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アナザーワールドへようこそっ!  作者: mitsuzo
第二章「王立中央魔法アカデミー(セントラル)へようこそっ!」
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第二章  【029】




  【029】




――HR終了後、


 俺は、『シーナ様@ファンクラブ』の代表、マルコ・デルフォードという男と一緒に寮へ向かった。




 ちなみに、この学生寮は『二人一組の相部屋』ということらしく、そして、俺のルームメートがマルコ・デルフォードということもあり、こうして、寮を案内してもらうことになったのだが、マルコ本人曰く、


学校アカデミーのことは何でも知っているので、いろいろと聞いてください」


 と言うので、せっかくなので、学校アカデミーのことだけでなく、この世界アナザーワールドのことも含めて情報を聞きだそうという思惑を持ちつつ、案内をお願いした。



「さて……では、まず何からお話しましょう? 先ほどの『凍結天女フリーズ・エンジェル』……フレンダ・ミラージュさんのことでもいいですし、学校アカデミーのことでもいいですよ。どうせ、本館から、寮までは500mくらいありますからね」

「そうだな……」


 ふむ。


 そう言われるとそれで、何から聞こうか、改めて考えてみると、あまりにも聞きたいことがあり過ぎて、迷ってしまう。


 すると、マルコが俺の心情を察してか、


「……そうですね、とりあえず、やはりさっきのフレンダ・ミラージュさんからのお話からしましょう。それからいろいろと聞きたいことが出てきましたら、その都度、聞いてください」


 と、言ってくれた。


 できるな……こいつ。


「そうだな、じゃあ、まずは、フレンダ・ミラージュから教えてくれ」

「わかりました……」


 そう言うと、マルコは一拍、呼吸を置いて、



「では、まず、フレンダ・ミラージュ……彼女の『ミラージュ家』というあたりからお話しましょう」



 と、マルコは笑顔で話をはじめた。


「フレンダ・ミラージュ……彼女は『ミラージュ家』という『名門貴族』の一人娘なのですが………………ところで『名門貴族』はご存知ですか?」

「い、いや……」


 俺は、少し照れ笑いを浮かべながら返事をした。


「……なるほど、わかりました。では、まずこの『名門貴族』からお話しましょう。『名門貴族』とは、このセントリア王国にある多くの貴族の中で、『名門』と呼ばれる『四貴族』のことを差します。ちなみに、この貴族の頭に『名門』と付くのは数ある貴族の中で、『各属性の代表貴族』のことを意味します。つまり、この世界を作りだした『素』……また『魔法』を生み出す『素』である『六つの構成元素』……『地・水・火・風・光・闇』の内、『地・水・火・風』の四つの属性を代表する貴族が『四貴族』ということです。ちなみに『光』と『闇』の属性を操る『魔法』や『魔法士』は現在まで確認されていないので、今、このセントリア王国に存在する属性は『四属性』であり、なので『名門貴族』も『四貴族』のみとなっています」


 ふむ。


 なるほど。


 地球にいるときにそういう漫画とかアニメとか好きだったから、何となくだが、ある程度はイメージできる……。


 要するに、この世界アナザーワールドの『魔法』というのは、この世界を作った素である『構成元素エレメント』を利用して『魔法』を生み出すということ。そして、今言っている『名門貴族』とは、その『六つある属性』の内、四つの属性である『地・水・火・風』それぞれの『各属性の代表貴族』のことを意味する……というようなことを言っているのだろう。


 何だか、こんな話を聞くと、俺は本当に地球じゃなく、異世界にいるんだな……と改めて思わされる。


 それにしても、ちょっとわからないところがあったので、俺はさらにマルコに質問した。


「なあ、マルコ、『各属性の代表貴族』ってところがよくわからないんだけど、この『代表する』ってどういうこと?『歴史が古い』とかそういうこと?」

「あ、いえ…………あ、でも、そういうところもあると言えばありますが、でも、ここで言っている『代表』とは単純に…………『各属性のトップの使い手がいる貴族』という意味です」

「な、なるほど……」


 わかりやすい。


「まあ、とりあえず、セントリア王国の中でもこの『名門貴族』である『四貴族』だけは『別格』……と思っていただければ間違いないです」

「『名門貴族』……か」


 マルコの話は続く。


「……そして、このフレンダさんの『ミラージュ家』とは、『水属性』の『名門貴族』に当たります」

「水……か」

「はい。なので、フレンダさんは『水』、取り分け『氷』を利用した魔法を得意としていて、その圧倒的な『氷魔法』のすごさに、ついた『二つ名』が…………」

「『凍結天女フリーズ・エンジェル』…………」

「そのとおりっ!」


 そうか……『名門貴族』とはそういう意味だったのか。


 そりゃあ、アイリもフレンダが『名門貴族出身』ということを聞いたら怯むわけ、か。


 マルコは、今、俺が思っていたことを察していたかのように、


「ちなみに、フレンダさんは『名門貴族』と言う『四貴族出身』ということで一目置かれているというところもありますが、少なくとも、学生の間では、『名門貴族』よりも二つ名の『凍結天女フリーズ・エンジェル』のほうで一目置かれていますから」

「えっ? そうなの?」

「はい。なんてったって、あの『中央区ジュニア魔法士大会』の去年の準優勝者ですから。そもそもこの『中央区』は『ジュニアの部』でも他の『四地区』よりも粒ぞろいの実力者が多い激戦区ですからね。そのレベルの中での準優勝ということですから、そうとう…………強いですよ」


 なるほど。


 アイリが怯んだのは、そっちか。


 まあ、今の話を少し聞いただけでもフレンダの凄さは充分理解できたな。


「なるほどなー、ありがとうマルコ、すごくタメになったよ」

「いやー、そんなー…………他には何か聞きたいことありませんか?」

「うーん、そうだな~……あ、そうだっ! じゃあさ、この学校アカデミーの上級生とかの話、教えてよ」

「上級生……ですか?」

「ああ。例えば…………さっき『メガネツン女史』……じゃなかった……」

「『メガネツン女史』……?」

「んっ? あ、ああ……『サラ・スカーレット先生』のことだよ。『顔がツンツンしてて、メガネもそのイメージにピッタリなデザイン』だから、俺が勝手にそう呼んでるんだよ」

「なるほど……すごく良いあだ名ですね。僕も使わせていただきます」

「お、おい、先生の前では絶対に言うなよな……バレたら俺が怒られるんだからっ!」

「フフ、わかってますよ」


 マルコはやっぱりノリが良い。


 しゃべっててすごく楽しいし、ノリも良いし、いろいろと情報も持ってるし…………俺は良いルームメートにめぐり合ったなと思った。


「その……『メガネツン女史』が言ってた13歳からは『ジュニアの部』から『一般の部』に変わるって言ってたじゃない?」

「はい……」

「で、その『一般の部』になると『全地区魔法士大会』に参加になるって言ってたじゃない?」

「は、はい……」

「そしたら『メガネツン女史』が『一月の全地区魔法士大会の本選は一年生にはほとんど関係のない大会』って言ってたじゃない?」

「ふーむ……なるほど」


 マルコは俺の言いたい事を察したようで、


「……つまり、ハヤト様が言いたいのは、『どうして全地区魔法士大会の本選は一年生には関係ないのに、一年生の年次スケジュールに入っていたのか?』ってことですよね?」

「そうっ! そういうことっ!」


 さすが、マルコッ!


「でさ……それを『メガネツン女史』から聞いて思ったのが、もしかしたら『セントラルの上級生』の中に、この『全地区魔法士大会の本選』に出れる可能性のある人、もしくは出たことのある人がいるのかな~って思ったんだよね……どう?」


「なるほど…………ハヤト様、スルドイですね」

「……えっ?」


 と、ということは………………いるのか?


『一般参加』も混じった大会の本選に出れるような上級生が。


「確かに、ハヤト様の読みどおり、います…………上級生の中に『前年の本選参加者』がっ!」


 やっぱり。


「……そして」


 ん?


 そして……?


「おそらく『本選』に出場するであろう…………一年生もっ!」


 !?


 い、一年……っ!?







  「更新あとがき」




こんばんわ、今日は話を書くのにだいぶ時間がかかってしまった


mitsuzoです。



ああ、眠い。


毎朝、4:30起きなので眠い。


もう寝ます。


でも、小説書くのが今、すごく楽しいのでつい頑張っちゃう自分が好きです。



というわけで、本日も読んでいただき、ありがとうございました。


<(_ _)>( ̄∇ ̄)

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