の場所を指し示す。

たぶん。

きっと。


そんなことをやっている内に話し合いが終わったようだ。

決まったことを後でミスティアに聞けばいい。


話し合いは苦手だ、苦手分野は得意なやつに任せればいい。

俺は俺の得意分野で勝負させてもらう「苦手分野を任せられる信頼できる誰かがいる」というのはそれ自体が実力の内だからな。


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