1、壊れる日常
「つまらない毎日だ…」
譲は教室で自分の席から吸い込まれそうな青い空を眺めていた。
一時間前に雨が降っていたと思えないほど晴れていた。
…俺は橋本 譲15歳。雨男。
友達もそこそこいて関係性もごく普通だ。
成績も悪くもなく良くもない。
ただ今とてもつまらない…
何故かというと毎日起きて学校へ行き帰ってきて寝るそんな同じような日々を過ごしているからだ。
授業が終わりチャイムが鳴った。
休憩をとる為水道場へと向かった。
時間帯は昼を過ぎ帰宅時間へと近づいていた。
俺が通っている学校は6時限の授業カリキュラムが基本で3時限目が終わったら昼食となっている。
4時限目から6時限目までは普通に授業がある。
全ての授業が終わると帰り学活をやり掃除がある。
今日は掃除のない日。
水道の蛇口を捻り溢れ出てきた水を飲む。
教室に帰ると帰り学活が始まりそうだった。
急いで席に座りまたぼんやり空を見ていた。
「つまらない毎日だ…」
またそう呟いた。
〜面倒な話し相手〜
帰り学活も終わり帰宅した。
(寝るか。)
そう心の中で呟き、布団で寝た。
…日常…カエテミナイ?
!?
驚き、目を開く。
窓の外はオレンジ色の空から真っ暗な空へと移り変わっていた。
誰も部屋に居ないのを確認する。
(寝ぼけてただけか…)
夕飯と入浴を済ませまた布団へと入り寝る。
…おいおい無視すんなよ~
そう言葉が頭の中でまた聞こえる。
(別に無視してないし…)
そう答えてみる。
…ん?聞こえてるみたいだな。…では日常を変えてみない?
聞こえていることが分かったからか気軽に話しかけてきた。
(何言ってるんだお前は?
見ず知らずの奴にそんなこと言われても馬鹿げているしか思えない。)
…おいおいそういう返しかよ~。少しは話を聞いてくれよ~。
寝てる俺の頭に話しかけてくる。
(話を聞いてくれ?おいおいお前は知らない奴にそんなこと言うのかよ。)
そう言ってみる。
…普通は言わない。ただ譲がさ何か抱えてるなぁ~と思いましてぇ~。
からかうような口調で言ってきた。
(まずその口調やめろ。…って……ん?ちょ、なんで名前知ってる?)
…あぁそれについては…
段々聞こえなくなっていった。
(なんなんだったんだ?…)
目が覚めると雨が降っていた。いつも通りの朝のようだ。
眠い目を擦り朝食を済ませ玄関の扉を開けた時、また聞こえてきた。
…おはよう~良く寝たか~
また同じ声だ。
(一晩中話しかけてきて何が良く寝たか~だよ)
…あ~すまん!
(軽いわ!)と言い何故か少し笑った。
(んで?お前なんなの?昨日からといい)
…ん~何かを変える為にいる感じかな。最近、譲がずっと思ってることないか?
学校に遅れないよう歩きながらそんな会話をしていた。
(まぁあるけどよ…)
…お、さすが!自分の勘は素晴らしい!んでどんなこと~?
(自分で褒めるのかよ。じゃあ当ててみろ)
…何~?どんなことかなぁ~
(さぁどんなこといってくる。)
…分かった!
(お、随分早かったなお答え下さい)
…へっへっへ~。
そう言って咳ばらいをし自信溢れてる声で言った。
…譲、おまえ好きな奴がいて独り占めしたいというのだろ!!
(なわけあるか。ぶん殴るぞ。)
…あっさり答え違うっていうか?もっと楽しめよ~。
…ん~わかった新しく入ってきた先生がハゲでそれを見ると笑っちゃうっていうのが悩みか?
(アホか?そんなんで笑うわけ…まぁ少しは笑うかもしれないけど…)
…笑うのかよ。ねぇ~何が悩みなの~?とりあえずいってみ?
譲はこれ以上なんだか面倒くさいと感じた。
(同じような日々を過ごしている感じがしてつまらない)
少し間があってから言葉が帰ってきた。…分かった~
そういうと聞こえなくなり気づけば学校に着いていた。(全く…なんなんだ…)
~傘~
今日の学校もようやく終わった。
その日は雨で帰りも傘をさしていた。お気に入りの傘だ。譲が小さい頃から持っていて色は黒で今の年になっても使えるお気に入りの傘だ。譲が小さい頃身から離さず持っていたらしいが今となれば晴れでも傘を持つと恥ずかしいと思うので雨の時や雪の時だけ持っていっている。
(そう言えばあの声をかけてくるやつあれから何も言わなくなったな…)
そう心の中で呟いている途中雨がだんだんやみ晴れてきた為、譲は傘を閉じた。
残り100m位で家に着く頃、譲はふと目に止まったものがあった。それは小さい小学3年生位一人に対し大きくごっつい高校生らしい人が3人で囲んでいた。他の通りすがりの人から見れば危ないと感じるようではないのだが譲は何故か目に止まり物陰でじっと様子を見ていた。
(なにやってんだあいつら?小学生を囲ったりして…)
そう心で呟いているうちに高校生1人が小学生を蹴っ飛ばした。そしてすぐ後の2人が金属製の棒で小学生の方を向き今にでも降りかぶろうとしていた。小学生は蹴られたせいか動けなくなっていた。
(危ない!!)
譲はとっさに駆け出した。
そして高校生に「何やってんだ!!」と叫んだ。
~目覚める力~
(あぁ夏休みまで後1日なのに何をしてんだろう…)
高校生に叫んでみたものの実際、年上の人と喧嘩なんてしたことない。
高校生はどうやら自分より下の学年に口出しされたのが気に食わず睨めつけてこちらを見ていた。
「何やってんだよ?小学生を蹴っ飛ばしたりしてさらには棒で殴ろうとしてさ!」
譲がそう言うと高校生1人が
「は~?この小学生と知り合いなんですか?この中坊さんよ?てめぇには関係ねぇだろ?」
と言った。
「関係はないんだが明らかに殺すような感じじゃないか!なんでそんな事をしようとする?」
「聞こえなかったのか?関係ねぇって言ってんだろ?このちびぶつかってきたのに謝りもしないでそのまま行こうとしたからこんな目に合わせてやってんだよ。」
「お前ら高校生だろ~?そんな小さい子に対してそんな事で怒るのかよ!?お前ら馬鹿か?」
「はぁ~?そんな言葉綺麗事にしか聞こえねぇよ。だいたい口答えしてんじゃねぇよ」
(何を言っても駄目なのか…一体どうすれば…)
そう譲がそう思ってると、
「あれ~?びびったかな?中坊さんよ、ってか口出して来たからぶっ飛ばされる覚悟はあるんだろうな?」
と高校生が言いながら歩み寄ってきて蹴飛ばされた。
譲は壁に背中からぶつかり臓器が出てきそうな感じがした。
(やべぇ…死ぬかも…)
気が曖昧になっている譲にまた蹴りをくらわされた。どうやら簡単にはくたばらせないというらしい。髪を掴まれ
「ヒーロ気取りの中坊さんよ結局てめぇも助けられないんだよ。だからあの小学生と同じ場所に逝かせてやるよ。」と言われ鉄製の棒を振りかぶった。
(マジでヤバい死ぬのか俺?助けようとしたら死ぬのかよ…ダサすぎ…そんなの嫌だ…)
薄い気の中、そう譲は心で呟いた。そして高校生が鉄製の棒を降りかぶった瞬間、何故か手元にあったあの傘を掴み、残りの力を振り絞り、鉄製の棒の動きを止めようと試みた。
キーン
道路標識に傘をぶつけた時のような音が響いた。その時、普通傘は折れると思ったが傘は折れなかった。譲は驚いた。そして頭の中にあの声が聞こえてきた。
…誰かを助けたいかい?死にたくないかい?そう思うならこの力を授けるよ?だけどその力を持ったらこれからどんな時も誰一人死んでもいけないし助けないといけなくなる。それでもいいなら授けるよ。
譲は死にかけているので考えるような事はもちろんできない為
(下さいその力というやつを…)と答えた。その時、自分はさっきまでの死にかけていた人間とは全く別で攻撃を受ける前の状態になっていた。
高校生は攻撃を止められた為もう一度殴りかかる。譲は迷うことなく手元にある傘で攻撃を止め反撃をした。
殺すまではいかないが床に倒れた高校生一人をみて残りの二人も同時にこちらへとかかってきた。譲はさっき反撃した高校生と同じようにして床に倒した。
気絶寸前の高校生たちはビビって逃げていった。
譲は(不思議な力だ…)と驚きを隠せなかった。
その後、小学生は気絶をしていたようなので病院へ運んで行き自宅へ帰った。
帰ると両親がいて晩ごはんにするぞと言われて自分の部屋に戻り着替えをしていたら疲れたのか寝てしまった。
~朝がくるまで~
ーーーー
(夢の中だろうかどこを見ても暗い所にいる)そう思っているうちにまたあの声が聞こえてきた。
…やぁ!気分はどう?
(軽々しく聞くか?全く分からないだらけだ)譲は少し呆れてそう呟いた。
…まぁそう思うのが普通か。譲はあの力を使ってどう思った?
(それゃあ死にかけてて助かったと思うしあの小学生も守れてよかったと思った)
…そっか。
(うん。…っておい!何で名前を知ってんだか教えろよ!姿も見せないでさ失礼にも程があるんじゃないかなぁ!?)少し怒り気味に言ってみる。
…あれ自己紹介してなかったけ?
とぼけたような声で言う。
(ムカつくわ~。もう話し聞いてやんねぇぞ!)
…分かった分かったから落ち着け。
焦ったのか紹介する気になったらしい。
…僕は君の傘の霊さ!姿は霊だから見えないんだ。小さい頃から譲が大事に使っている傘の霊だから譲を知ってるんだ。
(ほうほうなるほど!…ってふざけてんか?あぁ!?)
…いやいや!?ふざけてないからね!?ほら考えてみなよあの時、傘を掴んで傘で倒したでしょ?あれ僕のおかげ!
えっへん!って感じがしてムカついたけど面倒になり(はいはいそうでしたか。幽霊さんですか。でも俺、幽霊が見える程の霊感あるので見えるよ?)と嘘を混ぜ言ってみた。
…えぇ?本当?んじゃあここに椅子があるからそこに座っているから来てよ!ほら早く早く~♪
(疑いも持たねぇのかよ…)そう思いながら椅子が現れたので向かった。譲は幽霊を見ることは出来ないので椅子の近くに来ても誰も座って居ない。
…それじゃまず挨拶だね。えっと~…名前が…ないからつけて!
(名前無いのかよ!いきなりだなおい。ん~…シルムってのは?)
…おぉ!響きが良いですね。
(もう考えるのめんどくさいからシルムって呼ぶわ笑)
…はぁ!?なんだよそれ。
(まぁまぁいいじゃねぇかシ、ル、ム!)
…もうそれで決定なのね…
(うん!決定だ!そんで次はどうすればいい?)
…そうだな。力を使ったからお世話になりますという感じで頭を撫でてくれ。
(はぁ!?なんか調子に乗ってんだろ?)
…ほら早く~♪
(こいつマジムカつく。)見えるはずもないのだが譲は恐らくこの辺りに頭があるのかなと思い手を伸ばしてみた。するとさっきまで誰も居なかった椅子に人らしい姿が目に写ってきた。外見はなんと小学生ぽい男の子だ。それを見て譲は驚いた。驚いた勢いで「お前子供だったのかよ」と言ってしまった。
…あれ?見えてるんじゃなかったの?あ~嘘ついたな~。
発言が子供らしいと思ったのか笑ってしい笑いが止まらなくなった。
…おい笑いすぎだ!いい加減に笑うのやめろ~。
そう言われてもなかなかおさまらなくシルムは赤面して今でも泣きそうになっていた。
それを見た譲は笑うのをやめ(なんで泣きそうになってんだよ)と笑顔で話しかけるとシルムは我に戻ったのか咳払いをした。
…さて!ここからが本当に話したかったことなんだが譲はこれからも力を使って行きたいか?
(ん~…使って行きたいかどうかはわかんない。けどいつもとは違った日常だったと思う。)
…そっか。と目を少し見開き驚いた様子だった。
(それに人助けってのもいいって思った。)
…そうなのか。じゃあこれから人助けをしようとしたときに僕から声をかけるようにすればいい?
(これからっていうか後2、3回そういう事があったら言ってくれその後、力をこれから使っていくか考える)
…わかった。んじゃそろそろ起きる時間だよ!
シルムがそう言うと眩しくなるほど白い光に包まれた。
気がついたら目が覚めた。
窓を見ると珍しく晴れていた。
体を起こし身支度をした。自分の部屋を出ると両親共が居て朝ごはんを食べていた。譲は朝ごはんを食べながら天気予報を見ていた。どうやら下校時刻までには雨が降るらしい。遅刻しないように急いで食べいつもの傘を持ち家を出た。
~紹介します僕の学校~
学校に着き、教室に入るといつもと変わらない景色でにぎやかだった。
自分の席に着き鞄から教科書等出していると「おはよう!なぁなぁこの記事見たか?」と声をかけ新聞を持ってきた。こいつは赤嶺 天。俺と幼なじみで学校でも元気で明るく皆からも人気だ。ただこいつは一つ残念な所がある。それは馬鹿なのだ。
「なんだよ朝から新聞を持ってきて馬鹿キャラをやめて少しくらい世間でも見ようと興味を持ったのか?」
「おいそんな言い方ないだろ?ほら見てみ。」
そう言われ新聞を渡されたので見てみた。
昨日夕方頃近所迷惑になるような原因不明の大きな音があり警察が駆け寄った。今後皆さん注意しましょう!
と書かれていた。
(明らかに俺らだろ…やべぇ…)と譲は思った。
「近所迷惑になるほど大きな音って何だろうな?宇宙から何か来たのかな?」「本当この歳になってそんなこというのかよ本当馬鹿だな。そんなわけないだろ?」
そんな会話をしてるうちに朝学活、終業式が始まった。
~意外な一面〜
学校が終わり外に出ると「やっぱり雨かよ」とつい口から出てしまった。周りがいなかったのでホッとした。
傘をさし帰り始めた。
帰り途中夏休みの宿題で読書があるため本屋に寄った。
本屋で何か面白そうな本が無いかと探していると天が居た。
「いい本見つかったか?」と譲が聞くと「ほらこの本!もうすげぇ面白い!」そういう天の持っている本に目をやるとオカルト系の本だった。
「まさかそんな本で宿題を終わらせるつもりか?」
「え?別にいいじゃねぇか。」
「お前さ今中3!わかる?そんな本を読んで宿題を終わらせるとかありえないからな。」
「そんなこと言わなくてもいいじゃねぇか。あ!一緒に帰ろうぜ!レジ行ってくる。」と天はそう言ってレジへ行き喉が渇いた為自販機飲み物を買い一緒に帰ることになった。
店を出てしばらく歩いてると後ろから「親方あいつです!」と聞こえた。
譲は気になり振り向くと自分を指で指している男子高校生がいた。「はて?どちら様ですか?」と聞くと「はぁ!?てめぇふざけたこと抜かしてんだじゃねぇぞ?忘れたとは言わせねぇよ?昨日の借りを返しに来てやったんだよ。」この時、譲は(あぁ…あの高校生か。面倒だ。)と思っていた。そう譲が思っている矢先に天が口を挟んできた。「何々?譲この高校生と知り合いか?」「まぁ…そう。」そう答えといた。「親方に比べればお前なんて天国行きだ。」譲は(マジ面倒~…)と思う。
「なんだなんだ?喧嘩か?」周りがざわつき始めた。(すいません…本当に騒ぎを起こしてしまって。)そう心の中で呟く。「と、とりあえず場所を変えよう。ここじゃ迷惑かけるし。」と言ってみる。すると「んじゃついてこい。」と親方に言われたのでついて行った。
しばらく歩くと人気のない廃屋へと連れてかれた。廃屋の中は3人の高校生の姿も親方の姿も暗くて見えづらいかった。「ここにしよう。」と高校生は言う。親方が一歩歩いた所に光がさしその大きさが改めてわかった。
像のように大きく固い肉体をしていた。
「なんかゲームの世界に来たみたい!あれがボスだろ?興奮する~!!」(あぁ…天はもう駄目だ…馬鹿すぎる…)「とりあえず子分をボコボコにしたっていう証明をしてもらおうか。」親方がそういうとこの間の三人組が出てきた。「あの時はよくもやってくれたな。仕返ししてやる!」と強気で言う。
「なぁ?譲?喧嘩していい?」「天、何言ってんだ?相手は高校生だぞ。勝てる訳ないだろ?」「喧嘩したいなぁ~」「ボコボコにやられてくれば?」と天に言った。(こいつが喧嘩をするわけないよな笑)と思っているうちに天は走り高校生三人の方へ飛び込んで行った。(え~!!マジですかマジで喧嘩しちゃうんですか)と譲が驚いてると天は殴ることしかやっていないが倒したのは高校生一人。
「なんだよこいつ関係ないやつが喧嘩入ってきていいのか?あぁ!?」「うるさい高校生だな~」(おいおい天、馬鹿なのはいいが思ってること口に出すなよ笑)天は残りの二人をなんとか殴り倒し喧嘩が終わった。すると暗闇に戻っていた親方が光のある場所に出てきた。
「ほう~やるじゃねぇか。んじゃ次は俺の番だな。」
「おぉ!ボス戦だ!いくぜぇ!」と天が言い走って殴りかかった。けれども親方は天の攻撃を怯むことなく受け止めて天に素手で殴った。
「うぁああ!」天はコンクリートの壁に飛ばされ背中を強打した。
(やべぇんじゃねこのままじゃ…)
…そうかもな。力使うか?
シルムだ。現状考えてる暇などない。
(使う!いや使わせてくれ!)
…わかった。
「おい!天、俺も手を出すぞ。」
天の応答が返ってくる前に親方の前へ立ち塞がった。
「やっと喧嘩する気になったか。びびって手を出して来ないかと思ったよ。」
「友達が危険なんでね。」
そう譲が言うと手にあの傘を持ち構えた。
「おやおや、そんな道具で勝てるとでも?ふざけるのもいい加減にしろ。」親方がそう言うと殴りかかってきた。
譲は傘で受け止めたが体格の違いからか吹っ飛ばされた。
(マジか。全然戦えねぇ。)
そう思っていると天の声が聞こえてきた。
「痛ってぇな!このやろ。もう怒ったぞ!」そう言って天は鞄からペットボトルを取り出した。
(何をするつもりだ?)
「全く中坊になめられたもんだ。とっととくたばれ!」親方が殴ってくると天はペットボトルのキャップを親方の方向に向くように置き足で踏みつけた。すると弾丸のようにキャップが親方の方に飛んでいった。親方は驚いたのか手で受け止めず攻撃を受けた。
攻撃を受けた後どうやら親方は気絶をしたらしい。
「何とか終わったな~」天が言う。
「あぁそうだな。」(全くなんでこんな目に…)
「っていうかなんで鞄にペットボトルがあったんだよ?」戦いの場を離れた少しの所で聞いてみた。
「あれ?譲知らないっけ?俺ん家ペットボトル製造会社の社長が親父だって。」
「えぇ!!知らん!ってか社長の子なのにペットボトル踏み潰して攻撃をするか?」
「まぁまぁ見られてないしそれに秘密にしといてもらえれば大丈夫だ~」
(こいつはどこまで馬鹿なんだ)と呆れ、途中で天と別れて帰った。
家に着き、もう疲れが溜まっていたからか布団へ行き膝から崩れ落ちて寝た。
…やれやれですね~
(あぁシルムか。って事は夢の中か。全くだ。)
…んでも契約したんだし~
とノリノリに言う。
(はぁ!?まだ契約してないし。)
…あらら。可愛くありまちぇんね!
(キモいからそのしゃべり方やめろ。)
…はいはい。んで結局どうするんだ?契約を結ぶのか?結ばないのか?
(ん~…まだ考えてる。)
…早く決めろよ~!
ばしっと背中を叩かれる。
(痛ぇよ!自分がガキだからって許されると思うなよ?)そういってくすぐりで仕返し。
…アハハ~や、やめろ~、ご、ごめんなさいグスッ
(ったくからかいやがって。)
…めんごめんご。あ、そろそろ起きる時間だぞ!最後に聞かせてくれどうするんだ?
暗闇の景色から明るい光が差し込んできた。
(ん~…わかったよ。契約結ぼうじゃねぇか!)
初めまして!
初めて小説を書いたんですけどどうでしたか?
各々感想があると嬉しいです。
面白みを書いたりしたんですけどどうでしたか?
他にもこうしたらいいとかあれば参考にするのでお願いします!