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ロイの冒険 世界最強の男、美少女しかいない異世界に行く  作者: 灼熱ひまわり
3章 猛撃のNNN72
15/33

3

爽やかな朝の風、森の中の小屋周辺は静まり返っている。

完全に気配を断って潜伏している奴が6人か……少数精鋭で来たか。


そう思っていたら森の奥から何者かが現れた。


ブロンド髪にラメ入りのキラキラタキシード、シルクハットをかぶり目だけ隠すマスクをつけている。

手にはステッキのようなものを持ち、もう片方の手にはトランプを持っている。


いかにも手品師ですと全身で主張していそうな相手が現れた。

同時にいかにもこれから手品やりますと言わんばかりのBGMまで何処からか流れてきている。


「私はマリーアリーこれからお見せする手品には種も仕掛けもございません、何故なら私は魔法使いだからです!」


潜伏している5人に動く気配はない。


「一騎打ち希望かい? 大した自信だねえ」


「足手まといはいりません、会議を会議を重ねた結果、もっとも貴方と相性の良い能力を持つ私が討伐を任されました。ズバリ、トリッキーでユニークな能力でカチッと型に」


「爆裂アイスボール」


口上を最後まで聞く義理も義務もない、とりあえず爆裂アイスボールを投げてみた。

青い球体が飛んでいって爆裂して辺り一面を凍らせるというそれだけの魔法である。

ちなみにこの氷は魔法の氷であり、触っても冷たくないし火で炙っても溶けない。

時間が経過すると自然に消える。


手品師マリーアリーは素早くステッキを掲げる。


魔法に対する絶対反射……か。


俺は爆裂アイスボールに手を向ける。


一瞬止まる、その後、また一瞬止まってから爆裂アイスボールは手品師マリーアリーを氷漬けにした。

巨大な氷の中に閉じ込められたまま手品師マリーアリーは動けない。


何が起きたのか解説すると「魔法に対する絶対反射」に対して「魔法に対する絶対反射を貫通する魔法」を使い、そしたら「魔法に対する絶対反射でも貫通できない魔法に対する絶対反射」をマリーアリーが使ってきたので、そこから更に俺が「魔法に対する絶対反射でも貫通できない魔法に対する絶対反射すらも貫通する魔法」を使ったのだ。


無敵バリアと無敵バリアを貫通する攻撃というそれこそ矛盾みたいなやりとりは持久戦にもつれ込み、結局力比べみたいになったのだった。


魔法しか反射できないようなのでミスティアが銃で撃てばそれで倒せたと思うがまあ別にいい。

完全に消して潜んでいる5人はミスティアが銃持ち出してきた時用なのだろうか?


次の瞬間、俺の周囲に同じ服を来た4人組が突如出現した。


「近距離テレポート移動か」


「忠臣化!」


俺を精神操作して操ろうという、そういうタイプの術である。


4人は肩で息をしている。


「や、やったか」


「操れた?」


「爆裂アイスボール」


4人は氷漬けになった。

マリーアリーが魔法防御を突破してから精神操作で操る、そういう作戦だったようだ。


相手を操るという方法は1対1の勝負なら必勝の戦法である。

操れた時点で勝敗は決すると思っていい。


4人が氷漬けになると同時に完全に気配を断って潜んでいた最後の1人の気配が消える。

恐らく今消えた奴がテレポートでこの4人を送ってきたのだろう。


この4人の能力は精神操作、近距離テレポートは今逃げてったやつの能力だろう。

俺はとりあえず、テレポートで逃げた相手の出現地点に爆裂アイスボールを投げておいた。

手応えはあった、精鋭と思われる刺客は全滅した。


こんな感じで相性を考慮して、このレベルの刺客を送りつけて廻っているとすると、俺以外のやつだと結構厳しいんじゃないかと思う。

マリーアリーとのラリーの応酬にうち勝てそうなやつって千界の中じゃカーマイン以外に思い当たらない、俺が知らないだけで居るのかもしれないけど。


熟考して計画立てて送ってきた切り札がマリーアリーだとするんなら勝負にもならないザコを送ってくるなという話だが、俺を基準にしてはいけないと思う。

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