第四章 【074】
【074】
『組合総隊長ジュリア・フランヴィル』の挨拶の後、もう一人の『大男』が挨拶を始めた。
「学校の生徒諸君、ようこそ、組合総本部へ。私の名は『エドガー・バスティアーノ』……組合では副隊長を務めている。組合の歴史は古く、今から……」
と、組合副隊長エドガー・バスティアーノによる組合の歴史講演会がスタートした。
――十分経過。
――二十分経過。
「であるからして、このように我が組合という組織は国王さえも無視できぬほどの大組織に登り詰め……」
「はい、終了ーっ!」
「?!……た、隊長」
「エドガー、長過ぎ」
「え、ええ!? そ、そんな~隊長……」
ここで、組合隊長ジュリア・フランヴィルが、強引に横から熱を入れて演説しているエドガー・バスティアーノに突っ込みを入れて講演は終了した。
ナイスです! 隊長!
「――以上、これで挨拶は終了する。では、各自、右横にあるボードを見て、グループを確認し準備しろ!……あと、ハヤト・ニノミヤのグループはわたしのところに集合、以上!」
ジュリア・フランヴィルの一声により、こうして、皆、各々のグループを確認し、移動していった。
俺とフレンダ・ミラージュ、マルコ・デルフォードの三人は命令通り、ジュリア・フランヴィルのところへと集合した。
「「「よ、よろしくお願いします。ジュリア・フランヴィル隊長!」」」
「うむ、苦しゅうない。ラクにしろ」
「「「は、はい……!」」」
「これからお主たちはわらわと一緒に前線へと向かう」
「「ぜ、前線……?! 大丈夫なんですか?!」」
「?」
ジュリア・フランヴィルの言葉に特に反応しなかった俺の横ではフレンダとマルコが大きな反応を示した。
「うむ。お前たち学校の生徒たちには来年からは即戦力で組合に参加して欲しいのでな。今年から『レベルの高い実習』を開始することとなった。どうだ? 怖いか?」
ジュリア・フランヴィルは試すような言い草で不敵な笑みを浮かべながら問いかけた。
「だ、大丈夫です! やれます!」
「フ、フレンダ?!」
フレンダがすぐに返答した。
「ふむ、ミラージュ家の娘か。ウワサはいろいろと小耳に挟んでおるぞ……」
「あ、ありがとうございま……」
「若いくせに胸がでかいとか……若いくせに胸がでかいとか……」
「は、はぁ……?」
「くぅ~イヤミな奴め! ふんっ! 女は胸だけではないぞっ?! いいな?!」
「え? え? あ、は、はい……」
フレンダもまさか隊長がそんなウワサを小耳に挟んでいたなんて思ってなかったろうな。
しかし、何と言うか、この隊長…………天然か?
まあ、かわいいからいいけど。
「それで? お主はどうなんだ?…………デルフォード家の長兄よ」
「?!」
「? マルコ?」
ジュリア・フランヴィルの一言にマルコの顔色が変わった。
「更新あとがき」
おはようございます。
本日の沖縄は晴天なり、
mitsuzoです。
ここ最近、短い文章での更新となりますがご容赦くださいませ。
ずっと読んでいただいている読者の皆様、こんな更新内容で申し訳ありませんが、読んでいただきありがとうございます。
というわけで、本日も読んでいただき、ありがとうございました。
<(_ _)>( ̄∇ ̄)




