嶋と信
国会議事堂を目指す勇人と幸子、ジャンクに入った真由美、それぞれに出逢いが生まれる。
ジャンクでの活動初日、真由美はジャンク幹部の側室になる。2日目その幹部、【伊勢嶋】とグループ数人で霊能力者狩りに出掛けた。やはり、見つけた!
伊勢嶋は凄く強く、自らお経を口にできた。そんなデタラメな奴に心霊研究者ごときが勝てる筈もなく、嶋が頭を掴むと瞬時に液体となり、蒸発した、トプン、シュー……と。
勇人と幸子は無事国会議事堂まで無事たどり着いた!
しかしそこには、もぬけの殻と化した只の建物があるだけだった。何て事だ。これは夢か?幻惑か?新手のびっくりショーか?
さて、行き場を失った勇人と幸子。二人は他の霊との接触を試みた。まずはそこらの交番。
「すみません!!」
「ヒィ悪霊だぁ!!」
良かった、見えてるみたいだ。さぁ誤解を解かないと……。矢継ぎ早に警官に話し掛ける幸子、勇人も「そうなんだ!!」ぐらいしか言えなかった。そうなんだ。
幸子の説得の末、警官【野々村 信】が、案内人になってくれた!!
「そういえば、野々村さんっていくつ?何で死んだの?」
との問いかけに信は言った。警官一筋40年真面目に務め、妻と子が8人、とても養い切れず、昇進に媚び、人望を忘れ、気がつけば過労死、しかも皮肉な事にそのおかげで子供達は現在、現世で働いている。
「え?ちょっと待って下さい!!現世がわかるのですか?」
勇人は間髪入れず聞いた。信には「はっはっひ」と笑われてしまった。それもそのはず、霊能力者が死後の世界に往来できるのだ、なんらかのアイテムがあってもおかしくはない。よし、それを探そう!!第三章へ……「持ってるよ?」信のひょうきんな物言いが、空気を変えた。
死後の世界と現世を繋ぐアイテム……ドラ●もんにでも頼むか……。




