ガンテツの死
ガンテツの身に起こった事、それは死つまり成仏だった。ガンテツは苦しんで死んでしんで……。
幸子の変貌ぶりにただただ驚く坂本勇人。
黒い霊印鑑のオーラが幸子のミニスカートをヒラヒラ揺らし、パンツが見えては隠れ見えては隠れしている。
そして、足元に目をやると人間の頭蓋骨がキレイな状態で転がっていて、胴体は見当たらなかった。坂本勇人は叫んだ。幸子はそれに気づくと黒い霊印鑑も元に戻った。周りに大分人が集まって来て捕まる危険が増す一方だ。坂本勇人はそれを察し二人を連れ遠くまで逃げた。
気付けばそこはもう大学から出ていた。
坂本勇人は二人に問い質した。あの頭蓋骨の事を。すると、真由美が口を開いた。
「……私達、ガンテツとたまたま合流したの、そしたらそこには霊能力者がいて、ガンテツを消そうとしてた……そして、ガンテツは私達の目の前で蒸発したの……そしたら幸子がパニックになって黒い霊印鑑が、なんか、こう、オーラみたいになって突然視界が真っ暗になったと思ったら、霊能力者が頭蓋骨に……」
この時、坂本勇人は目の前が真っ暗になるような体験をしてないので範囲は限定的なもので、かなり強力だが、自分と幸子と真由美には無害だと思った。
しかし、ガンテツの死がやはりショックだった……。正確には成仏したのだろうが坂本勇人にはわかる訳がなかった。
とりあえず隠れる場所が欲しい!
幸い(?)死んでいるので、空腹では死なないだろうとダウンタウンを探り、似た境遇の人と共に隠れたい。どこがいいだろうか?坂本勇人が聞いた。幸子はまだ思考停止、真由美はこういう時心強い!
「そうね。秋葉原か新宿歌舞伎町、廃墟なんて絶対ダメよ!!」
確かに廃墟はダメだ。霊能力者がうじゃうしゃいそうだ。
近いのは……。秋葉原だ!!坂本勇人達は秋葉原を目指す!!
一行は秋葉原を目指す事にした!!




